小悪魔はなぜモテる?! Easy A

2010年公開のコメディ映画「小悪魔はなぜモテる?!」ですが、現代は「Easy A」。
DVDで見た後なので分かりますが、かなり邦題と現代の間にギャップがあるようですね・・・。 詳しくは後ほど。

LAからクルマで1時間ちょっとのところにある街オハイ。 ここの高校に通う普通の女の子オリーブ。 ある日、うっとうしい女友達に初体験をしたと見栄を張ったウソをついてしまう。 このウソを聞いた第三者が瞬く間にうわさを広めてしまい、あっという間に彼女はプレイガールというレッテルを貼られてしまう。
だが彼女はそのうわさを逆手にとり、うだつのあがらない男たちから商品券を報酬としてもらい、彼らと付き合ったといううわさを流してもいいということに同意するという行動にでるのだが・・・というストーリー。

会話もコミカルでしゃれも利いてる。 ハナシもコンパクトでなかなかグーです。 主役のエマストーンやその幼馴染の男の子などは「こいつら高校生にしてはふけてるな」と思いはするものの、彼らの味がぐっと出ていていいですね~。 英文学の作品を数回引用していて、それを知らない私は???と少しなりましたが、話の大筋にはまったく問題なし。

この映画はすべて地元のオハイにて撮ったということもあり、心情的にもかなり親密感ありです。 景色もすっごいきれいです。
それとキャラクターもすべて活き活きとしていてどの会話のシーンを見ていても安心できる良質映画。

ですがどうやら興行的にはあまりヒットしなかったようですが、ホント残念な映画です。 でもCGを使っているわけでもないし、ど派手なアクションがあるわけでもなく、誰でも知っている大都市で撮影されたわけでもないので、それは仕方ないかな、と。

このうわさの広まる背景としては、厳密で半ば狂信的なクリスチャンのクラスメートが「姦淫するなかれ」的な視点でオリーブを糾弾していくのですが、これって現代のアメリカへの強烈な風刺だなと思いました。 冷静になってみると馬鹿みたいなことでも声を大きく叫んだものの意見が通ってしまうという、なんとも頭の悪いような社会構造というか人々の反応などが分かりやすく描かれています。 例の99%のデモでもそうだと思いますが、どれだけの人が実際の社会構造についてはっきり認識した上でデモに参加してるんでしょうか? なんとなく不公平な気がしているから、金持ちからもっと税金ふんだくってやれ、くらいの意識で参加している人が多数なのではないでしょうか?

この映画、コメディでありながら痛烈な風刺映画になっています。 (チャップリンの映画などもそうですが)
日本語字幕しだいですが、かなり面白い映画でした!!! お奨め!!!


アーティスト The Artist

今年のカンヌ映画祭で賞を獲得している映画です。
CGなどを駆使したハリウッド映画とはまったく逆路線の映画で,白黒かつ無声映画です(!!)

1920年代,映画は無声映画の全盛を迎えていて,その時代のスター,ジョージバレンタイン(ジャン・ジュダルジャン)は人生の絶頂期を迎えていた。 そんな時,ひょんなことで知り合ったスター志望の女の子,ペッピミラー(ベレニスベジョ)と一本だけダンスの撮影する。 ペッピはもともとエキストラだったが,ジョージの助言を一度だけ受けて徐々にスターの階段を登って行く。 そして時代はトーキー映画の時代を迎え,無声映画は大恐慌と共にその終焉を迎える。
ジョージとペッピの映画界での立場は逆転し,今やジョージの名前を知る人もすっかり減ってしまう。 だが,昔受けた恩を返すべく,ペッピは影でジョージを支えて行く…というストーリー。

まず結論から言うと「見るべき一本!!」です。 今年はあまり劇場まで足を運んでまで見たいような映画は全然ありませんでしたが,これは見てよかった〜!

ジャンジャダルジャンとベレニスベジョの演技が,20年代の華やかなハリウッドの時代をマッチしていてすっごくよかったです。 そして無声映画でありながら,会話が全て手に取るように分かるストーリー運び。 音楽もすごく各シーンにあっててよかったです。

中盤,若干間延びするシーンがあるのですが,ここは無声映画の時代が終わり,ジョージが日々することもなくどんどん落ちて行くところを描くシーンで,プライドが邪魔をしてさらに深みにハマって行くところなので,仕方ないかも知れませんね。

ただ1時間40分はあっという間で,見た後すごくスッキリした気分になります。
多分この映画はアカデミーの候補に入っていると思いますが,こういう映画にもっともっと出て来て欲しいですね〜。 こんな映画ばっかりだったらもっと映画館に足を運ぶのに…。

お薦めの一本!!!!!!

ドクターフー Doctor Who

イギリスのBBCで放送されているSFアクションドラマです。
実はこのシリーズは既に40年だか50年近く放送されているもので,2005年くらいから久しぶりに復活したというものです。

謎の人形エイリアン「ドクター」は,青いポリスボックスの形をしたタイムマシンで現在過去未来,宇宙中を旅しています。 そして行く先々で遭遇する冒険と色々な人や他のエイリアンとの出会いなどが待ち受けています。

下のビデオクリップでは,数人の男性がドクターを演じていますが,これはストーリー上全て同じキャラクターで,ある俳優の出演が終わると「リジェネレーション」という現象が彼の身に起きて,新しいカラダに生まれ変わるというものです。 そうして合法的に次の俳優へバトンタッチしていくというかなり賢い作りになってます。

最近のシリーズになってからかなりハマってきましたねー。 「カップリング」というコメディを書いた脚本家のスティーブモフェットが昨シーズンの後半から介入してきて,謎解きの要素も増えてきてかなりいいカンジです。

日本ではどこかのケーブルで見られるのかな〜。
結構ハマると思います!

デビルズダブル The Devil's Double

日本は2012年1月公開だそうです。

サダムフセインの息子,ウダイの影武者に仕立て上げられた男,ラティフ。
それによって人生を大きく狂わされた男のストーリー。 世界各国の映画祭で大きい反響を受けたそうです。 かなりいい映画でした。

90年代,イラクの普通の男,ラティフはある日突然サダムフセインの息子ウダイに呼び出され,家族全員の命を盾に彼の影武者になることを命じる。 仕方なく影武者としてのトレーニングや若干の整形手術などを受け,影武者としての贅沢な生活をスタートするが,ウダイの性格や生活は悪魔のそれそのものだった,というストーリー。

主人公ラティフとウダイの二役を演じるドミニククーパー,かなりいい演技しています。 特にウダイを演じているときの彼は悪魔そのもの! ウダイが行って来た所業が映画で語られるそのままとは盲目的には信じませんが(でも嘘だとは全く思いません),それでもあんなに性格が破綻している人間が権力の座についているとは…。 そんな恐ろしいウダイをすごくうまく演じています。

逆に,影武者であるラティフに焦点を当てた映画なのですが,影武者としての仕事をしているシーンが少し少ないかな,と。 でもちょっと気になった程度で映画の評価にはまったく影響しません。 それとウダイに囲われている女性とラティフが影で恋に落ちるのですが,本当かも知れませんが,映画としてはこれによって少し安っぽくなった気がしますね…。 ラティフの正気の度合いを強調する上では効果的かも知れませんが。

正直ウダイの行いのグロさとその業の深さにかなり引きますが,それでもこの映画はお薦め! クーパーの演技は必見!

予告編,日本版の方がベターです。


英語版は何かハデな音楽とかで演出されてますが,映画そのものはまったく雰囲気も何も違います。 何だこれ…?

The Inbetweeners Movie

イギリスで若者に人気のコメディ「Inbetweeners」の映画版です。
日本では紹介されてないので,少し説明が必要ですね…。

40前後の人には80年代のコメディドラマ「毎度お騒がせします」が近い,といえば分かり易いかも知れませんね。
イギリスの高校生4人組はいつも女の子のことや,カッコつけることばっかり考えて,それがいつも裏目に出て,失敗ばかり。 いつも大恥をかいてばかり。 そんな彼らも高校を卒業することになり,卒業旅行でギリシャに行く事に。 目的はもちろん女の子を引っ掛けること,ただ一つ。

割とフツーの男に近いサイモンは,卒業直前に分かれたガールフレンド,カリーもたまたまギリシャにいることを知り,現地で知り合ったルーシーがばりばり興味ありの視線を送って来ているにも関わらず,ルーシーにカリーのハナシばかり。
理屈屋のウィルは,ルーシーと同じグループの女の子と一年後にやらせてくれる約束を書面に残してくれとしつこく迫る。
天然ボケのニールはキスさえしなければガールフレンドに義理が立つと主張し,おばさんたちまで手を広げてガールハント。
フカシ屋のジェイはホテルのプールで子供にからかわれ,その子供が泳げないのにプールに突き落とし,出入り禁止に,とそれぞれのバケーションを満喫(?)します。

よかったのは,テレビドラマ版の「目を覆いたくなるような恥ずかしいほどの極端なジョーク」が健在だったこと。
逆に,テレビは30分でものすごいテンポの良さが売りでもあるのですが,映画になったことによりストーリーが強調されて,少し間延びした感が拭えないこと,でしょうか。

ただ,このシリーズ,英語についていくのがかなりきついですねー。 でもニールはすっごいいいアジ出してますよ〜。 でもテレビシリーズを知っている人だったら楽しめると思います。 (日本ではやってないと思うから,ダメ?)

赤ずきん Red Riding Hood

誰もが知ってる「赤ずきん」のサスペンス・ホラーバージョンです。

赤ずきんことヴァレリー(アマンダ・セイフライド)は幼なじみで木こりのピーター(シャイロー・フェルナンデス)と愛し合っていたが、ヘンリー(マックス・アイアンズ)との婚約を親が勝手に決めてしまう。ある満月の夜、ヴァレリーの姉が何者かに惨殺され、魔物ハンターのソロモン神父(ゲイリー・オールドマン)は人オオカミのしわざだと宣告するが…というストーリー。

ゴシック映画の雰囲気がすごくウマく出せています。
CGかも知れませんが,森の雰囲気や小さい街の閉鎖的な雰囲気などがいいカンジです。 ストーリーもそれなりにテンポがよかったです。 それに赤ずきんのオオカミを狼男とし,誰が狼男なのかというサスペンス的なアプローチもなかなか面白くてよかったです。

ただし!
キャラクター的にはどれもイマイチ弱く,途中でどうでもよくなってきてしまいました。 ゲイリーオールドマンはさすがで,狼男退治に全てを捧げる半ば狂信的な神父をうまく演じています。 ただ,このキャラクター,途中で出て来て途中退場するのでちょっと…。 全体的にはもっと「スリーピーホロウ」的に最後までぐいぐいと引っ張って行くことが出来たはずなのにもったいないな,という印象です。
確か「トワイライト」の監督だったと思いますが,このゴシック的な演出はさすがですね。

ただ上記のキャラクターの弱さなどから言って,見なくてもあんまり損をした気にはならないような映画です。
ん? ってこことはどうでもいい映画ってことか?

猿の惑星 Planet of the Apes

オリジナル「猿の惑星」をDVDで見ました。

今となっては誰もがしる「猿の惑星」。 そのオリジナリティの高さやショッキングなラストシーンなど,色々と見どころの多い作品です。 未知の惑星に不時着した宇宙飛行士たちは、そこでは猿が人間を支配している事を知る。 宇宙飛行士の一人,テイラーはコーネリアスとジーラという科学者チンパンジーの協力者を得て逃亡を計るが…というストーリー。

まず,やっぱりストーリーやキャラクターがしっかり出来てますよね。
特殊メイクで猿の顔になってますが,それぞれちゃんと個性も顔に出てるし,話し方や身のこなしなどでちゃんとキャラクターも見分けられます。 それに猿の社会もそれなりにちゃんと作られているので,そういった側面からでも楽しめるかな,と。 後半になってくると,ジーラもなんとなくかわいらしく見えてくるのが不思議。

また言葉が話せる「人間」ということで脳みそをいじくられそうになったり,仲間の一人にやっと再会できたと思ったら既に脳みその手術が終わっていて廃人になっていたりと結構グロくて残酷な要素もあり,なかなかハラハラする展開があります。

逆に久しぶりに見ていてちょっと思ったのは,主人公のテイラーですが,ちょっと演技過剰かなというところと,セリフがなくただ猿に追っかけられる人間を撮るシーンが長かったりと,そんなところくらいでしょうか。

でもやっぱり最後のシーンはかなり衝撃ですよねー。 自分がテイラーの立場だったらと思うと同情を禁じ得ません。 なんとも世紀末的なエンディングです。

でも新しく作られた「猿の惑星 ジェネシス」は仮によしとしても,やっぱり今作には遠く及びませんねー。
必見の一本!!!!!

TV shows

下記の記事,Yahooで見ました。

テレビ離れが進んでいるとか。 つい最近,日本へ出張したのですが,テレビ本当につまらないですよね〜。
前から思ってたんですが,出ている人がテレビ,コマーシャル,ドラマで全部同じで,イメージがいつも同じ。 全然新鮮さがないかな,と。

それにバラエティ見ててもパターンが全部同じですよねー。
吉本の名前も知らないような芸人を集めて,ヘンなボケとツッコミを繰り返すだけ。 芸人といっても芸もろくにないようなのばっかりですよね…。

視聴者に飽きられて当然です。 吉本ももっとアタマ使わないと日本のテレビ・バラエティがダメになるばっかりです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111104-00000005-pseven-pol

猿の惑星:創世記(ジェネシス) Rise of the Planet of the Apes

かの名作「猿の惑星」の新作。
そして私の大っ嫌いな「大元はこんなカンジで始まったんですよ」映画です。

アルツハイマーを直すクスリを動物実験で投与された猿。 その息子の高い知能を持つ猿のシーザーは人類に裏切られ、自分の仲間である猿を率い、自由のために人類との戦いに向けて立ち上がることに。人類のごう慢さが、猿の知能を発達させてしまう要因となり、人類にとって最大の危機を巻き起こしていく,というストーリー。

今回一番よかったのはアルツハイマーで苦しむ父親役のジョンリスゴーです。
一旦は息子の開発したクスリで回復の兆しを見せ,猿のシーザーをかわいがるものの,またアルツハイマーに犯されていき最後には亡くなってしまうというもの。 アルツの時の演技と普段の演技のギャップが悲哀を感じさせます。 さすが,という演技でした。

そしてハリーポッターシリーズで意地悪なマルフォイを演じているトムフェルトンが動物シェルターのこれまた意地悪な世話人として出ています。 さすがに意地悪な役どころが定着してて結構いいかも! 「く〜,こいつひでーヤツだな」と思ってしまいます。

逆にあまりよくなところとしてはCGですね。 ロードオブザリングシリーズのWETAが担当しているにも関わらず,猿の顔のアップはCGだと一発で分かるような出来。 それに猿がななめ45度とかでカッコつけて立ってるところの演出とかは興ざめです。 そこまでドラマチックにやりすぎなくても,と思います。

それに子供の頃,オリジナルの猿の惑星を見た時は「そっかー,こんなに時がたつと猿の方が進化が進み過ぎちゃうのか〜。 人間は傲慢になっちゃいけないなー」と思っていたのですが,なんと薬品投与で知能が発達したという設定!! オリジナルのありがたさも何もない! それにオリジナルでは人間の知能も退化して言葉も話せなかったのに,それに対する説明もなし! つまり中途半端。

完全にオリジナルと関係ないハナシとして見るならば,アルツの父親,それを助けたい科学者の息子,知能の発達した猿,という面白いキャラクター陣なのですが,オリジナルの猿の惑星と結びつけようとした時,かなりがっかりします。

オリジナルのファンの人は見ない方がいいでしょう。
今回,すぐに口直しでオリジナルのDVDの配達を予約しました。

 

グリーンランタン Green Lantern

またまたアメコミの実写化です。
グリーンランタン,訳すと「緑の提灯」です…。 さすがにタイトルに提灯はね…。

無謀な性格のテストパイロットのハル(ライアン・レイノルズ)はある日、瀕死のエイリアンの持つリングのパワーに導かれ、グリーン・ランタンのメンバーとなる。 自信家の彼も、当初は宇宙最強の武器とうわさされるパワーリングの力と宇宙の番人役としての務めに戸惑っていた。だが、恋人(ブレイク・ライヴリー)や仲間を守るため、戦いに身を投じていく,というストーリー。

正直すぐに忘れてしまうようなストーリーです。
広大な銀河を分割してその平和を守っているグリーンランタンという正義のグループ。 選ばれたハルはトレーニングを受けますが,その先輩たちのメンバーも型にはめたようなキャラクターばかり。 厳格なリーダー,粗暴でカラダがでかいヤツ,それと少しもの静かで哲学チックなヤツ,ってどこかでみたことがあるようなメンバー。 何千人もグリーンランタンがいるんだから,もっと面白い設定にすればいいのに…。

ま,それはともかく,面白いのはグリーンランタンのチカラで,心に思い描いたものを実体化でき,それを武器に戦うというもの。 戦車を出したり,盾を出したりします。 初めて地球でデビューするときには,暴走したヘリコプターを誘導するために滑り台を出して,その上をヘリが進むというのはなんとなく,オリジナリティがあってよかったです。 それと尊敬するパイロットの父親(既に死んでいる)とのハルの心の葛藤はなんとなくいいですね。

でも笑えるのは,緑の顔のマスクをしているにも関わらず,あっという間に数人の人にハルだと見抜かれてしまう点です。 マスクの意味,まるでなしです。

グリーンホーネットとリリースのタイミングも近いし,アメコミ映画も結構多いし,なんとなくすぐに忘れ去られてしまいそうなカンジです。

見ても見なくてもどっちでもいいような映画です。

ミッション:8ミニッツ Source Code

ジェイク・ギレンホールの最新作。 「月に囚われた男」のダンカンジョーンズ監督作品。
既に起こってしまった電車爆破テロの爆弾と犯人を探すべく,最新のテクノロジーを使ってなんどの爆破までの8分間を繰り返し体験させられる男のドラマです。

シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破テロが起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返すたび、彼の中である疑惑が膨らんでいくというストーリー。

「月に囚われた男」もかなり最近の映画では気にっているのですが,今回もSFサスペンスにしてはかなりよかったですね〜。 もう一回みたいです。

ミッション前後の記憶がなく,それに対して疑問を抱きつつも,何度も死を体験するミッションを繰り返していく男。 その葛藤や任務遂行に対する決意,迷いみたいなものをすごく上手に描いていると思います。 それぞれの追体験も少しずつ異なっており,スティーブンスもどんどん手際が良くなっていき,謎を少しずつ解いていきます。
そして非人道的ともいえるミッションを繰り返しやらされるスティーブンスが選ばれたのにはワケが…。

既に死んでしまっている人を生き返らせることは出来ないが,その人たちの残留の記憶から手がかりを探すことによって,テロリストを探し出すという少し絶望的なカンジのするミッションです。 スティーブンスもその記憶の中の人たちを救おうと,一度はするのですが技術者からそれは無理だと言われてしまいます。 既に死んでしまっているのですから…。 そんな絶望感の中から次への光明を探そうとする前向きで必死なカンジの雰囲気が好きです。

ほとんど唯一のネガティブな点がラストです。 せっかく前で死んでしまった人が救うことが出来ない,という前提ですすんでいたのに,実は助けられるのでは?(というより実はやってみれば助けられたんですよ的な)というように持っていってしまったのは「おいおい,そこまでハリウッドのバカな観客に媚びなくてもいいんじゃないの?」と思ってしまいました。

でもそれでもかなりいい映画でしたねー。 お薦め!!!

X-MEN:ファースト・ジェネレーション X-Men: First Class

Xメンシリーズの最新作。
旧シリーズの師匠とも言える人物たちの生い立ちを描きます。

普段は「彼らはこうやって今の姿になったんですよ〜」という映画は大嫌いなんですが,飛行機の中でとりあえず見てみました。 なんでこういう映画が嫌いかっていうと,終わりが決まってるじゃないですか。 いくらハラハラドキドキのアクションがあっても主人公は生き残る。 だって次の映画で生きてるしね,という理由でストーリーに面白みが無いからです。

裕福な家に生まれ、名門大学に通うチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は強力なテレパシーを使うことができるミュータントだったが、自分と同じような能力を持つ者の存在に気付き始めていた。やがて強力な磁力を発生させ、金属を自在に操ることのできるエリック(マイケル・ファスベンダー)と出会う。彼らは親友となり、自分たちと同じような若者たちを探し始めるが,というストーリー。

まず結構序盤,よかったですねー。 エリックの能力がどうやって発現したのか,という部分を戦争とナチと絡めてうまく表現しています。 ここのおかげで結構前半がヘビーで重みのあるものとなっています。

逆にチャールズの方は恵まれた家庭ではあるものの友達はなく,ミスティークと初めて会い,友達になるという展開。

気持ち的にはエリックに肩入れしたくなりますね。 後半で二人は袂をわかち,エリックは人間に敵対する方を選ぶわけですが,そりゃーそうですよね…と思います。 チャールズ,君は苦労してないから人間の肩を持ちたがるんだよって。

中盤の仲間集めの部分は,典型的なパターンで特に目新しいものはありません。 ただ全般を通して悪者のケビンベーコン,やっぱりいい演技してますね。 ホントに悪そう!

最後はキューバのミサイル危機に絡めて,Xメンが出動し世界を救うという展開。 これも歴史のウラに彼らの活躍が,というカンジがして面白かったです。

ただ,このあたりから時系列的に次の作品にあたるものへの伏線などが目立ち始めて興ざめです。 エリックはだんだんと人間に対しての怒りを高め,チャールズは流れ弾にあたり「足に感覚がない」とかって言い出すし。 はいはい,もうそろそろ終わりに近づいてきたね,という気持ちになってしまいました。

ただ,このテの映画としてはストーリー作りやキャラクターの描き方(作り込み)はかなりしっかりしてるのではないでしょうか。 特にチャールズ役のジェームズ・マカヴォイは,前からいい演技をするなと思っていましたが,今回もなかなかグッドです。 演技的には他にはこれと言って目立つ役者はいませんでしたが…。 ケビンベーコンは別で,かなりよかったです。

それなりにお薦めです。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 2回目

ハリーポッター,最終作。 2回目見て来ました。
前回のコメントではあまりポジティブなことを書かなかったと思うので,公平を期すためにまたコメントを書いています。

結論からいうと1回目より遥かに楽しめました。 何が違って今回は楽しめたのかは分かりませんが…。
家に帰ってからDVDやテレビで他の映画も少し見ましたが,原作と大きく違うのは他の映画でもあったこと。 今作のように全編後編と分かれてないので,今作よりももっとひどいものもあります。 個人的には3作目の原作がすごく好きなので,映画はがっかりこの上なしですね!!

今回の映画の目玉はずばりスネイプですね〜。 彼が出ているシーンはどれもぐっと雰囲気が締まり,かつ緊張感があります。 前回のコメントでも書きましたが,ハリーの母親を抱きしめて泣いているシーン,これは原作にはありませんが,ものすごくぐっとくるものがあります。 さすが!! それにボート小屋でヘビに殺されるシーン,すっげー怖いです。

それとマクゴナガル先生を演じるマギースミス,いいですね〜。 イギリスのメジャーな俳優が一同に会するこの映画ですが,彼女はやっぱり一段も二段も上ですね!!

でもやっぱり最後の10分は,物語を締めくくる大事なところなので,こここそ原作通りにやって欲しかったですね。
自分の原作からのお気に入りは,ヴォルデモートが死んだ後,ホグワーツの校長室へ戻り,肖像がのダンブルドアに「蘇りの石は森のどこかで落としてしまいました。 探すつもりはありません。 それでいいでしょうか」といい,最強のニワトコの杖で,折れて修復不能だった元々の杖を直す,というところなんですが,これがまったくない!! 不死になることや権力に固執しないというハリーの人柄を示すものすごく大事なシーンだと思うんですがねー。

それに原作のヴォルデモートとハリーの最後の対決のシーン。 ハリーが哀れむようにヴォルデモートに話しかけるシーンも,ハリーの人柄を示すすごくいいシーンなんですがね…。

このあたりはとにかくハデさをハリウッド的映画に妥協してしまったみたいで非常に残念です。

それと何度も繰り返しになりますが,ジニーとハリーの間がギクシャクしすぎ!! 映画の4作目や5作目をちょっと見てみましたが,こっちの方がよっぽど活き活きしていていいです。 映画の7作目と8作目は,いまにも分かれそうなカップルという印象しかありません。

映画1作目が一番原作の良さを踏襲していると思いますが,今作がその次にくると言ってもいいでしょう。
見ておいて損はないと思います。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 Harry Potter and the Deathly Hallows Part-2

ついに最終作,ハリーポッターの8作目です。

前回は,ホグワーツ魔術学校に戻らず,悪の帝王ヴォルデモートを倒せる可能性を秘めている「分霊箱」を探すために度に出た3人。 周囲はヴォルデモートの支配下に続くなか,やっと分霊箱をひとつ破壊。 次を求めて旅は続く,というストーリー。

原作ではやはり前半は色々なところを彷徨うので展開がスローなのですが,今回はホグワーツへ戻ったり銀行へ潜入しドラゴンに乗って逃亡したりとアクションが盛りだくさんです。 今まで通りビジュアルは全く文句有りません。 ダーグな雰囲気もよく出ており,いい出来だと思います。

またスネイプの回想シーンとその前後の彼のシーンは最高の出来でしょう。 彼の演技は最高です。 それにガラス越しにヘビにやられるシーンは,かなり怖い演出が出来てますねー。

それと「必要の部屋」での分霊箱探しとマルフォイとのやり取り,そして火から逃れるところは,かなりテンポもすごくよくかなり手に汗握りました。 全編,あのくらいのテンポだったらよかったんですが…。

逆に原作でよかったシーンが映画に反映されていないところが目立ちましたね。 特に自分が気に入っているシーンが映画に無かったのでかなりがっかりしました。  ここでは長くなるので書きませんけどね…。

それと時間の配分というかテンポの使い方がちょっと???というところがありましたね。 もっとゆっくり感情を盛り上げてもいいのでは?というところが駆け足だったり,その逆だったりなどなど。 それにこの監督は恋愛関係の描写はヘタ!! ハリーとジニーのシーンはカタくって分かれる寸前のカップルみたいです。

正直,かなり残念な出来ですねー。 最終作ということでかなり期待していたのですが「ふーん,この程度か」というところでしょうか。 いつもは2回くらいは見るのですが,今作はどうしようかな,というところです。 多分期待値が高すぎたんでしょう。 ロードオブザリングの王の帰還レベルの出来を期待してしまってました。

カーズ2 Cars 2

今年のディズニーピクサーの最新作。 「カーズ」の続編です。

天才レーサーのマックィーンとレッカー車のメーターが訪れた“トーキョー”で大事件が発生。さらには、フランス、イタリア、そしてイギリスと、ワールド・グランプリで世界を旅するマックィーンたちが行く先々でスパイが暗躍,というストーリー。

毎回毎回,子供向けというだけの映画ではなく,大人も楽しめるメッセージや物語が2重構造で楽しめるピクサー映画。 とてもいい意味で裏切られました。 コマーシャルや事前の広告などから,今回はさすがのピクサーもダメ映画を作ってしまったか?と思っていました。 ディズニーに併合されて依頼,昨年のトイストーリー3と今回のカーズ2,おもちゃの売り上げのために映画を作るというディズニーの戦略に押されてしまったか?と思っていました。
確かに始まりはそうだったかも知れませんが,トイストーリーと同じく,厳しいプロットの条件の中で最高の映画を作っていると思います。

まず子供の視点から言うと,男の子やクルマなどが好きな子はこの映画は気に入ると思います。 スパイアクションがはじめから終わりまで目白押しだし,とにかく派手!! レースのシーンは前作に比べるとかなりボリュームが少ないのですが,クルマのシーンはそれでもやはり細かいところはうなるほど細かいところに気が届いています。 また「自分らしくいることは悪いことではない」というメッセージはしっかりと織り込まれています。

ただしこの映画,子供向けとしては全体が2時間のおもちゃコマーシャルです,完全に。 これほど効果的なおもちゃコマーシャルはないでしょう。 新しいメカが次から次へと出て来て,スパイのクルマは羽が生えて飛んだり,マシンガンが出て来て撃ちまくったり,子供にとってはよだれものです。

大人にとっては,クルマ好きな人にとっては「く〜,たまんねー」というような映画です。 先ほどのクルマやレースの細かい描写,クルマに引っ掛けた数多くのジョークなど,盛りだくさんです。 え?クルマ好きじゃない人はどうなんだって? さあ…。

今回は日本,イタリア,フランス,イギリスと国をまたいで舞台が移動しますが,どこの国もすごくしっかりリサーチしてますね。 東京の銀座,新宿,お台場のあたりはレースの舞台になるので,若干現実的でない街の景色もありますが,裏道なども含めてかなり細かく描写されてますね〜。

残念なのは,いつものピクサー映画のような「物語性」が少ないことです。 というよりまったくないです。 単純なスパイアクションエンターテイメントになっていて,いつものような各キャラクターの作り込みはまったくないのが残念です。 ただしそのあたりのエンターテイメント映画の質は遥かに凌駕しています。
それと今回主役のメーターがとにかくうざったい! キャラクターとしてもいつも無知でばかなことを言っているというもののため,主役に持ってくるとすぐに飽きがくる。 中盤以降はかなりいらつきましたねー。 子供に人気があるキャラクターだから主役にもってきたんでしょうが…。

ということで,続編が作りようもない映画の続編を作らされたピクサーはかわいそうですが,その限られたなかでも最大限以上の仕事をしたピクサーに脱帽です。 さすがの一言ですね。 でも1作目から思っていることですが,このストーリーと世界観,クルマじゃなくてもいいと思います。 たとえばモンスターズインクはあのストーリーが成立するためにはモンスターでなくてはいけないし,トイストーリーはあのストーリーが成立するためにはおもちゃが主役でなくてはならない。 でもこのシリーズはクルマじゃなくても,クルマにフツーの人間が乗っていてもこの物語は成立する。 この一点であんまり好きじゃありませんね…。

でもエンターテイメントを求めているならお薦め!!!!!!

男たちの大和/YAMATO

邦画「男たちの大和」です。

鹿児島の枕崎漁港に一人の女性が訪れた。 その女性は、戦艦大和が沈没した地点へ連れて行って欲しいと頼み回るが、漁師達は相手にしてくれない。 そんな漁師の中に、水上特攻時に大和の乗組員として乗艦していた神尾克己がいた。一度は真貴子の頼みを断るが、彼女が自分の恩人であった内田兵曹の養女である事を聞かされる。 彼女の頼みを聞き入れる事にした神尾は、大和の沈没ポイントへと出航した。そして、ずっと閉ざしていた口を開き、過去の事をあまり語らなかった内田兵曹の話を彼女に語り始めるのであった、というストーリー。

なかなか邦画にしてはがんばったかな、という作品です。 戦艦大和のセットは6億円くらいかけて作ったものらしく、確かに「すげー!」と子供のように関心してしまいました。 それに家族たちのいる内地と戦場の対比なかなか良く出来ていたなと思います。 それに単純な反戦映画になっていないところはかなりグッド。 逆に、戦場に赴いた人たちそれぞれの思いがあり、その人たちの犠牲の上に今の日本がある、というメッセージになっているかと思います。

最後の方のシーンで、一人生き残った松山ケンイチに、遺族の母が「のこのこと一人だけ帰ってきて・・・!」とののしるシーンがあり、その翌日、松山ケンイチが土下座をして「一人だけ帰ってきてごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」というシーンはよかったですね~。 松山ケンイチは最近注目している役者の一人です。 いろんな役をやっていますが、同じような演技だったことは一度もないですねー。 個人的な好みはデトロイトメタルシティですかね。

逆に、CGや特殊効果などはヘナチョコもいいところです。 かなり興ざめです。
もうちょっと金かけてでもいいモノを使わないとせっかくの映画が台無しです。 って、大和のセットにお金使いすぎて、CGに使うお金がなくなっちゃったのか? それと血のり、ぜんぜんリアルに見えません・・・。

北の国から 2002遺言

「北の国から」テレビスペシャル,およびシリーズ最終作です。

聞いたところによると,テレビシリーズのときからのスタッフも年を取り,引退し始めてなかなか難しい状況になってきて終わらせることが決まったとか。

富良野では螢が3歳になる息子の快を育てながら、看護婦の仕事をしている。五郎は体の不調を感じ、螢の勧めで検査を受ける。そして今後の事を考えて、遺言を書き始めるのだった。一方、草太から引き継いだ牧場を潰してしまった純は、多額の借金を残して富良野を去り、今は羅臼で暮らしていた。ある日、結という女性と知り合い、好意を抱く。しかし彼女に弘という夫がいると分かり窮地に立つ純は……。(DVDパッケージより)

まずはじめに言わなければならなことはタイトルの「遺言」にだまされてはいけない,ということです。
ほとんどの人が騙されたのではないかと思いますが,五郎が病気か何かになって死んで後に遺言が残る,というストーリーかなと勘違いしてしまいました。 勝手に勘違いした方がいけないのですが…。

ですが五郎は体調は悪くなるものの死にません。 でも劇中での「遺言」の使い方,なかなかいいと思います。 自分も後で考えてしまいました。 つまり自分が死んだ時のために,いつでも遺言を書くというものです。 それにより自分が死んだ後のこと,家族や友人のことをつねに考えておくというものです。 元学校の校長先生に遺言の書き方のコーチを受けるのですが,その人から「自分がいなくなったあとのことを考えながら買いてみなさい」を言われる。 確かにそうです。 遺言の書き方だけということではなく,そういうものを常に意識しておくということは大事なことかな,と。

遺言を下書き練習をしている時に,五郎はそのことに想いを馳せて一人号泣するわけですが,ここはすごくよかったですね〜。 さすがとしかいいようがありません。 それと最後に富良野を離れて消息が分からなかった正吉を訪ねて螢と息子が富良野から出て行く,というところがありますが,その電車を五郎が泣きながら追っかけるシーン。 ここもよかったです。 (最後のシーンですし) ストーリー的には「またすぐ帰ってくればいいじゃん」とツッコミを入れてしまいますが。

今回螢サイドのストーリーはあんまり展開はないかなと思います。 消息不明の正吉を待ちながら子育てをしている。 そして体調を崩した五郎を心配している,というくらいです。 でも劇中の子供は螢の実生活の子供ということで,子供がいなくなったかもしれないというシーンでは迫真の演技でした。

一方,純は草太から継いだ牧場がつぶれてしまい,羅臼へ引っ越している。 ここまでのところ,かなり劇的なストーリーがあるのですが,あっさりとナレーションだけで済んでしまっている。 ちょっと寂しいかなと思います。 ですが今回は純が羅臼で知り合う人と結婚に至るまでのハナシなので,それも仕方ないかなと思います。 でもそれにしても純は本当にいい加減なヤツですよね…。

今までふらふらと流されるように生きて来た純ですが,今回ついに「これじゃいけない,逃げちゃいけない」と改心します。 が,きっかけは人妻に手を出して(知らなかったとはいえ),そのダンナと仲間にボコにされたから。 おいおい,きっかけはきっかけだけど,もっときっかけは過去にもあったんじゃないの?と思います。 それと内田有紀が純の今回の相手役ですが,やっぱり「純のどこがいいのかな…」と思ってしまいました。 何かこれっていう出来事があれば,普段はそれほど冴えなくてもいいんですがね。

やっぱりシリーズ最後の数作は失速気味なのは否めませんね〜。 でもこれで最後だと思うとやっぱり寂しいです。
長い間お疲れさまでした。

北の国から '98時代

「北の国から」テレビスペシャル。

純は、シュウが突然実家に帰ってしまい、不安な日々を過ごしている。五郎は有機農法に取り組む農家を助け、アドバイスを送るが、草太は、そんな五郎のやり方はおかしいと、科学の力でどんどん自分の農地を拡げて行く。そんな折、落石で暮らしているはずの螢が何故か富良野に現れる。螢が身ごもっていることを知った草太は、正吉を呼び出し、螢に結婚を申し込めという。(DVDパッケージより)

今回のエピソード,とにかく長い!!! 不必要に長い!!
全後半合わせて5時間くらいあったと思います。 最後に正吉と螢の結婚式があるのですが,ここで出席者全員が過去のことに想いを巡らせて,テーマ曲が流れるのですが,10分くらいあったんじゃないでしょうか? 正直,眠くなってしまいました…。

次にこの回から急に五郎の家が完璧に出来上がっていたり,有機農法などを手がけていたり,急に前回までの危うさや大変さなどが消え失せて,しっかりと自立農家として周囲にまでアドバイスしてしまっている。 家を一軒ひとりで立てるのってもっと大変ないじゃない? もっと時間かかるんじゃない? 実質春から夏までしか作業できないわけだし,と思ってしまいました。

今回は草太にいちゃんの割合がかなり高く,科学的なビジネス農法でどんどん手を広げて行き,五郎のやり方とは対照的。 そして妊娠した螢と正吉をくっつけようと,正吉に直接結婚しろという。 確かに草太にいちゃんっぽいキャラクターなのだが,何か行き過ぎなような気がする。 前回まで正吉が螢に対して異性としての興味を示していなかった分,ここで無理矢理,正吉が螢に結婚を申し込む理由を作った気がします。 それに正吉がせっせと花を螢に送ったりしてるシーンはあるのですが,実際に螢がプロポーズに対してOKするシーンは無い…。 やっぱりヘンかなと。

今回のエピソードでよかったのは,草太にいちゃんが事故で死に純が号泣するところ。 ここも異様に長いのが気になりましたが,演技はよかったですねー。 それと正吉と螢が結婚の報告に五郎のところへ行き,五郎ははじめ言葉がなく,徐々に亡き妻れいこの写真の前でうれし泣きをするシーン。 またそこの純のナレーションはすごくよかったです。

きついようですが,それ以外は早送りしてもいいかな,と思うくらい長かったです。
非常に残念…。

北の国から '95秘密

「北の国から」テレビスペシャル。

東京から富良野に帰り,ゴミ収集の仕事をする純は札幌のれいと遠距離恋愛を続けているが、二人の間はぎくしゃくしていく。 そんな時シュウに出会い、純は彼女に惹かれていき、五郎も二人を暖かく見守っている。 一方、札幌で看護婦をしている螢は、妻子ある男性と駆け落ちしてしまう。ある日シュウが以前AV女優をしていたことを知った純は…(DVDパッケージより)

このあたりから,アメリカのソープオペラを彷彿させるような演出というかストーリー展開になってきたかな〜と思います。 非常に残念なんですが…。

序盤でれいちゃんにフラれ,彼女は結婚してしまうわけですが,そもそも純のことなんでそんなに長い間好きだったのかな〜と思ってしまいました。 シュウはなんとなく分かります。 シュウ自身も富良野に出て来たばかりで友達が欲しかったし,純と同じく東京に住んでいたということで,ハナシが合うなどなど。

シュウが元AV女優だったいうのが今回の「秘密」のひとつだと思いますが,これにハラを立てる純の器量のせまさにちょっとハラが立ちます。 そもそも純と合う前よりずっと前のハナシだし,過去を変えられるわけでもないし。

でも宮沢りえは色白だし北国っぽい肌だと思うのですが,あの演技がちょっと浮いてますね。 「そーおなんだ〜♡」みたいな。 でも純が何か隠してることがないか(AV女優のこと)という場面で,彼女が「私が何を隠してるっていうの?」というシーンはかなりよかったですね。

一方,螢は同じ病院の医師と不倫をし,駆け落ちをしてしまうのですが,これはさすがにいきなり過ぎるのでは???とクエスチョンマークです。 せめて前作などで前振りをしておいて欲しかった。 あまりに突拍子がなさすぎて…僕にはにわかに信じがたいハナシだと思われ…。

しかも駆け落ち先が,北の果ての地で,日本海の身も凍るような風がびゅうびゅう吹き,波がざざーん,海岸では昆布を干している漁村,あばらやが立っているようなところで演歌がまた似合いそうな…。 よくもこんなところを見つけたものだと思います。

螢の鉄面皮のような演技が全編を通して気になっていたのですが,それはどうやら最後に五郎に駆け寄り「本当は毎日泣いてるの!!」というシーンへの伏線だったようです。 ここはよかったですね。 でも駆け落ち相手の医者が全く出てこないので「じゃあヤメて帰ればいいじゃん」って思ってしまいます。

今回は今までのテレビスペシャルを続けてみてるので,どうしても前作を比較してしまいます。 そうするとやっぱり残念ですがちょっと弱いですね…。

北の国から '92巣立ち

「北の国から」テレビスペシャル。

五郎は富良野で寂しい一人暮らし。旭川の看護学校を螢が卒業して地元の病院に勤める日を心待ちにしている。そんな父の思いを知りながらも将来に悩む螢は、勇次とのデートを重ねていた。東京のガソリンスタンドで働く純は、タマコに出会う。札幌のれいとの遠距離恋愛に疲れた純はタマコと深い関係になっていく。そんなある日タマコの妊娠を知った純は… (DVDパッケージより)

このあたりから,だんだん純と螢もドロドロになっていったかな,と思います。 ドロドロというよりも後ろめたいモノを常に抱えている状態になってきたかな,と思います。

純は,北海道のれいちゃんと電話+ビデオデートのみで,もんもんとする毎日。 仕事は相変わらず肉体労働で,特にこれといった趣味もなし,というつまらない生活をしていて,そんななかでトロ子と出会い,気持ちは一切ないのに深い関係に入って行く,という流れ。
若いときには陥りがちな穴を,またしても泥臭い表現をする倉元マジック。 妊娠・中絶したトロ子の東京での保護者となっている叔父のところへ(菅原文太っていうところが既にコワい)カボチャをいくつも持って誤りにいく五郎。 そんな彼に「誠意って一体何かね?」と問う叔父。 ここが今回のエピソードの山場かなと思います。

一方,螢は父の思いを知りつつ,富良野を通り過ぎてボーイフレンドに会いに行っている始末。 後ろめたい気持ちは富良野を通り過ぎる時だけであとはハッピー,というのはとても分かります。 ここも自分勝手な人間性の暗い部分をさっくりとさらけ出しています。 この当たりでは,螢にも以前より焦点が当たるようになってきていて,新鮮でよかったですね。 螢のナレーションも入ってきてます。

一方,最後の方で五郎が自己に会い,雪の中で半分凍死しかけるのですが,ここで妻のれいこ(いしだあゆみ)の幻影を見ます。 五郎は「あいつら(子供たち)は自分で責任取りたがってる。 オレはもう必要ないのかな…」というとれいこは「まだ飛び立つには早い。 私たちの巣を守って。 帰るところを守って」と言い,消えてしまいます。
正直,ここはクサすぎてかなりサメてしまいました。 死人を持ち出すようになったか???と。
確かに,ここは足を挟まれ回りに何も無いところでも何とか生き延びる生命力の強さを持ってる五郎のすごさを見せつけるシーンなのですが,この死人持ち出しはちょっと………。

でも確かに見終わった後に「誠意って何だろう」と思ってしまうほどのチカラが演技と脚本にはありますね。

北の国から '89帰郷

「北の国から」テレビスペシャル。

中学を卒業し、旭川の看護学校へ通う螢は、通学の電車の中で知り合った勇次と交際を始めた。一方東京で暮らす純は、あこがれの400ccのバイクをを手に入れるが、実は盗難車で警察に事情を聞かれる。 そして純は、とても大切にしていた五郎からもらった泥のついた一万円札を盗まれたことがもとで、傷害事件を起こしてしまう。(DVDパッケージより)

今回は蛍にも好きな人ができ、だんだんと五郎に隠し事も出来てきて、面白くなってきます。 そのボーイフレンドの勇次も富良野から出て行ってしまうのですが・・・。 でも川岸の木に「H・Y」って彫るのって・・・。 いくら80年代でもやらないのでは?と思ってしまいましたが・・・。 それはよしとしましょう。

純は東京という街や多くの人に揉まれて、精神的に疲れていきます。 そんななか「泥のついた一万円札」が盗まれ、というシーンは気持ちはすごくわかりますね。 今でこそ「おいおい、ちょっと冷静になってそれから人を疑えよ、純」と思いますが、自分があの年頃だったら、多分あーいうふうに突っ走ってしまったんじゃないかなと思います。 そういえば当事はまだ「不良」のシンボルでしたねー、髪を染めたりバイクに乗ったり。

前回、家が夜逃げしてしまったれいちゃんと再開できますが、髪型あんまり似合わないですね。 80年代後半から90年代前半の流行だったと思いますが。 それにしても純とれいちゃんは、中学からの付き合いですが、元から一緒になる運命じゃなかなったのかなと思います。

今回のエピソードの中で好きだったのは、雪子おばさんのだんなさんが純に対して、ケンカの理由も聞かずに頭ごなしに叱るということに対して、五郎は理由だけを聞き「それが人を傷つけてまで守りたいものだったなら、それで仕方ないじゃないか」というところ。 とってもわかりやすい対比ではあり、つい相手の話や理由も聞かず頭ごなしに怒ってしまうのはついつい誰もがしてしまうこと。 気をつけたいものです。

それと五郎が作り始めた丸太小屋を手伝いたいという純に、手伝わせないという五郎。 五郎の気持ちの方により共感できますね。 もちろん純に東京でしっかりがんばれという気持ちもあってのことだと思いますが、自分だけの楽しみだからいくら子供でもそれは奪わせない、というのはすごくわかります。

これは少年から青年へと、少女から女の子へと移り変わっていくエピソードですね。 前後のエピソードが目立つので、地味なカンジがする回ですが、結構重要なステップかなと思います。

北の国から '87初恋

「北の国から」テレビスペシャル3作目。

純はある農家の娘、れいに出会い一目惚れしてしまう。東京の定時制高校に行きたいと言うれいに影響され、純は東京に行く決意をする。五郎の誕生日に風力発電を贈った純と螢。しかし五郎は自分に相談もせず東京行きを決めた純を責める。(DVDパッケージより)

またまた思春期の心理をすごく上手に把握し表現している作品ですね〜!
好きな女の子の言葉に影響され,彼女と一緒に東京へ行こうと決心する純。 自分に何の相談もなく東京行きを決めた純に腹を立てる父,五郎。 その間に挟まれて(いつものように)しまう螢。 それぞれの気持ちが痛いほど分かります。 それにしても中学1年生くらいのはずなのに,螢は家事を全て引き受けて大変ですよねー。 後で富良野から離れて暮らしたいっていう気持ちは分かります。

やっぱりこのエピソードは大里れいちゃんがとにかくかわいい。 野暮ったい田舎と対比するようなルックスの横山めぐみをキャストしたのはグーです! それにこの時流行っていた尾崎豊などを使ったのはよかったですね。 ちょうど純と同い年の世代なので,すごく分かります。 でもいくら通り雨で土砂降りになったからって,中学生くらいの子が納屋みたいなところで下着だけになるかな?と素直に思ってしまいましたが,それはいいとしましょう。

個人的には,草太が純に「男ならいたわられれば傷つく」というところは好きです。 特にお金のことで気を遣われて,相談されないっていうのは男の自尊心が許さないだろうと思います。

それとありきたりだと思いますが「ドロの付いた1万円札」は涙なしでは見られません!! アメリカ人のヨメは当然このシリーズを見た事ないのですが,この「ドロの付いた1万円札」を説明しているそばから,目がうるうるしてしまいました。

か・な・りお気に入りのエピソードです!!

北の国から '84夏

「北の国から」テレビスペシャル2作目です。

純と正吉は、東京から遊びにきた努が自由自在にパソコンを操作するのを見て時代に取り残されていると思いショックを受ける。 しかも努に父・五郎を侮辱された純と正吉は思わずパソコンの本を盗むが、それがきっかけで二人はケンカしてしまう。「やっぱりお前はキッタネエやつだなア!」正吉の捨て台詞にドキッとする純。数ヶ月前の丸太小屋の火事のことが純の脳裏をよぎる…というストーリー。

このエピソード,かなり好きです。 主に純と正吉の関係に焦点が当てられているエピソードです。 このくらいの年頃によくある,友達のちょっとした無神経な一言がずっと後を引いたり,心の中にある罪悪感の葛藤など,すごく赤裸裸に表現しているエピソードです。

やっぱり正吉の「やっぱりお前は汚ねえヤツだな!」というセリフ。 この「やっぱり」の部分にドキッとさせられます。 振り返ってみると,自分も似たような経験があるので…。 それに丸太小屋の火事とそれをかばっていると思われる正吉の発現,パソコンの本の事件,いかだと努の事件など純の罪悪感は否応なしに高まっていき,最後のラーメン屋の告白シーンへとつながります(下記のビデオクリップ)。 この積み木のような組み立て,ストーリーとしてのスムースさ,う〜んいいですね〜。 純の罪悪感がひしひしと伝わって来て,見てるこちらが潰されそうです。

上記はもちろん,ラーメン屋での五郎の告白も実はかなり好きです。 毎日の仕事などで疲れたりするとふと同じようなワナにハマってしまいます。 うーん気をつけないと…。

北の国から '83冬

「北の国から」をDVDで見ています。 (Rさん、ホントにありがと!!)

離婚をして東京から北海道、富良野へ小さい子供二人を連れて引っ越してきた父親、五郎。 長男の純、長女の蛍、この3人を中心に大ヒットしたドラマの特別編。

「五郎が出稼ぎから帰ってきたその日、純の友達・正吉が家出した。心配する純と螢。一方、開拓時代に成功して東京に出た伝説の老人・沢田松吉が30年ぶりに富良野へ戻ってきた。村はその話題でもちきり。そんなある日、突然五郎に事件が起きる。正吉の母・みどりの借金を代わりに払えと、700万もの借用書を突きつけられた…!(DVDパッケージより)」というストーリー。

正直、ドラマの時はあまりしっかり見た記憶がなく、この特別編あたりからの記憶はかなり残ってる。 特に純と自分は同年代なので、感じ方やその時の流行などはホントにしっくりくるものがあったね~。 当時は、自分も子供だったので、電気や水道などにも不自由する五郎の暮らしをドラマでみて、多少なりとも「北海道にはこんな暮らしをしてる人がまだいるんだ」と半ば信じていました。 北海道の人、本当にすみませんm(_ _)m

全編を通してかなりの頻度で語られる「借金」。 確かに借金はかなりヘビーだし、人間関係を壊すもとにも十分なりうる。 このエピソードでも、五郎が連帯保証人に簡単に同意してしまったばっかりに、にっちもさっちもいかなくなってしまう。 そのとらわれて身動きできなくなっているカンジを実にうまく表現していますよね! その落とし穴に突き落とした当の本人もどうしようもない、でも五郎に申し訳ない、故郷に顔向けもできない、などの表現が実によく出来ていと思います。

富良野の初期の開拓者でもある松吉じいさん(笠智衆)の演技も非常によく、後半でボケながらも昔の仲間を思い出しながら、また豆まきをしようとするところは、本当に切なくなってしまいます。

このエピソードだったか次の84夏だったか、年賀状が居候の正吉のところには当然届かなく、純と蛍のところへは届いているのをうらやましがっているのを知った蛍が、後で正吉に年賀状を出すというところは好きですね! まだこの時点で小学生の中学年のはずの蛍が台所を切り盛りし、他の人への気配りもしっかり出来ているというキャラクター設定がすきです。 後々にちょっと外れた方へ行くときの布石にもなっているかな、と。



おっと間違えた・・・。
ホンモノはこっち。

Current Situation in Japan (from my own point of view)

I was traveling in Japan from May 7th until 19th. During the trip, I visited Osaka, Tokyo, Nagoya, Fukuoka and Kumamoto. This is the first trip after the earthquake and the tsunami happened on March 11th. So, it is almost for 2 months since that happened.

I am writing this from my own point of view to share what is really happening in Japan at the moment after the massive disaster. The amount of information that I gathered must seem to be limited since I was working most of the daytime. But looking back, I was much more sensitive than usual to observe people, streets, and of course news and newspaper.

First of all, I arrived at Narita int'l airport. And what I noticed first was that it was very dark at the airport. From customs to the gate, it was almost the same. Their arriving terminal is always hot, so I did not feel anything different. But once I got out of the gate, I noticed that it was much darker than before. Some shops such as ticket counter for long-distance bus or kiosk were the same. But lights on ceiling were half off, that was causing the darkness.

I went down to JR desk to exchange my voucher with JR pass, which allows you to travel using any trains and buses except for Nozomi bullet trains. Once done, I asked them to book a Narita Express to Tokyo. But they immediately told me that I would have to wait until 5pm. It was 3:45pm at the time, and I knew that there was a Narita Express leaving at 4:05 or 4:15-ish. Since I wanted to go to Osaka by the end of the day, I was surprised and asked the staff if they changed the schedule.

They said Narita Express is not running at their normal schedule yet. They have much less trains during the day. I learned that it was the same to travel from the greater Tokyo area to Narita.

So, I took a normal express train to Tokyo. As it was getting dark after 5pm, I started realizing that there were much less illumination and lights on streets. You can see and recognize what towns they were, but it was apparently darker.

Once I arrived at Shinagawa station, again I noticed that it was so much darker than before. It seemed that the station finished their operation for the day. All I could see was lights from small book shop, kiosk, and sign board showing which train leaving and arriving at which platforms.

Osaka, Nagoya, Fukuoka and Kumamoto did not seem to have any energy saving activities at the time. But while I was there, the Japanese government "requested" one of the nuclear plants to stop their operation since there is still a big chance (85% or higher) for another earthquake in Shizuoka area. Then, after 2 days, they decided to shut that down until safety walls and infrastructure are implemented, which may take for about 2 years. So, there is a possibility that the Western Japan may be effected by that.

In Shinjuku (and other areas of Tokyo where I visited), street lights were off and there seem to be some foot lights instead. Or I am sure that I had not noticed those foot lights before. But since other lights are off, those small foot lights stand out. They do help people to see where they are going.

Some shops in Tokyo has turned their outside lights off to save electricity, instead they have a paper on their door saying they are open. And some shops or buildings has turn off their ACs or set higher temperature to save energy.

To be honest, it is a little uncomfortable to be warmer, and I cannot imagine how hot it would be in Summer time. But I saw on TV news or in person that people started adjusting to the new life style, though they are still concerned how it would be like. For example, there are some tools from Showa era, which is until 1989, that help people to be cooler without electricity. Fans, watering streets, blind made of bamboo, and so on. And some cool patches to insert a small bag and put it on your neck must be very nice. Some government offices implemented "Cool Bis", which is business casual attire. This is still not common in Japan yet. And some companies will implement "Summer time operation hours" at their offices and factories. They will work off time to spread usage of electricity.

People are doing their best to adjust to the difficult time as a whole nation. Of course, the Western Japan is much less effected by this, but more or less, people are aware of this difficulties and seem to be willing to corporate.
By having less electricity, I may hope that "heat-island" phenomenon may become much less than last several years, which will help people to get by the intolerable summer heat.

At my parents home, they were naturally switching off and on frequently to avoid any waste of the power. I felt a little strange in the first place, but I also got used to it very quickly. I thought that people had been too dependent on using electricity before the earthquake. And it may be a good opportunity to re-think what their life style should be like. And many news sites tells you what percentage of usage of power they are at at the time. So, it must be helpful to kept aware of it.

So, other than situation of electricity and saving of it, it seemed that they lives are back to normal. Many people told me that there still have been many after shocks quite often, but luckily I did not get any of them myself.

Radiation is the most difficult thing for me to evaluate. I know that Self Defense Force and specialist still have been working on settling down the situation. But instead, they found that melt-down had happened almost right after March 11th. It seems that TEPCO doesn't really know what to do. And it seems nobody knows what to do, since they have not understood what is really happening and what has happened by now.

It seems that people in Tokyo are extremely interested in this topic, of course. But at the same time, it seems that people don't know what to do, how to react to it, or try to ignore until they have solid information. Before I left for the trip, I was wondering if people might be cautious of what they eat or drink. But as far as I saw, nobody seemed to be that cautious, though I guess they are still deeply concerned about it.

It is because, I believe, the government has not been taking any strong leadership and initiative and control of information. At least, I myself did not see anything from the government to guide people about food and drink. They including TEPCO kept repeating that there would be NO IMMEDIATE EFFECT etc etc. Ok, then if it is not immediate, what is it like in 3 months and 3 years? People are scare of what would happen. They really need to stop hiding information or being indirect about this anymore. One thing I though was that, there were nuclear specialists came to Japan from US, France and maybe other countries. But I was wondering what they did. They stayed only for a few days or a week, and they left. What did they do in Fukushima???

Politicians also do need to stop attacking the prime minister and other people who are working on it. And now is the time to work together to make the best out of it. You are not working for your generation, you are working on the future generation. Stop thinking about yourself!! And do what you have to do, and do what you can do.
It was so painful to watch that things are not going well in terms of safety. People in Fukushima are still suffering by not being able to go home. Farmers have to let their cows go because they are radiated. Tea farmers (including my home town) will start suffering very soon, because they also detected radiation from tea trees. Some hotels that have long history had to shut down because of bad reputation of the area as being radiated. And children who moved to other part of Japan and go to schools there are often discriminated from coming from Fukushima area.
These are all unreasonable and upsetting!!

Politicians, I don't like to push everything to you. But there are things they need to take a lead on. Secondary or thirdly level damages have already started. They and we all do need to start taking actions.

I still don't know what I can do from the other side of the ocean. But at least I know that "indifference" is the worst.

パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉 Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides

ディズニーの大ヒット海賊映画の続編「パイレーツ4」です。

女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)と再会したジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。しかしジャックは、アンジェリカが不死の泉を見つけ出すために自分に近づいたのではないかと疑いを抱く。アンジェリカと史上最強の敵である黒ひげ(イアン・マクシェーン)と共にリベンジ号で船出したジャックだったが、そこには予想だにしない冒険が待っていた、というストーリー。

よかったのは、人魚が出てくるシーン。 生命の泉を取るためには、人魚の涙が必須。 そのため人魚の群れをおびき出し、捕らえようとします。 人魚のCGや、美しい人魚が一転して襲ってくるところなどはすごかったです!
それと冒頭にロンドンの町をジャックが馬車を飛び移りながら逃げるところも、前作からの「パイレーツ」の楽しさを彷彿させるものがあってよかったですね~!!

ただし!!
それ以外はかなりクソ映画です。
1、 アクションシーンが全っ然面白くない!! アンジェリカと再開するシーンで剣を交えるシーンがあるのですが、天井の梁に上がって戦うところがありますが、これって1でオーランドブルームとすでにやったじゃないか!! それにそれ以外の戦いのシーンでも1や2みたいに工夫されたあとはまったくなしです。 ただ剣を交えるだけだったらフツーの映画でやってます。

2、ストーリーもぜんぜん工夫がない!! 今までの3作のようにナゾかけや駆け引きみたいなものがなく、全然面白くない!! 特にジャックは、前作までは各キャラクターの欲しいものなどを利用して駆け引きし、自分の求めているものに近づいていく、というパターンでしたが、まったくそれがなく、ただ淡々と生命の泉に近づいていくというとてつもなくつまらないキャラクターになってる。

3、キャプテンバルボッサが詰まらん!! 前作までは彼ほどうまく「海賊」っぽさを出してた役者もいなかったのに、今回はイギリスの雇われ船長(?)のようになってしまっていて、全然面白くない!! 最後の最後で、黒ひげの船を奪いまた海賊の船長として航海に出ますが、ここでやっと「野郎ども!!」と檄を飛ばすのですが、「おっ!! やっと海賊っぽいシーンだぞ!!」と思ったらそこでエンドクレジット。 なんだよ~・・・というカンジでした。 がっかりにもほどがあるって・・・。

4、劇中,イケメンの宣教師が出てきて,後半人魚を守ろうとして必死に戦うのですが,ストーリー的にまず見え見え。 かつ演技もヘタクソ,そして人魚は何故か人間のような感情を持ち宣教師と恋に落ちる,となんともお粗末で見え見えな展開!!

そもそもこの映画は「カリビアン」で、カリブの海賊のはずなのに、カリブ海まで行ったのか?というカンジです。 撮影はハワイでなされ、かなり突貫で作られた映画のようですが、まさにその通り! 特にストーリーと脚本、監督はがっかりです。 はぁ・・・。 またやってくれたなディズニーっというのがぴったりかな、と。

前作3作が好きな人はみない方がいいでしょう。 今回は試写会でお金を払わなかったのが救いですね・・・。

グリーンホーネット Green Hornet

テレビドラマを映画としてリメイクした「グリーンホーネット」。

新聞社の若き社長ブリット・リイド(セス・ローゲン)は、夜になれば全身グリーンのスーツとマスクで身を包み、グリーン・ホーネットとして街中の犯罪者と戦うヒーローだった。ハイテク装置満載の愛車を駆って相棒のカトー(ジェイ・チョウ)と共にギャングの支配者、ベンジャミン・コドンフスキー(クリストフ・ヴァルツ)を追い詰めようと、自ら悪役になり彼に接近していく、というストーリー。

ブリットの役どころは、厳格な父親にコンプレックスを持ちながらも、カトーのチカラを狩りながらヒーローになろうとするというもの。 コンプレックスに対する反発からか、正確はちゃらんぽらん。 確かにセスローゲンでよかったと思うのは、役としてはウィルファレルの顔がちらつくほど、ウィルファレルのコメディの役どころに近いからです。 「青年社長」ということで彼を選ばなかったのだろうとは思いますが、ナイス決断でした。

カトーはカンフーの達人、メカを自分で全て作る天才、という面白い役どころ。 演技も多少感情を抑えつつ、でも時々ぱっと感情的になるところがよかったですね。 ジェイチョウ、何かで見たことがあるような気がしますが、なかなかグッドです。 グリーンホーネットの相棒だとみなされているところに反発するところなんか、なかなか面白かったです。

改造したクルマに乗って悪者をやっつけるのですが、このクルマの代わりが何台もあって、映画中でも一台オシャカになるのですが、あんまりありがたみがないですね・・・。 一台しかないから、大事に乗ってやっつけられないようにするんだと思いますが・・・。 やっつけられちゃったからまたもう一台買えばいいや、みたいなノリですよねー。

ただ残念ながらあんまり華がない映画です。 ぱっとしなかったのも納得です。 キャメロンディアスが出てたのもまったく知りませんでした。 頭のいい社長秘書の役だったのですが、なんか浮いてるな~という印象です。

ザファイター The Fighter

今年のアカデミー賞で助演男優賞をとったクリスチャンベイルの演技が話題の実話を基にしたボクシング映画,ザファイターです。

以前は地元の期待を背負う名ボクサーだったが短気でだらしない性格からクスリまみれの破綻した日々を送っている兄ディッキー(クリスチャン・ベイル)と、才能に恵まれていながらもディッキーのだらしなさに足を引っ張られているボクサーの弟ミッキー(マーク・ウォールバーグ)。 ミッキーのマネージャーをしている過保護な母アリス(メリッサ・レオ)や兄に言われるがままに試合を重ねるが、むちゃくちゃな対戦相手を組まれたり,しっかりしたトレーニングを受けられずなかなかうまく前へ進めない。 またミッキーは前妻との間の子の問題や,新しいガールフレンドシャリーンの問題などもあり……というストーリー。

まず特筆すべきは,クリスチャンベイルとシャーリーン役のエイミーアダムズの演技でしょう。 また母親役のメリッサレオもモンスターマザーぶりを遺憾なく発揮しています。 「英国王のスピーチ」並みの演技派の映画です。 クリスチャンベイルは薬物の影響で堕落したボクサーのテレビドキュメンタリー特番に,名ボクサーの特集を作っていると信じて出ている男の役を本当にウマく演じていますね〜。
それにエイミーアダムスは普段はお嬢様というかお姫様チックな役やそのイメージが強いと思うのですが,口汚くボーイフレンドの家族までののしり,暴力まで振るうという強い女性を演じています。 かなり新鮮なイメージでした。
これだけでも見る価値はありますね〜。

逆にこの映画の弱いところですが,やっぱりマークウォールバーグはカリスマが足りないですねー。 一応主役だと思う(この「だと思う」という部分が既に弱い)のですが,役者として吸引力が足りないというところは否めませんね。 完全にクリスチャンベイルとエイミーアダムスに食われてます。 一応,モンスター家族の中では一番まともな部類なので,ある意味弱く見えるのかも知れませんが,マークウォールバーグの場合はそれだけじゃないと思います。 圧倒的に役者としてのカリスマが足りない!! ちなみに自分の中ではマットデイモン,ベンアフレック,グウェネスパウトロウが同じ「カリスマのない役者」に分類されてます。

トータルでいくと「英国王のスピーチ」に張り合うレベルの映画です。 ドラマ性や多数のキャラクターをうまく操っていながらも,ごちゃごちゃしたカンジを与えないというあたりは「英国王」をしのぐかなと思います。 か・な・りお薦めの一本!!!!!!

*それにしてもネットのレビューサイトや下記のビデオクリップで「一度も勝てないボクサー」とミッキーのことを言っていますが,20勝してるんですけどね…。 どっから一度も勝てないって出て来たんでしょうか???

Water for Elephant (原題)

「トワイライト」シリーズの主役,ロバート・パティンソン主演の最新作。 ベストセラー(らしい)の本が原作です。

大恐慌の影響で,獣医学校卒業直前に家族も家も一度になくした青年ジェイコブ。 あてもなく彷徨っていたところ,サーカスの一行と出会う。 サーカスの動物たちに惹かれたジェイコブはここで働き始める。 普段は人当たりがいいが暴力的な側面もあるオーナーと,サーカスの花形スターでもあるその妻(リーザウィザースプーン)。 ジェイコブと妻は次第に惹かれ始めるが…というストーリー。

前半,かなり引き込まれましたねー。
おとなしめの青年を演じたパティンソン,なかなかよかったです。 動物好きという役も結構上手にこなしていたと思います。 また暴発的な性格をもつサーカスオーナーもなかなか好演です。

逆に中盤からの恋愛モノ(実質これがハナシの中心なんですが)は,どうでもいいかなと思ってしまいました。 オーナー夫婦とジェイコブの食事のシーンやパーティのシーンが多すぎで,ジェイコブと動物たちや他のサーカスメンバーとの絆を深めるシーンを持って入れて欲しかった!
それにリーザウィザースプーンはちょっと弱いな〜。 監督と脚本のせいもありますが,なんでジェイコブに惹かれるのかという動機が弱すぎて説得力に欠けます。

本はかなりの人が薦めているらしいのですが,映画を観る限りではちょっとねーというカンジです。
日本は公開予定はないようですが,恋愛モノを観たい人にはお薦めかな? 人間ドラマ的な映画を期待していたのでちょっと肩すかしです。

Arthur (原題)

1980年代に作られた「ミスターアーサー」のリメイク。
今回の見どころは,今イギリスで知らない人はいないコメディアンのラッセルブラントと名女優ヘレンミレンの競演です。

生まれながらにして、何不自由ない豪勢な暮らしをしてきた、バック財閥の御曹子アーサーは、放蕩息子で優雅な独身生活を送っていた。そんな彼がある日、母親からウムを言わさぬ“政略結婚”を命じられる。断れば、莫大な相続財産がフイになってしまう。これが年貢の納め時と覚悟したその矢先、彼の目の前に初めてハートにズシンとくる女性が現れた…というストーリー。

かなり楽しめました!
やっぱり会話で笑わせる系のコメディです。 ちょっとラッセルブラントがゴニョゴニョ話すので(劇中,酔っぱらっていることが多いので当然ですが),かなり聞き取りにくいのですが,それでも彼とヘレンミレン(乳母の役)は絶妙で,はじめから終わりまで楽しめました。

マグネットのベッドに吸い付けられるシーン(これは詳しくは是非観てください)は,それだけじゃなく後でアーサーが乳母のホブスンに「処理しておいてくれ」と頼むところも含めてかなり笑えます。

残念なところが2点(ネタばれあり)。
まずホブスンが病気だと分かるところから,結婚式のところまであっと言う間に読めてしまうところ。
次に,最後に絵本作家のガールフレンドとヨリを戻し,最後に勘当されたはずの親から許され,元通りに富をまた手に入れるところまで,ハリウッド的な典型的な終わり方で「なんだよ〜!! 結局,こいつ何も失ってないじゃんか!!」というところですね…。 ま,コメディなんであんまり深く考えちゃいけませんね。

それにして,最近イギリスの俳優がかなりハリウッドに入ってきてますね。 ハリウッドにしてみれば,出演料などが安いんでしょうか? イギリスの俳優はテレビ,舞台,映画など幅広くやっていることが多いそうで,演技に大きな幅があるのではないかと思います。 日本も同じなのに,演技がみんな同じですよね…。 なんででしょう???

この映画はあまり肩肘をはらずに気軽にみるようなものです。 そこそこお薦めかな。 でも見逃してもそんなに惜しくないかも。

Paul (原題)

「ショーンオブザデッド」などのパロディ,コメディ映画で今や飛ぶ鳥を落とす勢いのサイモンペッグとニックフロストの最新コメディ「ポール」です。

アメリカサンディエゴで催される「コミコン」を見に来たSFオタクのイギリス人観光客の男二人。 その後,キャンピングカーで,アメリカの有名なUFOサイトを見て回るためにロードトリップに出るが,その途中でなんとホンモノのエイリアンに遭遇してしまう,というストーリー。

今までの「ショーン…」などと同様に,コミカルな会話を中心に笑わせてくれます。 ド派手なCGなどはあまりなく,あくまでもオタク二人と,彼ら以上に普通の人間のように振る舞う宇宙人の関係を中心に進んでいきます。 (エイリアンが普通の人間のようなのは,エリア51に墜落してから,ずっとアメリカ政府にアドバイザーとして働いてきたからで,英語もフツーのアメリカなまりで話し,マリファナなどもフツーにするという設定)

ただ,ちょっと残念なのは,会話のギャグが定番のSF映画などをしっかり見てセリフなども覚えていないとちょっと着いていけないところです。 ウチのヨメによるとかなりスターウォーズネタが入ってたということですが,あんまり気がつきませんでしたねー。 そういう意味ではちょっと内輪チックなのかな? それとも自分が知らなすぎ??? スターウォーズは好きなんですが,アメリカでは日本のガンダムのように,セリフをぱっと引用する人も多く(シャアの「坊やだからさ」とか),SWで育ったっていう人は多いですね〜。

最近のアメリカの面白くもないコメディよりは,は・る・か・に楽しめました。 が!サイモンペッグとニックフロスとだったら,もっともっとこの映画を面白くできたな〜,と少し残念です。

ちなみに自分の中での彼らの映画のランキングは…
1, ショーンオブザデッド (ぶっちぎり!)
2, ホットファズ
3, ランファットボーイラン (日本で公開されたのかな?)

ソウ・ファイナル3D Saw 3D

サイコホラーシリーズ「ソウ」の(一応)最終シリーズです。

ジグソウ(トビン・ベル)の発案した殺人ゲームから奇跡的に生還した人々は心に深い傷を負い、救いを求めていた。彼らは自身もゲームの犠牲者であるとともに生存者でもある精神的指導者、ボビー(ショーン・パトリック・フラナリー)のもとに集まってくる。だが、次第にボビーの暗い過去が明らかになってくるにつれ,新たなジグソウゲームが…というストーリー。

結論から言うと,全然面白くありません!!!
血のりも朱色のシロップみたいでシラケるし,ジグソウの後継者がジグソウの妻を殺すために追いかけるというストーリーも,新たなジグソウゲームとは何の関係も全くないし(怒)

ジグソウゲームもかなりアイデアのネタ切れというカンジが否めません。 冒頭の3人の男女が,一般の人がたくさんいるビルの前のガラスばりの部屋に閉じ込められるジグソウゲームも,まったく現実味がなく面白くありません。 「そんなのありえねー」とどっちらけです(死語)。

やっぱりソウシリーズは1がベスト,そこから徐々に評価は下がっていきますね,残念ながら。

幸せのちから Pursuit of Happyness

ウィルスミスと実の息子が競演したことが話題になった記憶も新しい「幸せのちから」です。
大不況だった80年代前半に,何もかも失った男とその息子の実話を元にしたストーリーです。

新型医療機器のセールスマンとして生計を立てるクリス(ウィル・スミス)は、大儲けを見込んで買い取った機器を思うように売ることができず、家賃や税金を払えない状態に陥ってしまう。 妻のリンダ(タンディ・ニュートン)にも去られた彼は、証券会社の正社員を目指して養成コースを受講しようとする,というストーリーです。

あらすじを見るとシンプルなアンラッキーな人の映画に見えますが,実は今回の不況にも通じる部分がたくさんあり,かなりリアルな感触をもって見ていました。 働けども働けどもお金にはつながらず,稼いだお金は全部それまで溜め込んでいたものの支払いですぐに消えてしまう。 自転車操業とはこのことです。 無給のインターンシップで証券マンとしてのトレーニングを積む一方,日銭を稼ぎ,5歳の子供を抱えとにかく一日一日を必死で生きていきます。

多少,軌道に乗って来たと思ったら,税金の未払いのお陰で無一文に…。 一気に駅のトイレなどで子供連れで過ごしたり,ホームレス用のシェルターなどで寝泊まりを始めます。 大人の男一人でさえ大変な状況なのに子供連れとは…。 とにかく絶句です。 私も2009年から数ヶ月,不況のあおりを食って仕事がない状況が続いたので,本当に仕事がないつらさとかが痛いほど分かります。

ストーリーは実話を元にしたものですが,それを支えるのはスミス親子の演技です。
ウィルスミスの演技は若干いつもと同じような印象を受けましたが,息子の演技により厚みが加えられていたような気がします。 息子(名前忘れた…)の演技はかなりのもので,セリフの棒読みなどは一切なく「映画や演技だと知らずに(そんなワケはないのですが)セリフを言ってたんじゃないか?」と思ってしまうほどです。

ウィルスミスのセリフでぐっと来るのは次のセリフ。 「子供のころ学校にいっていたときは,ちょっとアタマがいいと天才だとか言われて,色々となりたいもの(職業)を思い描いていたもんだ。 でもいざ大人になってみると,そのどれにもなっていない」 すごく現実的で考えてしまうセリフでした。

お薦めの一本。 でも見るときにはあんまりローな気分でない時に…。

ガンセイフティクラス Gun Safety Class

先日,近所のファイアリングレンジ(射撃場)で銃の安全講習を受けてきました。
といっても銃を買うつもりはまったくなく,せっかくアメリカに住んでるのでこういう機会を持つのもいいかなと,またストレス解消をしてみたくて行って来ました。

土曜の朝9時からスタート。 驚いたことに8人も参加者がいました。 そのうち女性は一人,もうひとり女性がいたのですが,値段を間違えて来てしまい高すぎたので参加キャンセルとなりました。 その8人のうち3名ほどは銃の購入を考えていると言っていて,さすがアメリカだなーと思いました。 周囲に銃を持っている人はいないので。

約1時間半の講習がはじめに有りました。 銃の種類,扱い方などを主に学ぶのですが,3大原則があります。
1,決して銃口を人に向けない。 これは言うまでもありませんね。
2,弾を抜いておく。 使わないときや保管しておくときには必ず中を空にしておくということですね。
3,ロックしておく。 これは銃の種類にもよりますが,リボルバーであれば銃の中心のレンコンみたいなヤツをそとにだしておく。 セミオートマチックであれば銃の上の部分をスライドさせておくと,トリガーが動かなくなるので,ということのようです。

カリフォルニア州には,他の州と同じく,色々な法律があるそうです。 例えば,セミオートマチックはグリップの部分に銃の種類によっては17発や18発はいるものもあるようなのですが,カリフォルニアの州法では7発(だったかな?)しか入れてはいけないとなっているそうです。 背中を向けている人には発砲してはいけないとか。 でも銃はやはり強力な武器なので,7発とかよりも1発で十分な凶器になるのでは?と思ってしまいます。

自己防衛のため,という大義名分などもありますが,あれだけ強力な武器を目の前にすると,自己防衛が聞いてあきれると思ってしまいます。 講習中にはだんだんとそういう気持ちが大きくなってきて,自己防衛で銃なんて詭弁ではないか,という気持ちが出て来て,さらにはテーブルに並べられた銃を目の前にしてどんどんと緊張してしまいました。

その後,実際に銃を撃つことになるのですが,セミオートマチックを選びました。 渡された銃はデザイン的に気に入っているベレッタ。 やっぱり手にずっしりきます。 グリップの部分は若干太いカンジで,それがまた銃なんだな〜という実感につながります。

弾は50発ほど。 マガジンに弾を込めるところから始めますが,スプリングが結構固い。 インストラクターの指示により2発づつ込めます。 マガジンをグリップのところに納めてカチッと音がするまで押し込みます。 そしてスライドさせてある上部をグッと後ろに引っ張り,前にスライドさせて戻します。 それだけで発砲準備完了。 簡単なものです。

ターゲットはおよそ4メートルくらいのところに吊るされた紙。 その中心にオレンジ色の1センチくらいの○があります。 そこに向かって打ちます。 ボクシングのように左足を前に右足を少し引きます。 右手をまっすぐ伸ばし,ひらりては肘を曲げて構えます。 銃口の山と手前側の谷を一致させ,そこをオレンジのターゲットに合わせて狙いを定めます。

そのままひきがねをしぼります。 ドンッ!! 音は当然大きいのですが,銃の側面から火花が飛び出し,薬莢が飛び出すのも見えます。 見事ターゲットに命中! おっ!!?? あるじゃん自分。 続いて2発目。 やっぱり命中。 おっ!? もしかして才能あり?と思ったらその次は少し外れて10センチくらい離れたところに。 どうやら音の大きさや反動などのせいで一瞬だけ目をつぶってしまったようです。

野球やテニスと同じで目をつぶったりするとそれが如実に現れます。 それに集中力なども落ちるそうです。

その後,ターゲットの紙を取り替えて半分くらいのサイズになり,ターゲットはオレンジの紙ではなく人型に。 急に嫌なカンジになりました。 やっぱり人に銃を向けるというイメージは好きではありません。 この紙のターゲットでは少しばらばらに当たりました。 点があるのとないのでは,どこを見るのかという点で集中する場所が変わってくるようです。 その後,弾を入れず構えとトリガーを引く練習を5分ほど。 その後はまた的にしっかりと当たるようになりました。 やっぱりスポーツと同じ要素はありますね。 やっぱり素振りや基本は大事です。

最後はまたターゲットの紙を変えて約3メートルの距離に。 それが一番,襲われ易い距離なのだそうです。 そこから悪い人や自分を攻撃するまで約1秒。 それを阻止するのが自己防衛の基本的な考え方だそうです。 次の練習は,下におろした銃を人形のターゲットに向けて連射。 突進する悪者を止めるイメージで。

最終的に感じたのは,自己防衛という名目で銃を使うのは,いかなる理由があっても過剰防衛ではないかということ。 自己防衛であれば合気道をやりたいな,と思ったこと。 それと周囲にいる人に対して疑心暗鬼になるということも考えられます。 たとえば,隣のレンジで撃っていた人は,パンクロッカーのようなカンジで(ひとくくりに悪いやつというのはよくありませんが),映画やドラマでみる典型的な銃を使う悪いヤツというやつだったんですね。 例えば彼が急に銃を乱射したりしたら自分はアウトだな〜とか考えたりしてしまいます。 これがどんどん加速していき,自分の手にも銃があったりしたら,それこそどういう結果になるのだろうと考えたりしていました。

ただし銃を撃つのは好きだと思います。 集中力の鍛錬にいいですし,やっぱり的にあたると気持ちいいです。 次はリボルバーでやりたいですね〜。

トゥルー・グリット True Grit

今年のアカデミー賞の最優秀賞作品のひとつにノミネートされた作品。
「勇気ある追跡」のリメイクで,コーエンブラザーズの作品です。

私はコーエンブラザーズの作品は,当たりはハズレのどちらかしかないのですが今回はどうでしょうね〜。
父親を殺された14歳の少女マティ(ヘイリー・スタインフェルド)は、真の勇気を持つといわれる保安官のコグバーン(ジェフ・ブリッジス)に犯人の追跡を依頼。テキサス・レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も加わり、かたきのチェイニー(ジョシュ・ブローリン)を追うこととなるというストーリー。

前半の敵を追う旅に出るまでのところは,すごくよかったですね。 殺された父の財産を整理し,その父が死んだことをいいことにぼったくろうとする人と,14歳のマティとのやり取り。 すごくよかったです。 14歳で取り残された女の子一人が,残された家族のために少しでも有利に生活の糧を得ようとする必死さなどもすごくよく出ていたと思います。 またさすがアカデミー賞にノミネートされたというだけあって,ヘイリースタインフェルドはすごくいい演技をしていたと思います。 ちなみにこのヘイリースタインフェルドは,うちのヨメの近所のThausand Oaksの出身で,ヨメがかつて属していた劇団の出身だそうです。 ということもあり,かなり身内的な贔屓をしたいところです。

他のコーエンブラザーズの作品と比べると,ちょっとあまり面白さというか特色がない気がしますね。
特に中盤以降はキャラクターに対しての興味を失ってしまいましたね…。 前半は,マティが引っ張っていくのですが,旅にでるとコグバーンがどちらかというと中心になってきて,ラビーフも加わり,ちょっと前半のような吸引力が失われた気がします。

うーん,なかなか評価が難しい気がしますが,一度見ればいいかなと今は思っています。
DVDが出たらもう一度みてもいいかも…。 自分にとっては必見ではありませんねー。 見ないよりは見てよかった,という程度です。

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader

ディズニーからフォックスに制作権が委譲されてから初の「ナルニア」シリーズ。
ディズニーでは戦いのシーンなどに限界があり(血がどばっというのはダメだからかな,と思います),フォックスならどうだ?と期待大の映画です。

ペべンシー兄妹は大嫌いな従兄のユースチスの家に預けられるが、壁に掛かった帆船ドーン・トレダー号の絵の中に吸い込まれ、再びナルニアの国へ。兄妹は、親友のカスピアン王子(ベン・バーンズ)とネズミ戦士のリープチープと再会を果たし、ナルニアの東の果てへと再び冒険の旅に出ることになるが、行く手にはさまざまな困難が待ち受けていたというストーリー。

冒頭の戦争の背景のシーンから絵の中に吸い込まれたりするところは,すごくイマジネーションもありよかったですね。 エドモンドが徴兵に志願するところなどは,彼の勇敢さを表現していますし,ルーシーが現実的な女の子の側面を見せ始めていたのも,彼らの成長がかいま見られてよかったと思います。 またネズミとはいえ勇敢で騎士の気概もあるリープチープもよかったと思います。

でも意図的にディズニーっぽさを残してるのでは?というシーンがいくつかありました。 リープチープのキャラクターやいとこのユースチスをいなすところなどは,コミカルに描かれていて,ちょっとわざとらしいかな〜という印象でした。 またカスピアン王は前作よりかなり時間が経っているにも関わらず,あまり威厳がなくちょっと背伸びしている若者という印象でした。 このへんはちょっと残念ですね〜。

最後のシーンはアスランも出てくるのですが,波の向こうへリープチープと共に消えて行くところなどは「ロードオブザリング」を彷彿させるかたちです。 もちろん「ロード…」ほど深く感動もしませんが…。 両作の原作者,トールキンとルイスは同じバーでアイデアを持ち寄っていたというので,多少似てくるのも仕方ないのかな???

もう一回見てみたいとは思いますね。 なにせ飛行機の中で見てたので,大きいスクリーンで見たらまた違う感想になるのかも知れません。 それとナルニア自体あんまりファンじゃないっていうのも大きいかな…。


Tohoku Earthquake and Tsunami

I am writing my little note here to express my appreciation to those who has been ver supportive and kind to me since the earthquake happened in Japan. Please forgive my grammar mistakes and bad writing.

About one week ago, a M9.0 earthquake hit the Tohoku area of Japan. When that happened, I was at an office of my agent attending a reception for coming event. First notice was sent by my younger brother by e-mail saying "that was big earthquake" in a simple sentence. Growing up in Japan, earthquake is not rare and you get a quite often. So, I did not take it so seriously. I honestly thought "ok, what's new about it? Maybe a little bigger than usual this time" But I was wrong it was much bigger than usual.

But other people at the reception started asking me if everything was ok in Japan. And I checked Yahoo Japan. Then, I learned how serious that was. After that, I was on the phone for the whole evening trying to get hold of my family. I believe that servers and phone lines had been extremely busy and I could not get hold of them until late night. Finally I got hold of my older brother at 1:30am. It took him over 5 hours from central Tokyo (or 7 hours?) to his home. But I was glad that he did not walk because that would've been very dangerous to do so in darkness.

From all the information resources, such as the internet and news, information given focused on the worst part of the disaster. All it was left was for me to guess the size of the damages in where my family and friends are. And of course under that kind of circumstances, your imagination goes wild to the worse case scenario.

I was very fortunate that I had been in Taiwan at the time, since there was a TV channel that kept showing NHK (National TV channel in Japan) for the whole time. I could learn what was happening almost on time. And there were many other channels in Chinese following the news.
Also, whenever my family went online, I could see them on my computer. If I was in Los Angeles, the information on it would have been very limited (now I am back in LA and yes amount of information is so much less), and because of time difference, it would've been hard to chat with them online.

What I grateful the most last one week is, there are so many people who gave me their kind words and prayers. I cannot express myself enough how grateful I am. When I was sitting in my hotel room by myself watching news, there are some moments that I had tears in my eyes by reading peoples prayers on Facebook, text messages and e-mails sent to me.
People from all over the world sent me messages, such as UK, US, Russia, Malta, South Africa, Taiwan, Canada, China, and so on. And on a street in Taipei, there were some people watching TV news and they gave some very touching words in their limited Japanese or English vocabulary. The receptionist at my hotel, taxi driver, waitress at a restaurant etc etc. And many of Taiwanese people still remember that the Japanese government helped with the Self-Defense force when they had a big earthquake a little over 10 years ago. During my last trip to Taiwan, I had a very touching and valuable experience that I will never forget.

What I also want to mention is that I realized how hard to live apart from your family and friends. My usual attitude is very relaxed and I feel I can always go back and meet them. But this time was different.
Even if I wanted and needed to go there, there was nothing I could've done. Or it could've ended exactly opposite from what I would intend to do. If I did go back to Japan to help my family and friends, I would've consumed more food, drink and electricity, which that is what they want to save the most. And I might have been stuck and not being able to fly out from Tokyo.
So, I did experience true meaning of the word "powerless"....

Of course, I was not in Japan and did not experience the earthquake and after shocks, inconvenience of not having train system, lack of food and power. Words cannot describe enough how hard that would be. But I am not the one who is experiencing it. But I feel the pain and fear of radiation, and frustration in inconvenience of life. All I can do is to worry them from the other side of the ocean, and cheer them up.
Gambare Nippon!! Gambare Nippon!! Gambare Nippon!! (meaning hang in there, Japan)

There was one comment that stays in my mind with very strong impression.
It was from a viewer of NHK news, and it says "the size of the damage from this earthquake is the worst in the history, so we need the biggest amount of love and support to beat it" This is almost literal translation, but I hope you get an idea. Yes, I agree with it, and that's what Japan needs!

アカデミー賞 Academy Awards

さあ,今年もついに昨年一年の計,アカデミー賞がやってきました。

今年は例年よりも色々と最優秀賞候補作品を見る事が出来ました。ひとえに海外出張のお陰ですね…。 下記リストの半分くらい飛行機で見ました。

私はだんとつ「英国王」だと思いますね〜。 普通,こういう皇室ものって女性のファッションショーか恋愛ちっくなストーリーが軸になりがちですが,今作は完全にストーリーと演技で成り立っている,久々の正当派作品です。 逆に,ここのところCGなどでハデな映画ばかりなので,ここらでガツーンと正当派で行って欲しいです。

対抗馬は一般ではソーシャルネットワークと言われているようですが,正直これは私の観点で見ると中途半端な映画な気がします。 ドキュメンタリーとしてはビジネスやITの世界への突っ込みが足りないし,ドラマとしてはキャラクターへの踏み込みが全く足りません。 フェイスブックを知らない人から見れば「へー」で終わってしまうような作品です。

127時間は残念ですが,論外だと思います。 インディーズのような映画ですね。

個人的にはインセプション,かなり楽しみましたが,アカデミーはちょっと…というカンジです。 それにブラックスワンも楽しめましたが,アカデミー賞にはちょっと何かが足りないかな,と。

トイストーリーはアニメで,ヘンな意味で保守的なアカデミーには向かないでしょう。

ちまたではトゥルー・グリットがよかったという声を多々聞きますが,意外にダークホースかも知れませんね。 私は,西部劇系はあまり好きじゃないですし,コーエンブラザーズもちょっとソリが合わないので,多分見ないと思います。 それに西部なまりの英語が聞き取れるとも思えませんし…。

ま,今日の結果が楽しみですね〜。 でもアカデミー賞自体は,ショーとして楽しめるものであって,最優秀賞作品が本当に優秀かどうかは別問題です。 やっぱりビジネスですから,ビジネス界の政治的駆け引きも露骨にありますしね。 私は「ベストムービーは自分で決めるから,人にとやかく言われたくない」というスタンスです(笑)。

英国王のスピーチ http://tomyam7jp.blogspot.com/2011/01/kings-speech.html

ソーシャルネットワーク http://tomyam7jp.blogspot.com/2011/01/social-network.html

インセプション http://tomyam7jp.blogspot.com/2011/01/inception.html

トイストーリー3 http://tomyam7jp.blogspot.com/2010/10/32.html

ブラックスワン http://tomyam7jp.blogspot.com/2011/02/black-swan.html

127時間 http://tomyam7jp.blogspot.com/2011/02/127-127-hours.html

ザ・ファイター
キッズ・オールライト
トゥルー・グリット
ウィンターズ・ボーン

ブラックスワン Black Swan

ナタリーポートマン主演のアカデミー賞候補作品。

バレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は、踊りは完ぺきで優等生のような女性。 ただしいつも自分に対しての自信が足りず,元バレリーナの母親と暮らしている。 トーマス(ヴァンサン・カッセル)は、花形のベス(ウィノナ・ライダー)を降板させ、新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、気品あふれる白鳥は心配ないものの、狡猾で官能的な黒鳥を演じることに不安があり…というストーリー。

サイコスリラー的な意味では結構気に入りましたね〜。
それに色々と評価されるだけあって,ナタリーポートマンの演技はなかなかよかったです。 バレエに関しては素人ですが,普通のダンス映画のように踊っているシーンがプロモーションビデオのように音楽とダンスだけにならなかったのはよかったです。 トウシューズが床にタッチする音や床をこする音などがそのまま残っていたのは,すごくリアルでよかったです。

それに最後の公演のシーンのバレエはすごく迫力がありました。 この映画でのテーマ「自己を解放して,観客を(性的に)魅了しろ」を最後の最後でニナがモノにするところはよかったです。

それに自己が抑圧されているニナの心をよく表しているのは,知らず知らずのうちに自分を傷つけてしまっているところなんかは,心理学的にもフィットしててよかったです。 ただし,セックスや性的な妄想は,確かに自己の解放につながっているものの,少々多すぎてハナシの軸からずれてしまっていたように思います。

それと前半は,二重人格的なストーリーなのかなとも思うシーンがいくつかあったのですが,結局そうではないので,ちょっとそのあたりが不一致なカンジがすこーしだけ残りました。

演技と映像面ではかなりよかったですね〜。 ただしアカデミー賞の最優秀賞は難しいでしょうね。
なかなかお薦めです。

アンストッパブル Unstoppable

デンゼルワシントンの最新作,電車アクションものです。

操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、操作ミスによって走り出す。大量の化学薬品とディーゼル燃料を搭載した777号を止めるべく、鉄道会社と警察は手を尽くすが、列車はさらに加速していく。リストラされて退社する日を待つだけのベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)は、この日初めてコンビを組んだウィル(クリス・パイン)と共に暴走列車に立ち向かうというストーリー。

カメラワーク,よかったですよ〜。 実際のスピードは50マイルや70マイルなので,高速道路を走るクルマと同じくらいか少し遅いくらいですが,カメラワークがいいのでもっと早く見えますし,たとえスピードが遅くてもこの電車は停まりそうもないと感じさせてくれます。

それにテレビで暴走列車の実況をやっていて,現場とうまく連携しているので,臨場感はなかなかありますね〜。

しかし!!!!!
この映画はコメディにジャンル分けされるべきです。
というのは,テレビのニュースでこの事件の実況を見てる人たちが「行け! フランク!」とか「おまえならできる,ウィル!」とかフツーに口に出して言ってるのは,思わず声を出して笑ってしまいましたね〜。

それにフランクの娘がHootersというTシャツと短パンの女の子にサービスさせるレストランで働いているのですが,「行けーーー! ダディ,イエイ!!」みたいなのを見たときは大声で笑ってしまいました。

最後に,それぞれのキャラクターのその後がちょこっと出るのですが,そもそもこの電車を暴走させた技師をメインキャラクターの他に特別に出し「現在,ファーストフード店にて就労」とか出すものも,どう見てもギャグとしか思えません。

なかなか楽しませてもらいました。 確かに実話っぽい臭いはありますが,映画としてはちょっとね…。
ヒマなら見てもいいかも。 マジメに見たら損します。

127時間 127 Hours

アカデミー賞候補「127時間」です。

ユタ州のブルージョン・キャニオン。ロッククライミングをしていたアーロン(ジェームズ・フランコ)は落石事故に見舞われ、右腕を岸壁と岩の間に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。 助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、水も章句料も尽き果てたまま打つ手がなくなってしまう…というストーリー。

ジャンル的には,まさに自分向けの映画だッ!と思ってみたのですが,正直がっかりです。 ゾンビシリーズや「ソウ」シリーズをはじめ,究極の場面に接したときに,人はどんな反応をしめし,どんな決断を下すのか,というのがとにかく好きな映画ジャンルです。

シチュエーションは確かにそうなんですが,どこからも見えない岩の間に挟まれている状況ですが,回想や妄想,独り言が多く,そんな砂漠の真ん中でひとりぼっちで取り残されているカンジが全然しないんですね〜。 逆にごちゃごちゃした印象を受けてしまいました。 ホントに127時間経ったのかな?みたいな。 正直,トムハンクスのキャストアウェイの方がよっぽどいい出来です。

スラムドッグミリオネアの監督の作品のようですが,正直残念ですねー。

ただし,自然の描写や非常にきれいでしたね。
それとジェームズフランコの演技はなかなかよく,自然好きなカンジやアウトドア好きな人の演技がとてもよかったです。 スパイダーマンシリーズでのエリート坊ちゃんとはまったく違う演技で,正直関心しました。

見てもいいとは思いますが,正直終わったときには「なーんだ」で終わってしまうと思います。
アカデミー賞の最優秀賞はムリでしょうね〜。

ナイト&デイ Knight and Day

トムクルーズとキャメロンディアスがダッグを組んだアクションコメディ(?)映画。
なぜ(?)が着くかは後ほど。

ジューン(キャメロン・ディアス)はある日、不思議な魅力のある男(トム・クルーズ)と同じフライトに乗り合わせる。 お互いに惹かれあうものの,その男はジューンが夢に見た理想の男性どころか、重要任務を負ったスパイだった。予想外の裏切りや暗殺者による執拗な攻撃がどんどん強くなってくる中、ジューンは彼の秘密が少しずつ分かってくる,というストーリー。

まず冒頭の飛行機のシーンはいいですね〜。 コミカル,かつアクションもハデ,セリフも気が利いてて後半への期待がどんどん膨らみます。 ジューンがトイレで身だしなみを終えて出て来て,すぐにキスしちゃうのは妄想かな,と思いつつ,妄想じゃないっていうのはちょっと???だし,あまりリアリティがないとは思うものの,コメディだからよしとしましょう。

トムクルーズとキャメロンディアスのコンビもなかなかグーで,結構息が合ってるカンジがしていいですね。 またストーリーもどんでん返しがあったりとなかなかこってます。

一方,コミカルなセリフもやり取りはずっと続く訳でもなく,「あれっ? これってコミカルなセリフのつもりなのかな?」というのが何度もあり,だんだんと???が募っていきます。 また明らかに後半への伏線を張ったセリフもあり,だんだんと終わり方とそのセリフが見えてきたという気になっていきます。 (映画の見過ぎか?)

最後の悪者との対決も「あれっ??? 悪者,爆発してるけど終わり?」みたいなカンジです。

つまりトータルでいうと,この監督何がやりたいのかよく分からない,ということです。 いい役者を使ってて,素材もいいのにもったいない,という気持ちでいっぱいです。

トムクルーズとキャメロンディアスのファンだったら見ておいた方がいいでしょうね。 彼らの魅力はそこそこ発揮されてます。 もちろんトップガンやメリーに首ったけにはまったく及びませんが…。

TOEFL

何やらTOEFLで大阪がスコア上位校を中心に5億円の補助金を出すことを検討しているとか…。
さすが橋下知事(でしたっけ?),いいこと考えますね〜。

ここのところ,さかんに国外への留学生の数が減っているというニュースなどを見かけます。 大学生なども内向き指向などと言われ,海外へ目を向けなくなってきているとか…。 まったくもって嘆かわしいばかりです。 職業柄,留学生には多く触れていますが,未だに留学の目的は「英語が話せるようになること」「海外を見てみたい」「何がしたいのか分からないけれども自分探し」など,10年前や20年前とまったく変わりません。 一方,中国や韓国は自分の家族や親戚が海外に住んでいて,そこで修士号を取り国で起業したいなどと,意識と覚悟の違いをいつもまざまざと見せつけられます。 (これは何のデータにも基づいておらず一切私の主観です) これでは経済やITでも彼らに抜かれるわなーというところでしょうか。

親の世代も行き先の治安ばかり気にしていないで,子供をどんどん海外へ出せばいいんです。 親の海外経験不足が子供に影響を与えている可能性は多大にありますね。 未だに日常会話程度が目標と言っているうちは,日本の未来は暗いといってもいいでしょう。

英語が話せることはあくまでもプロセスとコミュニケーションの手段であって,それを目標にしてしまうと留学の全体の成果そのものも小さくまとまってしまいます。

考えてみればこの世代の子供たちは「ゆとり教育」とかいう「子供に頑張らない教育」を施されてしまった犠牲者たちなのでは? それにまともに子育ても出来ない80年代にバブルを謳歌した世代の人を親に持つ子供たちなのではないでしょうか? 親の世代にだけ責任を押し付けるわけにはいきませんが,親の世代や政治家の責任も大きいのでは? 留学生が少なくなった,内向き志向になったと若者だけを責めるような論調はやめて大阪市のように現状をいかにポジティブに変えていけるか,という点を議論し行動に移して行った方がいいのではないでしょうか? 教育と政治は国家100年の計です。

下記はYahoo!の意識調査ですが,助成金に賛成が6割弱です。 今の現状を見てもまだ6割しかいないのか,と思いましたね〜。

英国王のスピーチ The King's Speech

ゴールデングローブのノミネートの歴史映画です。 歴史映画といっても現女王のエリザエスの父親で,第2次世界大戦の時に在位していたので,結構最近です。

幼いころから「どもり」に悩んできたジョージ6世(コリン・ファース)。 それがコンプレックスとなり内気な性格だったが、厳格な英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)はそんな息子を許さず、さまざまな式典でスピーチを命じる。ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ矯正の専門家ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていくが…というストーリー。

まずこの映画ではじめから最後まで感じるのは,各俳優がベストの仕事をし,それが最後までずっと失速せずに続いているということです。 このような歴史ものでは(エリザベスなど)では宮廷の華やかな生活などに焦点をあて,ハデな衣装のファッションショーのようになったり,恋愛ざたに焦点を当てたりすることが多いのですが,この映画のテーマは(自分で勝手に決めたところによると),友情,献身,責任を負うものの決意などです。

ゴールデングローブ受賞のコリンファースはもちろん,他の俳優はどれも一級品! また音楽や衣装なども主張しすぎず,本当に自然に映画は流れていきます。 音楽は必要なところで最小限,と決めているかのように無音も上手に使っています。 また途中,多少典型的なシーンなどを見せそうになるのですが,演技の質によってその典型的さはまったく目立ちません。

正直なところ,あまりダメなところは見当たりませんね〜。 是非是非見て欲しいお薦めの一本!! 日本は2月下旬の公開です。


ソーシャルネットワーク The Social Network

ちょうどゴールデングローブ賞を4冠で制した「ソーシャルネットワーク」です。
世界でグーグルをしのぐ勢いで成長しているフェイスブックの創始者や,それにまつわるウラのハナシをドキュメンタリーチックに仕上げています。

2003年、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、学内で友人を増やすためのサイトを親友のエドゥアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)と共に立ち上げる。サイトは瞬く間に学生たちの間に広がり、ナップスター創設者ショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイク)との出会いを経て、社会現象を巻き起こすほど巨大に成長していくがというストーリー。

映画の中核は,一大企業になってきたフェイスブックに関連して,マークザッカーバーグが元親友などから訴訟を起こされているという設定で進んでいきます。 学生時代の回想と今の弁護士を同席した席のシーンを行ったりきたりします。 はじめは一瞬その時間の「飛び」に対してあれっ?と思うものの,すぐに慣れます。

マークの天才ぶりとその周りの人たちの関わり,不器用なマークと彼の才能を利用しようとする人たち,というコントラストで全体が進んでいきます。 なかなかうまくまとまっており,終止「へー」と思いながら見ていました。 また会話も時々コミカルというかスピーディで,もし本当にあのセリフ通りにしゃべっていたなら,マークはやはりかなりアタマの回転の早い人間だろうと思います。 また最後の弁護士のセリフ「君は最低の人間じゃないけど,そう見える生き方をしている」というセリフは,映画のまとめを意図しているのだと思いますが,なんとなくまとまっていない中途半端なカンジがしました。

フェイスブックの開始から,訴訟の和解・補償までが映画のカバーする範囲で,その間に色々な人が関わり,チームに加わったり,チームを追い出されたりという大企業ならでは当たり前のことを描いていきます。 ひじょおおおおおおに残念なのは,マークなどの中心人物の内面がほとんど描写されていないことです。 ドキュメンタリーだと割り切ってみていればそれほど問題はないのですが,あまりにあっさりしすぎていてなんとなく物足りなさを感じました。

率直に言って,今回のゴールデングローブの受賞は「今ハリウッドで盛り上がっているトピックだから」かなと思います。 映画全体としては,面白いもののそこまでのモノはあまり感じませんでした。 でも是非是非見てみて欲しい一本です。

追記
昨日,DVDで2回目を見ました。 やっぱり英語が早すぎで,日本語で見てよかった〜!と思いました。 ただし! 最後の弁護士のセリフですが英語で"You are not an asshole, but you are trying very hard to be"と言っています。 つまり「君は根本的に最低の人間じゃないけど,そういう人間になれるようにしている」と言ってるわけです。 つまり前述の「そう見える」というセリフとはまったく異なります! 前者は,彼は誤解を受けてしまうタイプね,と言っているのに対して,後者は自分からそういうイヤな人間になろうとしているのが分かる,と言っているのです。 ロストイントランスレーションとはこのことです!! 英語で見ておいてよかった〜。

それと最後にフェイスブックで友達リクエストを送ったのは以前の彼女でした。 一回目に見たときは,何故か弁護士の女性にリクエストを送ったのかと勘違いしてしまったのですが,一番はじめに出て来たガールフレンドでしたね。 これはこの終わり方の方がよかったです。 やっぱり2回目見ておいてよかった〜。

怪盗グルーの月泥棒 Despicable me

2010年のCGアニメーション映画。

史上最大級の泥棒を企てている嫌味な怪盗グルー。バナナでできた仲間のミニオンたちと共に、秘密基地のある家に住んでいた。月を盗む計画を薦めているグルーたちだったが、ライバルの泥棒に月を縮める光線中を盗まれてしまう。そこでライバルの家に出入りする孤児の3姉妹を利用しようとしたグルーだったが、なぜか3姉妹と共同生活を送ることとなり……というストーリー。

ストーリーは途中まではなかなか面白く,グルーの変人ぶりなどなかなか楽しめました。
それにメカや細々としたもののデザインも変わっていて面白かったですね〜。

中盤から後半にかけてのストーリーは少しベタで,最後のひとシーンやセリフまで,ジョセフジョースター並みに言い当てられそうでした。 (お前の次に「………」という)

退屈な飛行機の中の時間を短く感じさせてくれました。 でも一回みれば十分かな…。 でも予想していたよりもずっと面白かったな〜。 小学生くらいの男の子がいるのならば結構楽しめるかも,というカンジです。

インセプション Inception

レオナルドディカプリオの2010年のヒット作「インセプション」。 飛行機の中で見ました。 うーん,もっと大画面で見ればよかったな〜。

コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる夢のエキスパート。  彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、ある疑いを受け指名手配の身。 そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。 その仕事とは,本人に気づかれずにある人物の意識の中に「自分の会社をつぶす」考えを植え付けるという,いつもとはまったく逆の仕事だった…というストーリー。

まずこれは予告編などを見た人はすぐ分かると思いますが,映像はとにかく抜群ですね!! チームの一員の女の子(エレンペイジ)を夢の世界のトレーニングをする際などの映像はとにかく驚きで,思わず「おおっ!」と思ってしまいます。 それにこの映画のテーマ「夢」や深層心理などは普段私が興味を持って本などを読んでる分野なので,すごく楽しめました。 ただ夢の中に入るだけではなく,夢のさらに下の層の夢に入って行くというのはなかなか面白く,上の世界で起きていることのある程度は下の層の夢にも影響があるというところがまた面白いところです。 例えば夢の一層目で落下していると,ひとつ下の層の夢ではカラダが浮き上がるというカンジです。

この映画の弱いところは,エレンペイジと渡辺謙の役どころでしょうか。 エレンペイジの役はそれほど大事ではなく,はじめ登場したあたりでは「彼女は空間デザインの天才」くらいの扱いだったのですが,すぐにその天才さはあまり重要ではなくなり,ディカプリオに死んだ妻のことを問いつめたりする役割になっていきます。 役どころとしては,そういう役が必要なのは分かりますが,どうもちょっと弱い役でしたね〜。
渡辺謙ですが,いつもながら演技過剰です。 日本の俳優陣!!! もっと英語を練習してハリウッドに売り込め!! 渡辺謙あたりがあそこまで売れるのなら,もっとチャンスはある!! 真田広之や役所広司あたりはか・な・りイケそうだぞ!!

最近見た映画の中では,かなりいいですね!! でも日本語で見てよかった〜。 あれ,全部英語だったらかなりキツいかも…。 でもちまたで言われているほど理解しづらいかな〜???

ソルト Salt

アンジェリーナジョリーのスパイ映画「ソルト」です。 彼女の2010年の映画の一本。 ちょっとネタばれありです。

CIAエージェントのイヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)は、いきなり現れたロシアからの亡命者の口からイヴリンがスパイであると言われ,スパイの嫌疑をかけられてしまう。 逃走を図ったソルトはCIAの追跡をかわしながら、自らの容疑を晴らすべく、たった独りで真相究明に乗り出すが…というストーリー。

はじめはイヴリンは何かの誤解でスパイ疑惑をかけられているのかと思いきや(と思ったのは自分だけ?),実は本当にロシアのスパイで,子供の頃から課されてきた任務を遂に果たそうとします。 一流のスパイにふさわしい働きをし,易々とターゲットに近づいていきます。 普通の男である夫もロシアに忠誠心を試されるために人質に取られ,あっさりと殺されてしまうのだが,イヴリンは顔色ひとつ変えません。 さらにそこからどんでん返しがあり…とかなり楽しめるアクション映画でした。

アクションは申し分無く,あまりアタマを使わなくても十分楽しめる映画です。 確か音楽も結構盛り上がるいいものだったと思います。 特に冒頭のロシアの亡命者が出てくるところは,突拍子もない出だしを上手に取り込み,観客をぐいぐいと引き込みます。

ただし見ながら感じていたのは「アンジェリーナジョリーは,もうこういうタフな女の役しかできないんじゃないか?」ということです。 実際,この映画の後のツーリストは似たような役どころだったし…。 少し前の「チェンジリング」をまだ見てないので,それに期待です。

でも終わり方を見ると,多分「2」を作る伏線を貼ってるなとはっきり分かる終わり方でした。 まったく最近のハリウッドはもう(溜め息)…。

ヒマな週末などにDVDで見る分にはいいでしょうね!