小悪魔はなぜモテる?! Easy A

2010年公開のコメディ映画「小悪魔はなぜモテる?!」ですが、現代は「Easy A」。
DVDで見た後なので分かりますが、かなり邦題と現代の間にギャップがあるようですね・・・。 詳しくは後ほど。

LAからクルマで1時間ちょっとのところにある街オハイ。 ここの高校に通う普通の女の子オリーブ。 ある日、うっとうしい女友達に初体験をしたと見栄を張ったウソをついてしまう。 このウソを聞いた第三者が瞬く間にうわさを広めてしまい、あっという間に彼女はプレイガールというレッテルを貼られてしまう。
だが彼女はそのうわさを逆手にとり、うだつのあがらない男たちから商品券を報酬としてもらい、彼らと付き合ったといううわさを流してもいいということに同意するという行動にでるのだが・・・というストーリー。

会話もコミカルでしゃれも利いてる。 ハナシもコンパクトでなかなかグーです。 主役のエマストーンやその幼馴染の男の子などは「こいつら高校生にしてはふけてるな」と思いはするものの、彼らの味がぐっと出ていていいですね~。 英文学の作品を数回引用していて、それを知らない私は???と少しなりましたが、話の大筋にはまったく問題なし。

この映画はすべて地元のオハイにて撮ったということもあり、心情的にもかなり親密感ありです。 景色もすっごいきれいです。
それとキャラクターもすべて活き活きとしていてどの会話のシーンを見ていても安心できる良質映画。

ですがどうやら興行的にはあまりヒットしなかったようですが、ホント残念な映画です。 でもCGを使っているわけでもないし、ど派手なアクションがあるわけでもなく、誰でも知っている大都市で撮影されたわけでもないので、それは仕方ないかな、と。

このうわさの広まる背景としては、厳密で半ば狂信的なクリスチャンのクラスメートが「姦淫するなかれ」的な視点でオリーブを糾弾していくのですが、これって現代のアメリカへの強烈な風刺だなと思いました。 冷静になってみると馬鹿みたいなことでも声を大きく叫んだものの意見が通ってしまうという、なんとも頭の悪いような社会構造というか人々の反応などが分かりやすく描かれています。 例の99%のデモでもそうだと思いますが、どれだけの人が実際の社会構造についてはっきり認識した上でデモに参加してるんでしょうか? なんとなく不公平な気がしているから、金持ちからもっと税金ふんだくってやれ、くらいの意識で参加している人が多数なのではないでしょうか?

この映画、コメディでありながら痛烈な風刺映画になっています。 (チャップリンの映画などもそうですが)
日本語字幕しだいですが、かなり面白い映画でした!!! お奨め!!!


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