ガンセイフティクラス Gun Safety Class

先日,近所のファイアリングレンジ(射撃場)で銃の安全講習を受けてきました。
といっても銃を買うつもりはまったくなく,せっかくアメリカに住んでるのでこういう機会を持つのもいいかなと,またストレス解消をしてみたくて行って来ました。

土曜の朝9時からスタート。 驚いたことに8人も参加者がいました。 そのうち女性は一人,もうひとり女性がいたのですが,値段を間違えて来てしまい高すぎたので参加キャンセルとなりました。 その8人のうち3名ほどは銃の購入を考えていると言っていて,さすがアメリカだなーと思いました。 周囲に銃を持っている人はいないので。

約1時間半の講習がはじめに有りました。 銃の種類,扱い方などを主に学ぶのですが,3大原則があります。
1,決して銃口を人に向けない。 これは言うまでもありませんね。
2,弾を抜いておく。 使わないときや保管しておくときには必ず中を空にしておくということですね。
3,ロックしておく。 これは銃の種類にもよりますが,リボルバーであれば銃の中心のレンコンみたいなヤツをそとにだしておく。 セミオートマチックであれば銃の上の部分をスライドさせておくと,トリガーが動かなくなるので,ということのようです。

カリフォルニア州には,他の州と同じく,色々な法律があるそうです。 例えば,セミオートマチックはグリップの部分に銃の種類によっては17発や18発はいるものもあるようなのですが,カリフォルニアの州法では7発(だったかな?)しか入れてはいけないとなっているそうです。 背中を向けている人には発砲してはいけないとか。 でも銃はやはり強力な武器なので,7発とかよりも1発で十分な凶器になるのでは?と思ってしまいます。

自己防衛のため,という大義名分などもありますが,あれだけ強力な武器を目の前にすると,自己防衛が聞いてあきれると思ってしまいます。 講習中にはだんだんとそういう気持ちが大きくなってきて,自己防衛で銃なんて詭弁ではないか,という気持ちが出て来て,さらにはテーブルに並べられた銃を目の前にしてどんどんと緊張してしまいました。

その後,実際に銃を撃つことになるのですが,セミオートマチックを選びました。 渡された銃はデザイン的に気に入っているベレッタ。 やっぱり手にずっしりきます。 グリップの部分は若干太いカンジで,それがまた銃なんだな〜という実感につながります。

弾は50発ほど。 マガジンに弾を込めるところから始めますが,スプリングが結構固い。 インストラクターの指示により2発づつ込めます。 マガジンをグリップのところに納めてカチッと音がするまで押し込みます。 そしてスライドさせてある上部をグッと後ろに引っ張り,前にスライドさせて戻します。 それだけで発砲準備完了。 簡単なものです。

ターゲットはおよそ4メートルくらいのところに吊るされた紙。 その中心にオレンジ色の1センチくらいの○があります。 そこに向かって打ちます。 ボクシングのように左足を前に右足を少し引きます。 右手をまっすぐ伸ばし,ひらりては肘を曲げて構えます。 銃口の山と手前側の谷を一致させ,そこをオレンジのターゲットに合わせて狙いを定めます。

そのままひきがねをしぼります。 ドンッ!! 音は当然大きいのですが,銃の側面から火花が飛び出し,薬莢が飛び出すのも見えます。 見事ターゲットに命中! おっ!!?? あるじゃん自分。 続いて2発目。 やっぱり命中。 おっ!? もしかして才能あり?と思ったらその次は少し外れて10センチくらい離れたところに。 どうやら音の大きさや反動などのせいで一瞬だけ目をつぶってしまったようです。

野球やテニスと同じで目をつぶったりするとそれが如実に現れます。 それに集中力なども落ちるそうです。

その後,ターゲットの紙を取り替えて半分くらいのサイズになり,ターゲットはオレンジの紙ではなく人型に。 急に嫌なカンジになりました。 やっぱり人に銃を向けるというイメージは好きではありません。 この紙のターゲットでは少しばらばらに当たりました。 点があるのとないのでは,どこを見るのかという点で集中する場所が変わってくるようです。 その後,弾を入れず構えとトリガーを引く練習を5分ほど。 その後はまた的にしっかりと当たるようになりました。 やっぱりスポーツと同じ要素はありますね。 やっぱり素振りや基本は大事です。

最後はまたターゲットの紙を変えて約3メートルの距離に。 それが一番,襲われ易い距離なのだそうです。 そこから悪い人や自分を攻撃するまで約1秒。 それを阻止するのが自己防衛の基本的な考え方だそうです。 次の練習は,下におろした銃を人形のターゲットに向けて連射。 突進する悪者を止めるイメージで。

最終的に感じたのは,自己防衛という名目で銃を使うのは,いかなる理由があっても過剰防衛ではないかということ。 自己防衛であれば合気道をやりたいな,と思ったこと。 それと周囲にいる人に対して疑心暗鬼になるということも考えられます。 たとえば,隣のレンジで撃っていた人は,パンクロッカーのようなカンジで(ひとくくりに悪いやつというのはよくありませんが),映画やドラマでみる典型的な銃を使う悪いヤツというやつだったんですね。 例えば彼が急に銃を乱射したりしたら自分はアウトだな〜とか考えたりしてしまいます。 これがどんどん加速していき,自分の手にも銃があったりしたら,それこそどういう結果になるのだろうと考えたりしていました。

ただし銃を撃つのは好きだと思います。 集中力の鍛錬にいいですし,やっぱり的にあたると気持ちいいです。 次はリボルバーでやりたいですね〜。

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