デビルズダブル The Devil's Double

日本は2012年1月公開だそうです。

サダムフセインの息子,ウダイの影武者に仕立て上げられた男,ラティフ。
それによって人生を大きく狂わされた男のストーリー。 世界各国の映画祭で大きい反響を受けたそうです。 かなりいい映画でした。

90年代,イラクの普通の男,ラティフはある日突然サダムフセインの息子ウダイに呼び出され,家族全員の命を盾に彼の影武者になることを命じる。 仕方なく影武者としてのトレーニングや若干の整形手術などを受け,影武者としての贅沢な生活をスタートするが,ウダイの性格や生活は悪魔のそれそのものだった,というストーリー。

主人公ラティフとウダイの二役を演じるドミニククーパー,かなりいい演技しています。 特にウダイを演じているときの彼は悪魔そのもの! ウダイが行って来た所業が映画で語られるそのままとは盲目的には信じませんが(でも嘘だとは全く思いません),それでもあんなに性格が破綻している人間が権力の座についているとは…。 そんな恐ろしいウダイをすごくうまく演じています。

逆に,影武者であるラティフに焦点を当てた映画なのですが,影武者としての仕事をしているシーンが少し少ないかな,と。 でもちょっと気になった程度で映画の評価にはまったく影響しません。 それとウダイに囲われている女性とラティフが影で恋に落ちるのですが,本当かも知れませんが,映画としてはこれによって少し安っぽくなった気がしますね…。 ラティフの正気の度合いを強調する上では効果的かも知れませんが。

正直ウダイの行いのグロさとその業の深さにかなり引きますが,それでもこの映画はお薦め! クーパーの演技は必見!

予告編,日本版の方がベターです。


英語版は何かハデな音楽とかで演出されてますが,映画そのものはまったく雰囲気も何も違います。 何だこれ…?

The Inbetweeners Movie

イギリスで若者に人気のコメディ「Inbetweeners」の映画版です。
日本では紹介されてないので,少し説明が必要ですね…。

40前後の人には80年代のコメディドラマ「毎度お騒がせします」が近い,といえば分かり易いかも知れませんね。
イギリスの高校生4人組はいつも女の子のことや,カッコつけることばっかり考えて,それがいつも裏目に出て,失敗ばかり。 いつも大恥をかいてばかり。 そんな彼らも高校を卒業することになり,卒業旅行でギリシャに行く事に。 目的はもちろん女の子を引っ掛けること,ただ一つ。

割とフツーの男に近いサイモンは,卒業直前に分かれたガールフレンド,カリーもたまたまギリシャにいることを知り,現地で知り合ったルーシーがばりばり興味ありの視線を送って来ているにも関わらず,ルーシーにカリーのハナシばかり。
理屈屋のウィルは,ルーシーと同じグループの女の子と一年後にやらせてくれる約束を書面に残してくれとしつこく迫る。
天然ボケのニールはキスさえしなければガールフレンドに義理が立つと主張し,おばさんたちまで手を広げてガールハント。
フカシ屋のジェイはホテルのプールで子供にからかわれ,その子供が泳げないのにプールに突き落とし,出入り禁止に,とそれぞれのバケーションを満喫(?)します。

よかったのは,テレビドラマ版の「目を覆いたくなるような恥ずかしいほどの極端なジョーク」が健在だったこと。
逆に,テレビは30分でものすごいテンポの良さが売りでもあるのですが,映画になったことによりストーリーが強調されて,少し間延びした感が拭えないこと,でしょうか。

ただ,このシリーズ,英語についていくのがかなりきついですねー。 でもニールはすっごいいいアジ出してますよ〜。 でもテレビシリーズを知っている人だったら楽しめると思います。 (日本ではやってないと思うから,ダメ?)

赤ずきん Red Riding Hood

誰もが知ってる「赤ずきん」のサスペンス・ホラーバージョンです。

赤ずきんことヴァレリー(アマンダ・セイフライド)は幼なじみで木こりのピーター(シャイロー・フェルナンデス)と愛し合っていたが、ヘンリー(マックス・アイアンズ)との婚約を親が勝手に決めてしまう。ある満月の夜、ヴァレリーの姉が何者かに惨殺され、魔物ハンターのソロモン神父(ゲイリー・オールドマン)は人オオカミのしわざだと宣告するが…というストーリー。

ゴシック映画の雰囲気がすごくウマく出せています。
CGかも知れませんが,森の雰囲気や小さい街の閉鎖的な雰囲気などがいいカンジです。 ストーリーもそれなりにテンポがよかったです。 それに赤ずきんのオオカミを狼男とし,誰が狼男なのかというサスペンス的なアプローチもなかなか面白くてよかったです。

ただし!
キャラクター的にはどれもイマイチ弱く,途中でどうでもよくなってきてしまいました。 ゲイリーオールドマンはさすがで,狼男退治に全てを捧げる半ば狂信的な神父をうまく演じています。 ただ,このキャラクター,途中で出て来て途中退場するのでちょっと…。 全体的にはもっと「スリーピーホロウ」的に最後までぐいぐいと引っ張って行くことが出来たはずなのにもったいないな,という印象です。
確か「トワイライト」の監督だったと思いますが,このゴシック的な演出はさすがですね。

ただ上記のキャラクターの弱さなどから言って,見なくてもあんまり損をした気にはならないような映画です。
ん? ってこことはどうでもいい映画ってことか?

猿の惑星 Planet of the Apes

オリジナル「猿の惑星」をDVDで見ました。

今となっては誰もがしる「猿の惑星」。 そのオリジナリティの高さやショッキングなラストシーンなど,色々と見どころの多い作品です。 未知の惑星に不時着した宇宙飛行士たちは、そこでは猿が人間を支配している事を知る。 宇宙飛行士の一人,テイラーはコーネリアスとジーラという科学者チンパンジーの協力者を得て逃亡を計るが…というストーリー。

まず,やっぱりストーリーやキャラクターがしっかり出来てますよね。
特殊メイクで猿の顔になってますが,それぞれちゃんと個性も顔に出てるし,話し方や身のこなしなどでちゃんとキャラクターも見分けられます。 それに猿の社会もそれなりにちゃんと作られているので,そういった側面からでも楽しめるかな,と。 後半になってくると,ジーラもなんとなくかわいらしく見えてくるのが不思議。

また言葉が話せる「人間」ということで脳みそをいじくられそうになったり,仲間の一人にやっと再会できたと思ったら既に脳みその手術が終わっていて廃人になっていたりと結構グロくて残酷な要素もあり,なかなかハラハラする展開があります。

逆に久しぶりに見ていてちょっと思ったのは,主人公のテイラーですが,ちょっと演技過剰かなというところと,セリフがなくただ猿に追っかけられる人間を撮るシーンが長かったりと,そんなところくらいでしょうか。

でもやっぱり最後のシーンはかなり衝撃ですよねー。 自分がテイラーの立場だったらと思うと同情を禁じ得ません。 なんとも世紀末的なエンディングです。

でも新しく作られた「猿の惑星 ジェネシス」は仮によしとしても,やっぱり今作には遠く及びませんねー。
必見の一本!!!!!

TV shows

下記の記事,Yahooで見ました。

テレビ離れが進んでいるとか。 つい最近,日本へ出張したのですが,テレビ本当につまらないですよね〜。
前から思ってたんですが,出ている人がテレビ,コマーシャル,ドラマで全部同じで,イメージがいつも同じ。 全然新鮮さがないかな,と。

それにバラエティ見ててもパターンが全部同じですよねー。
吉本の名前も知らないような芸人を集めて,ヘンなボケとツッコミを繰り返すだけ。 芸人といっても芸もろくにないようなのばっかりですよね…。

視聴者に飽きられて当然です。 吉本ももっとアタマ使わないと日本のテレビ・バラエティがダメになるばっかりです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111104-00000005-pseven-pol

猿の惑星:創世記(ジェネシス) Rise of the Planet of the Apes

かの名作「猿の惑星」の新作。
そして私の大っ嫌いな「大元はこんなカンジで始まったんですよ」映画です。

アルツハイマーを直すクスリを動物実験で投与された猿。 その息子の高い知能を持つ猿のシーザーは人類に裏切られ、自分の仲間である猿を率い、自由のために人類との戦いに向けて立ち上がることに。人類のごう慢さが、猿の知能を発達させてしまう要因となり、人類にとって最大の危機を巻き起こしていく,というストーリー。

今回一番よかったのはアルツハイマーで苦しむ父親役のジョンリスゴーです。
一旦は息子の開発したクスリで回復の兆しを見せ,猿のシーザーをかわいがるものの,またアルツハイマーに犯されていき最後には亡くなってしまうというもの。 アルツの時の演技と普段の演技のギャップが悲哀を感じさせます。 さすが,という演技でした。

そしてハリーポッターシリーズで意地悪なマルフォイを演じているトムフェルトンが動物シェルターのこれまた意地悪な世話人として出ています。 さすがに意地悪な役どころが定着してて結構いいかも! 「く〜,こいつひでーヤツだな」と思ってしまいます。

逆にあまりよくなところとしてはCGですね。 ロードオブザリングシリーズのWETAが担当しているにも関わらず,猿の顔のアップはCGだと一発で分かるような出来。 それに猿がななめ45度とかでカッコつけて立ってるところの演出とかは興ざめです。 そこまでドラマチックにやりすぎなくても,と思います。

それに子供の頃,オリジナルの猿の惑星を見た時は「そっかー,こんなに時がたつと猿の方が進化が進み過ぎちゃうのか〜。 人間は傲慢になっちゃいけないなー」と思っていたのですが,なんと薬品投与で知能が発達したという設定!! オリジナルのありがたさも何もない! それにオリジナルでは人間の知能も退化して言葉も話せなかったのに,それに対する説明もなし! つまり中途半端。

完全にオリジナルと関係ないハナシとして見るならば,アルツの父親,それを助けたい科学者の息子,知能の発達した猿,という面白いキャラクター陣なのですが,オリジナルの猿の惑星と結びつけようとした時,かなりがっかりします。

オリジナルのファンの人は見ない方がいいでしょう。
今回,すぐに口直しでオリジナルのDVDの配達を予約しました。

 

グリーンランタン Green Lantern

またまたアメコミの実写化です。
グリーンランタン,訳すと「緑の提灯」です…。 さすがにタイトルに提灯はね…。

無謀な性格のテストパイロットのハル(ライアン・レイノルズ)はある日、瀕死のエイリアンの持つリングのパワーに導かれ、グリーン・ランタンのメンバーとなる。 自信家の彼も、当初は宇宙最強の武器とうわさされるパワーリングの力と宇宙の番人役としての務めに戸惑っていた。だが、恋人(ブレイク・ライヴリー)や仲間を守るため、戦いに身を投じていく,というストーリー。

正直すぐに忘れてしまうようなストーリーです。
広大な銀河を分割してその平和を守っているグリーンランタンという正義のグループ。 選ばれたハルはトレーニングを受けますが,その先輩たちのメンバーも型にはめたようなキャラクターばかり。 厳格なリーダー,粗暴でカラダがでかいヤツ,それと少しもの静かで哲学チックなヤツ,ってどこかでみたことがあるようなメンバー。 何千人もグリーンランタンがいるんだから,もっと面白い設定にすればいいのに…。

ま,それはともかく,面白いのはグリーンランタンのチカラで,心に思い描いたものを実体化でき,それを武器に戦うというもの。 戦車を出したり,盾を出したりします。 初めて地球でデビューするときには,暴走したヘリコプターを誘導するために滑り台を出して,その上をヘリが進むというのはなんとなく,オリジナリティがあってよかったです。 それと尊敬するパイロットの父親(既に死んでいる)とのハルの心の葛藤はなんとなくいいですね。

でも笑えるのは,緑の顔のマスクをしているにも関わらず,あっという間に数人の人にハルだと見抜かれてしまう点です。 マスクの意味,まるでなしです。

グリーンホーネットとリリースのタイミングも近いし,アメコミ映画も結構多いし,なんとなくすぐに忘れ去られてしまいそうなカンジです。

見ても見なくてもどっちでもいいような映画です。

ミッション:8ミニッツ Source Code

ジェイク・ギレンホールの最新作。 「月に囚われた男」のダンカンジョーンズ監督作品。
既に起こってしまった電車爆破テロの爆弾と犯人を探すべく,最新のテクノロジーを使ってなんどの爆破までの8分間を繰り返し体験させられる男のドラマです。

シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破テロが起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返すたび、彼の中である疑惑が膨らんでいくというストーリー。

「月に囚われた男」もかなり最近の映画では気にっているのですが,今回もSFサスペンスにしてはかなりよかったですね〜。 もう一回みたいです。

ミッション前後の記憶がなく,それに対して疑問を抱きつつも,何度も死を体験するミッションを繰り返していく男。 その葛藤や任務遂行に対する決意,迷いみたいなものをすごく上手に描いていると思います。 それぞれの追体験も少しずつ異なっており,スティーブンスもどんどん手際が良くなっていき,謎を少しずつ解いていきます。
そして非人道的ともいえるミッションを繰り返しやらされるスティーブンスが選ばれたのにはワケが…。

既に死んでしまっている人を生き返らせることは出来ないが,その人たちの残留の記憶から手がかりを探すことによって,テロリストを探し出すという少し絶望的なカンジのするミッションです。 スティーブンスもその記憶の中の人たちを救おうと,一度はするのですが技術者からそれは無理だと言われてしまいます。 既に死んでしまっているのですから…。 そんな絶望感の中から次への光明を探そうとする前向きで必死なカンジの雰囲気が好きです。

ほとんど唯一のネガティブな点がラストです。 せっかく前で死んでしまった人が救うことが出来ない,という前提ですすんでいたのに,実は助けられるのでは?(というより実はやってみれば助けられたんですよ的な)というように持っていってしまったのは「おいおい,そこまでハリウッドのバカな観客に媚びなくてもいいんじゃないの?」と思ってしまいました。

でもそれでもかなりいい映画でしたねー。 お薦め!!!

X-MEN:ファースト・ジェネレーション X-Men: First Class

Xメンシリーズの最新作。
旧シリーズの師匠とも言える人物たちの生い立ちを描きます。

普段は「彼らはこうやって今の姿になったんですよ〜」という映画は大嫌いなんですが,飛行機の中でとりあえず見てみました。 なんでこういう映画が嫌いかっていうと,終わりが決まってるじゃないですか。 いくらハラハラドキドキのアクションがあっても主人公は生き残る。 だって次の映画で生きてるしね,という理由でストーリーに面白みが無いからです。

裕福な家に生まれ、名門大学に通うチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は強力なテレパシーを使うことができるミュータントだったが、自分と同じような能力を持つ者の存在に気付き始めていた。やがて強力な磁力を発生させ、金属を自在に操ることのできるエリック(マイケル・ファスベンダー)と出会う。彼らは親友となり、自分たちと同じような若者たちを探し始めるが,というストーリー。

まず結構序盤,よかったですねー。 エリックの能力がどうやって発現したのか,という部分を戦争とナチと絡めてうまく表現しています。 ここのおかげで結構前半がヘビーで重みのあるものとなっています。

逆にチャールズの方は恵まれた家庭ではあるものの友達はなく,ミスティークと初めて会い,友達になるという展開。

気持ち的にはエリックに肩入れしたくなりますね。 後半で二人は袂をわかち,エリックは人間に敵対する方を選ぶわけですが,そりゃーそうですよね…と思います。 チャールズ,君は苦労してないから人間の肩を持ちたがるんだよって。

中盤の仲間集めの部分は,典型的なパターンで特に目新しいものはありません。 ただ全般を通して悪者のケビンベーコン,やっぱりいい演技してますね。 ホントに悪そう!

最後はキューバのミサイル危機に絡めて,Xメンが出動し世界を救うという展開。 これも歴史のウラに彼らの活躍が,というカンジがして面白かったです。

ただ,このあたりから時系列的に次の作品にあたるものへの伏線などが目立ち始めて興ざめです。 エリックはだんだんと人間に対しての怒りを高め,チャールズは流れ弾にあたり「足に感覚がない」とかって言い出すし。 はいはい,もうそろそろ終わりに近づいてきたね,という気持ちになってしまいました。

ただ,このテの映画としてはストーリー作りやキャラクターの描き方(作り込み)はかなりしっかりしてるのではないでしょうか。 特にチャールズ役のジェームズ・マカヴォイは,前からいい演技をするなと思っていましたが,今回もなかなかグッドです。 演技的には他にはこれと言って目立つ役者はいませんでしたが…。 ケビンベーコンは別で,かなりよかったです。

それなりにお薦めです。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 2回目

ハリーポッター,最終作。 2回目見て来ました。
前回のコメントではあまりポジティブなことを書かなかったと思うので,公平を期すためにまたコメントを書いています。

結論からいうと1回目より遥かに楽しめました。 何が違って今回は楽しめたのかは分かりませんが…。
家に帰ってからDVDやテレビで他の映画も少し見ましたが,原作と大きく違うのは他の映画でもあったこと。 今作のように全編後編と分かれてないので,今作よりももっとひどいものもあります。 個人的には3作目の原作がすごく好きなので,映画はがっかりこの上なしですね!!

今回の映画の目玉はずばりスネイプですね〜。 彼が出ているシーンはどれもぐっと雰囲気が締まり,かつ緊張感があります。 前回のコメントでも書きましたが,ハリーの母親を抱きしめて泣いているシーン,これは原作にはありませんが,ものすごくぐっとくるものがあります。 さすが!! それにボート小屋でヘビに殺されるシーン,すっげー怖いです。

それとマクゴナガル先生を演じるマギースミス,いいですね〜。 イギリスのメジャーな俳優が一同に会するこの映画ですが,彼女はやっぱり一段も二段も上ですね!!

でもやっぱり最後の10分は,物語を締めくくる大事なところなので,こここそ原作通りにやって欲しかったですね。
自分の原作からのお気に入りは,ヴォルデモートが死んだ後,ホグワーツの校長室へ戻り,肖像がのダンブルドアに「蘇りの石は森のどこかで落としてしまいました。 探すつもりはありません。 それでいいでしょうか」といい,最強のニワトコの杖で,折れて修復不能だった元々の杖を直す,というところなんですが,これがまったくない!! 不死になることや権力に固執しないというハリーの人柄を示すものすごく大事なシーンだと思うんですがねー。

それに原作のヴォルデモートとハリーの最後の対決のシーン。 ハリーが哀れむようにヴォルデモートに話しかけるシーンも,ハリーの人柄を示すすごくいいシーンなんですがね…。

このあたりはとにかくハデさをハリウッド的映画に妥協してしまったみたいで非常に残念です。

それと何度も繰り返しになりますが,ジニーとハリーの間がギクシャクしすぎ!! 映画の4作目や5作目をちょっと見てみましたが,こっちの方がよっぽど活き活きしていていいです。 映画の7作目と8作目は,いまにも分かれそうなカップルという印象しかありません。

映画1作目が一番原作の良さを踏襲していると思いますが,今作がその次にくると言ってもいいでしょう。
見ておいて損はないと思います。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 Harry Potter and the Deathly Hallows Part-2

ついに最終作,ハリーポッターの8作目です。

前回は,ホグワーツ魔術学校に戻らず,悪の帝王ヴォルデモートを倒せる可能性を秘めている「分霊箱」を探すために度に出た3人。 周囲はヴォルデモートの支配下に続くなか,やっと分霊箱をひとつ破壊。 次を求めて旅は続く,というストーリー。

原作ではやはり前半は色々なところを彷徨うので展開がスローなのですが,今回はホグワーツへ戻ったり銀行へ潜入しドラゴンに乗って逃亡したりとアクションが盛りだくさんです。 今まで通りビジュアルは全く文句有りません。 ダーグな雰囲気もよく出ており,いい出来だと思います。

またスネイプの回想シーンとその前後の彼のシーンは最高の出来でしょう。 彼の演技は最高です。 それにガラス越しにヘビにやられるシーンは,かなり怖い演出が出来てますねー。

それと「必要の部屋」での分霊箱探しとマルフォイとのやり取り,そして火から逃れるところは,かなりテンポもすごくよくかなり手に汗握りました。 全編,あのくらいのテンポだったらよかったんですが…。

逆に原作でよかったシーンが映画に反映されていないところが目立ちましたね。 特に自分が気に入っているシーンが映画に無かったのでかなりがっかりしました。  ここでは長くなるので書きませんけどね…。

それと時間の配分というかテンポの使い方がちょっと???というところがありましたね。 もっとゆっくり感情を盛り上げてもいいのでは?というところが駆け足だったり,その逆だったりなどなど。 それにこの監督は恋愛関係の描写はヘタ!! ハリーとジニーのシーンはカタくって分かれる寸前のカップルみたいです。

正直,かなり残念な出来ですねー。 最終作ということでかなり期待していたのですが「ふーん,この程度か」というところでしょうか。 いつもは2回くらいは見るのですが,今作はどうしようかな,というところです。 多分期待値が高すぎたんでしょう。 ロードオブザリングの王の帰還レベルの出来を期待してしまってました。

カーズ2 Cars 2

今年のディズニーピクサーの最新作。 「カーズ」の続編です。

天才レーサーのマックィーンとレッカー車のメーターが訪れた“トーキョー”で大事件が発生。さらには、フランス、イタリア、そしてイギリスと、ワールド・グランプリで世界を旅するマックィーンたちが行く先々でスパイが暗躍,というストーリー。

毎回毎回,子供向けというだけの映画ではなく,大人も楽しめるメッセージや物語が2重構造で楽しめるピクサー映画。 とてもいい意味で裏切られました。 コマーシャルや事前の広告などから,今回はさすがのピクサーもダメ映画を作ってしまったか?と思っていました。 ディズニーに併合されて依頼,昨年のトイストーリー3と今回のカーズ2,おもちゃの売り上げのために映画を作るというディズニーの戦略に押されてしまったか?と思っていました。
確かに始まりはそうだったかも知れませんが,トイストーリーと同じく,厳しいプロットの条件の中で最高の映画を作っていると思います。

まず子供の視点から言うと,男の子やクルマなどが好きな子はこの映画は気に入ると思います。 スパイアクションがはじめから終わりまで目白押しだし,とにかく派手!! レースのシーンは前作に比べるとかなりボリュームが少ないのですが,クルマのシーンはそれでもやはり細かいところはうなるほど細かいところに気が届いています。 また「自分らしくいることは悪いことではない」というメッセージはしっかりと織り込まれています。

ただしこの映画,子供向けとしては全体が2時間のおもちゃコマーシャルです,完全に。 これほど効果的なおもちゃコマーシャルはないでしょう。 新しいメカが次から次へと出て来て,スパイのクルマは羽が生えて飛んだり,マシンガンが出て来て撃ちまくったり,子供にとってはよだれものです。

大人にとっては,クルマ好きな人にとっては「く〜,たまんねー」というような映画です。 先ほどのクルマやレースの細かい描写,クルマに引っ掛けた数多くのジョークなど,盛りだくさんです。 え?クルマ好きじゃない人はどうなんだって? さあ…。

今回は日本,イタリア,フランス,イギリスと国をまたいで舞台が移動しますが,どこの国もすごくしっかりリサーチしてますね。 東京の銀座,新宿,お台場のあたりはレースの舞台になるので,若干現実的でない街の景色もありますが,裏道なども含めてかなり細かく描写されてますね〜。

残念なのは,いつものピクサー映画のような「物語性」が少ないことです。 というよりまったくないです。 単純なスパイアクションエンターテイメントになっていて,いつものような各キャラクターの作り込みはまったくないのが残念です。 ただしそのあたりのエンターテイメント映画の質は遥かに凌駕しています。
それと今回主役のメーターがとにかくうざったい! キャラクターとしてもいつも無知でばかなことを言っているというもののため,主役に持ってくるとすぐに飽きがくる。 中盤以降はかなりいらつきましたねー。 子供に人気があるキャラクターだから主役にもってきたんでしょうが…。

ということで,続編が作りようもない映画の続編を作らされたピクサーはかわいそうですが,その限られたなかでも最大限以上の仕事をしたピクサーに脱帽です。 さすがの一言ですね。 でも1作目から思っていることですが,このストーリーと世界観,クルマじゃなくてもいいと思います。 たとえばモンスターズインクはあのストーリーが成立するためにはモンスターでなくてはいけないし,トイストーリーはあのストーリーが成立するためにはおもちゃが主役でなくてはならない。 でもこのシリーズはクルマじゃなくても,クルマにフツーの人間が乗っていてもこの物語は成立する。 この一点であんまり好きじゃありませんね…。

でもエンターテイメントを求めているならお薦め!!!!!!

男たちの大和/YAMATO

邦画「男たちの大和」です。

鹿児島の枕崎漁港に一人の女性が訪れた。 その女性は、戦艦大和が沈没した地点へ連れて行って欲しいと頼み回るが、漁師達は相手にしてくれない。 そんな漁師の中に、水上特攻時に大和の乗組員として乗艦していた神尾克己がいた。一度は真貴子の頼みを断るが、彼女が自分の恩人であった内田兵曹の養女である事を聞かされる。 彼女の頼みを聞き入れる事にした神尾は、大和の沈没ポイントへと出航した。そして、ずっと閉ざしていた口を開き、過去の事をあまり語らなかった内田兵曹の話を彼女に語り始めるのであった、というストーリー。

なかなか邦画にしてはがんばったかな、という作品です。 戦艦大和のセットは6億円くらいかけて作ったものらしく、確かに「すげー!」と子供のように関心してしまいました。 それに家族たちのいる内地と戦場の対比なかなか良く出来ていたなと思います。 それに単純な反戦映画になっていないところはかなりグッド。 逆に、戦場に赴いた人たちそれぞれの思いがあり、その人たちの犠牲の上に今の日本がある、というメッセージになっているかと思います。

最後の方のシーンで、一人生き残った松山ケンイチに、遺族の母が「のこのこと一人だけ帰ってきて・・・!」とののしるシーンがあり、その翌日、松山ケンイチが土下座をして「一人だけ帰ってきてごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」というシーンはよかったですね~。 松山ケンイチは最近注目している役者の一人です。 いろんな役をやっていますが、同じような演技だったことは一度もないですねー。 個人的な好みはデトロイトメタルシティですかね。

逆に、CGや特殊効果などはヘナチョコもいいところです。 かなり興ざめです。
もうちょっと金かけてでもいいモノを使わないとせっかくの映画が台無しです。 って、大和のセットにお金使いすぎて、CGに使うお金がなくなっちゃったのか? それと血のり、ぜんぜんリアルに見えません・・・。

北の国から 2002遺言

「北の国から」テレビスペシャル,およびシリーズ最終作です。

聞いたところによると,テレビシリーズのときからのスタッフも年を取り,引退し始めてなかなか難しい状況になってきて終わらせることが決まったとか。

富良野では螢が3歳になる息子の快を育てながら、看護婦の仕事をしている。五郎は体の不調を感じ、螢の勧めで検査を受ける。そして今後の事を考えて、遺言を書き始めるのだった。一方、草太から引き継いだ牧場を潰してしまった純は、多額の借金を残して富良野を去り、今は羅臼で暮らしていた。ある日、結という女性と知り合い、好意を抱く。しかし彼女に弘という夫がいると分かり窮地に立つ純は……。(DVDパッケージより)

まずはじめに言わなければならなことはタイトルの「遺言」にだまされてはいけない,ということです。
ほとんどの人が騙されたのではないかと思いますが,五郎が病気か何かになって死んで後に遺言が残る,というストーリーかなと勘違いしてしまいました。 勝手に勘違いした方がいけないのですが…。

ですが五郎は体調は悪くなるものの死にません。 でも劇中での「遺言」の使い方,なかなかいいと思います。 自分も後で考えてしまいました。 つまり自分が死んだ時のために,いつでも遺言を書くというものです。 それにより自分が死んだ後のこと,家族や友人のことをつねに考えておくというものです。 元学校の校長先生に遺言の書き方のコーチを受けるのですが,その人から「自分がいなくなったあとのことを考えながら買いてみなさい」を言われる。 確かにそうです。 遺言の書き方だけということではなく,そういうものを常に意識しておくということは大事なことかな,と。

遺言を下書き練習をしている時に,五郎はそのことに想いを馳せて一人号泣するわけですが,ここはすごくよかったですね〜。 さすがとしかいいようがありません。 それと最後に富良野を離れて消息が分からなかった正吉を訪ねて螢と息子が富良野から出て行く,というところがありますが,その電車を五郎が泣きながら追っかけるシーン。 ここもよかったです。 (最後のシーンですし) ストーリー的には「またすぐ帰ってくればいいじゃん」とツッコミを入れてしまいますが。

今回螢サイドのストーリーはあんまり展開はないかなと思います。 消息不明の正吉を待ちながら子育てをしている。 そして体調を崩した五郎を心配している,というくらいです。 でも劇中の子供は螢の実生活の子供ということで,子供がいなくなったかもしれないというシーンでは迫真の演技でした。

一方,純は草太から継いだ牧場がつぶれてしまい,羅臼へ引っ越している。 ここまでのところ,かなり劇的なストーリーがあるのですが,あっさりとナレーションだけで済んでしまっている。 ちょっと寂しいかなと思います。 ですが今回は純が羅臼で知り合う人と結婚に至るまでのハナシなので,それも仕方ないかなと思います。 でもそれにしても純は本当にいい加減なヤツですよね…。

今までふらふらと流されるように生きて来た純ですが,今回ついに「これじゃいけない,逃げちゃいけない」と改心します。 が,きっかけは人妻に手を出して(知らなかったとはいえ),そのダンナと仲間にボコにされたから。 おいおい,きっかけはきっかけだけど,もっときっかけは過去にもあったんじゃないの?と思います。 それと内田有紀が純の今回の相手役ですが,やっぱり「純のどこがいいのかな…」と思ってしまいました。 何かこれっていう出来事があれば,普段はそれほど冴えなくてもいいんですがね。

やっぱりシリーズ最後の数作は失速気味なのは否めませんね〜。 でもこれで最後だと思うとやっぱり寂しいです。
長い間お疲れさまでした。

北の国から '98時代

「北の国から」テレビスペシャル。

純は、シュウが突然実家に帰ってしまい、不安な日々を過ごしている。五郎は有機農法に取り組む農家を助け、アドバイスを送るが、草太は、そんな五郎のやり方はおかしいと、科学の力でどんどん自分の農地を拡げて行く。そんな折、落石で暮らしているはずの螢が何故か富良野に現れる。螢が身ごもっていることを知った草太は、正吉を呼び出し、螢に結婚を申し込めという。(DVDパッケージより)

今回のエピソード,とにかく長い!!! 不必要に長い!!
全後半合わせて5時間くらいあったと思います。 最後に正吉と螢の結婚式があるのですが,ここで出席者全員が過去のことに想いを巡らせて,テーマ曲が流れるのですが,10分くらいあったんじゃないでしょうか? 正直,眠くなってしまいました…。

次にこの回から急に五郎の家が完璧に出来上がっていたり,有機農法などを手がけていたり,急に前回までの危うさや大変さなどが消え失せて,しっかりと自立農家として周囲にまでアドバイスしてしまっている。 家を一軒ひとりで立てるのってもっと大変ないじゃない? もっと時間かかるんじゃない? 実質春から夏までしか作業できないわけだし,と思ってしまいました。

今回は草太にいちゃんの割合がかなり高く,科学的なビジネス農法でどんどん手を広げて行き,五郎のやり方とは対照的。 そして妊娠した螢と正吉をくっつけようと,正吉に直接結婚しろという。 確かに草太にいちゃんっぽいキャラクターなのだが,何か行き過ぎなような気がする。 前回まで正吉が螢に対して異性としての興味を示していなかった分,ここで無理矢理,正吉が螢に結婚を申し込む理由を作った気がします。 それに正吉がせっせと花を螢に送ったりしてるシーンはあるのですが,実際に螢がプロポーズに対してOKするシーンは無い…。 やっぱりヘンかなと。

今回のエピソードでよかったのは,草太にいちゃんが事故で死に純が号泣するところ。 ここも異様に長いのが気になりましたが,演技はよかったですねー。 それと正吉と螢が結婚の報告に五郎のところへ行き,五郎ははじめ言葉がなく,徐々に亡き妻れいこの写真の前でうれし泣きをするシーン。 またそこの純のナレーションはすごくよかったです。

きついようですが,それ以外は早送りしてもいいかな,と思うくらい長かったです。
非常に残念…。

北の国から '95秘密

「北の国から」テレビスペシャル。

東京から富良野に帰り,ゴミ収集の仕事をする純は札幌のれいと遠距離恋愛を続けているが、二人の間はぎくしゃくしていく。 そんな時シュウに出会い、純は彼女に惹かれていき、五郎も二人を暖かく見守っている。 一方、札幌で看護婦をしている螢は、妻子ある男性と駆け落ちしてしまう。ある日シュウが以前AV女優をしていたことを知った純は…(DVDパッケージより)

このあたりから,アメリカのソープオペラを彷彿させるような演出というかストーリー展開になってきたかな〜と思います。 非常に残念なんですが…。

序盤でれいちゃんにフラれ,彼女は結婚してしまうわけですが,そもそも純のことなんでそんなに長い間好きだったのかな〜と思ってしまいました。 シュウはなんとなく分かります。 シュウ自身も富良野に出て来たばかりで友達が欲しかったし,純と同じく東京に住んでいたということで,ハナシが合うなどなど。

シュウが元AV女優だったいうのが今回の「秘密」のひとつだと思いますが,これにハラを立てる純の器量のせまさにちょっとハラが立ちます。 そもそも純と合う前よりずっと前のハナシだし,過去を変えられるわけでもないし。

でも宮沢りえは色白だし北国っぽい肌だと思うのですが,あの演技がちょっと浮いてますね。 「そーおなんだ〜♡」みたいな。 でも純が何か隠してることがないか(AV女優のこと)という場面で,彼女が「私が何を隠してるっていうの?」というシーンはかなりよかったですね。

一方,螢は同じ病院の医師と不倫をし,駆け落ちをしてしまうのですが,これはさすがにいきなり過ぎるのでは???とクエスチョンマークです。 せめて前作などで前振りをしておいて欲しかった。 あまりに突拍子がなさすぎて…僕にはにわかに信じがたいハナシだと思われ…。

しかも駆け落ち先が,北の果ての地で,日本海の身も凍るような風がびゅうびゅう吹き,波がざざーん,海岸では昆布を干している漁村,あばらやが立っているようなところで演歌がまた似合いそうな…。 よくもこんなところを見つけたものだと思います。

螢の鉄面皮のような演技が全編を通して気になっていたのですが,それはどうやら最後に五郎に駆け寄り「本当は毎日泣いてるの!!」というシーンへの伏線だったようです。 ここはよかったですね。 でも駆け落ち相手の医者が全く出てこないので「じゃあヤメて帰ればいいじゃん」って思ってしまいます。

今回は今までのテレビスペシャルを続けてみてるので,どうしても前作を比較してしまいます。 そうするとやっぱり残念ですがちょっと弱いですね…。

北の国から '92巣立ち

「北の国から」テレビスペシャル。

五郎は富良野で寂しい一人暮らし。旭川の看護学校を螢が卒業して地元の病院に勤める日を心待ちにしている。そんな父の思いを知りながらも将来に悩む螢は、勇次とのデートを重ねていた。東京のガソリンスタンドで働く純は、タマコに出会う。札幌のれいとの遠距離恋愛に疲れた純はタマコと深い関係になっていく。そんなある日タマコの妊娠を知った純は… (DVDパッケージより)

このあたりから,だんだん純と螢もドロドロになっていったかな,と思います。 ドロドロというよりも後ろめたいモノを常に抱えている状態になってきたかな,と思います。

純は,北海道のれいちゃんと電話+ビデオデートのみで,もんもんとする毎日。 仕事は相変わらず肉体労働で,特にこれといった趣味もなし,というつまらない生活をしていて,そんななかでトロ子と出会い,気持ちは一切ないのに深い関係に入って行く,という流れ。
若いときには陥りがちな穴を,またしても泥臭い表現をする倉元マジック。 妊娠・中絶したトロ子の東京での保護者となっている叔父のところへ(菅原文太っていうところが既にコワい)カボチャをいくつも持って誤りにいく五郎。 そんな彼に「誠意って一体何かね?」と問う叔父。 ここが今回のエピソードの山場かなと思います。

一方,螢は父の思いを知りつつ,富良野を通り過ぎてボーイフレンドに会いに行っている始末。 後ろめたい気持ちは富良野を通り過ぎる時だけであとはハッピー,というのはとても分かります。 ここも自分勝手な人間性の暗い部分をさっくりとさらけ出しています。 この当たりでは,螢にも以前より焦点が当たるようになってきていて,新鮮でよかったですね。 螢のナレーションも入ってきてます。

一方,最後の方で五郎が自己に会い,雪の中で半分凍死しかけるのですが,ここで妻のれいこ(いしだあゆみ)の幻影を見ます。 五郎は「あいつら(子供たち)は自分で責任取りたがってる。 オレはもう必要ないのかな…」というとれいこは「まだ飛び立つには早い。 私たちの巣を守って。 帰るところを守って」と言い,消えてしまいます。
正直,ここはクサすぎてかなりサメてしまいました。 死人を持ち出すようになったか???と。
確かに,ここは足を挟まれ回りに何も無いところでも何とか生き延びる生命力の強さを持ってる五郎のすごさを見せつけるシーンなのですが,この死人持ち出しはちょっと………。

でも確かに見終わった後に「誠意って何だろう」と思ってしまうほどのチカラが演技と脚本にはありますね。

北の国から '89帰郷

「北の国から」テレビスペシャル。

中学を卒業し、旭川の看護学校へ通う螢は、通学の電車の中で知り合った勇次と交際を始めた。一方東京で暮らす純は、あこがれの400ccのバイクをを手に入れるが、実は盗難車で警察に事情を聞かれる。 そして純は、とても大切にしていた五郎からもらった泥のついた一万円札を盗まれたことがもとで、傷害事件を起こしてしまう。(DVDパッケージより)

今回は蛍にも好きな人ができ、だんだんと五郎に隠し事も出来てきて、面白くなってきます。 そのボーイフレンドの勇次も富良野から出て行ってしまうのですが・・・。 でも川岸の木に「H・Y」って彫るのって・・・。 いくら80年代でもやらないのでは?と思ってしまいましたが・・・。 それはよしとしましょう。

純は東京という街や多くの人に揉まれて、精神的に疲れていきます。 そんななか「泥のついた一万円札」が盗まれ、というシーンは気持ちはすごくわかりますね。 今でこそ「おいおい、ちょっと冷静になってそれから人を疑えよ、純」と思いますが、自分があの年頃だったら、多分あーいうふうに突っ走ってしまったんじゃないかなと思います。 そういえば当事はまだ「不良」のシンボルでしたねー、髪を染めたりバイクに乗ったり。

前回、家が夜逃げしてしまったれいちゃんと再開できますが、髪型あんまり似合わないですね。 80年代後半から90年代前半の流行だったと思いますが。 それにしても純とれいちゃんは、中学からの付き合いですが、元から一緒になる運命じゃなかなったのかなと思います。

今回のエピソードの中で好きだったのは、雪子おばさんのだんなさんが純に対して、ケンカの理由も聞かずに頭ごなしに叱るということに対して、五郎は理由だけを聞き「それが人を傷つけてまで守りたいものだったなら、それで仕方ないじゃないか」というところ。 とってもわかりやすい対比ではあり、つい相手の話や理由も聞かず頭ごなしに怒ってしまうのはついつい誰もがしてしまうこと。 気をつけたいものです。

それと五郎が作り始めた丸太小屋を手伝いたいという純に、手伝わせないという五郎。 五郎の気持ちの方により共感できますね。 もちろん純に東京でしっかりがんばれという気持ちもあってのことだと思いますが、自分だけの楽しみだからいくら子供でもそれは奪わせない、というのはすごくわかります。

これは少年から青年へと、少女から女の子へと移り変わっていくエピソードですね。 前後のエピソードが目立つので、地味なカンジがする回ですが、結構重要なステップかなと思います。

北の国から '87初恋

「北の国から」テレビスペシャル3作目。

純はある農家の娘、れいに出会い一目惚れしてしまう。東京の定時制高校に行きたいと言うれいに影響され、純は東京に行く決意をする。五郎の誕生日に風力発電を贈った純と螢。しかし五郎は自分に相談もせず東京行きを決めた純を責める。(DVDパッケージより)

またまた思春期の心理をすごく上手に把握し表現している作品ですね〜!
好きな女の子の言葉に影響され,彼女と一緒に東京へ行こうと決心する純。 自分に何の相談もなく東京行きを決めた純に腹を立てる父,五郎。 その間に挟まれて(いつものように)しまう螢。 それぞれの気持ちが痛いほど分かります。 それにしても中学1年生くらいのはずなのに,螢は家事を全て引き受けて大変ですよねー。 後で富良野から離れて暮らしたいっていう気持ちは分かります。

やっぱりこのエピソードは大里れいちゃんがとにかくかわいい。 野暮ったい田舎と対比するようなルックスの横山めぐみをキャストしたのはグーです! それにこの時流行っていた尾崎豊などを使ったのはよかったですね。 ちょうど純と同い年の世代なので,すごく分かります。 でもいくら通り雨で土砂降りになったからって,中学生くらいの子が納屋みたいなところで下着だけになるかな?と素直に思ってしまいましたが,それはいいとしましょう。

個人的には,草太が純に「男ならいたわられれば傷つく」というところは好きです。 特にお金のことで気を遣われて,相談されないっていうのは男の自尊心が許さないだろうと思います。

それとありきたりだと思いますが「ドロの付いた1万円札」は涙なしでは見られません!! アメリカ人のヨメは当然このシリーズを見た事ないのですが,この「ドロの付いた1万円札」を説明しているそばから,目がうるうるしてしまいました。

か・な・りお気に入りのエピソードです!!

北の国から '84夏

「北の国から」テレビスペシャル2作目です。

純と正吉は、東京から遊びにきた努が自由自在にパソコンを操作するのを見て時代に取り残されていると思いショックを受ける。 しかも努に父・五郎を侮辱された純と正吉は思わずパソコンの本を盗むが、それがきっかけで二人はケンカしてしまう。「やっぱりお前はキッタネエやつだなア!」正吉の捨て台詞にドキッとする純。数ヶ月前の丸太小屋の火事のことが純の脳裏をよぎる…というストーリー。

このエピソード,かなり好きです。 主に純と正吉の関係に焦点が当てられているエピソードです。 このくらいの年頃によくある,友達のちょっとした無神経な一言がずっと後を引いたり,心の中にある罪悪感の葛藤など,すごく赤裸裸に表現しているエピソードです。

やっぱり正吉の「やっぱりお前は汚ねえヤツだな!」というセリフ。 この「やっぱり」の部分にドキッとさせられます。 振り返ってみると,自分も似たような経験があるので…。 それに丸太小屋の火事とそれをかばっていると思われる正吉の発現,パソコンの本の事件,いかだと努の事件など純の罪悪感は否応なしに高まっていき,最後のラーメン屋の告白シーンへとつながります(下記のビデオクリップ)。 この積み木のような組み立て,ストーリーとしてのスムースさ,う〜んいいですね〜。 純の罪悪感がひしひしと伝わって来て,見てるこちらが潰されそうです。

上記はもちろん,ラーメン屋での五郎の告白も実はかなり好きです。 毎日の仕事などで疲れたりするとふと同じようなワナにハマってしまいます。 うーん気をつけないと…。