ブラックホークダウン Black Hawk Down

リドリースコット監督の「ブラックホークダウン」です。

1993年、泥沼化する内戦を鎮圧するためソマリアに兵士を派遣したアメリカ。なかなか収束しない内戦に焦り始めた上層部は、ついに敵対するアディード政権の本拠地への奇襲作戦を決行するため特殊部隊を投入した。作戦はものの1時間足らずで終了するはずだった。しかし、敵の思わぬ逆襲に遭い、ヘリコプター“ブラックホーク”が撃墜されてしまう。敵の最前線で孤立する兵士たち。やがて、救助に向かった2機目も撃墜されてしまう。
というストーリーです。

まず見終わった直後の感想は「これってドキュメンタリーかな?」というものです。 映画としては,各キャラクターに重きを置いておらず,起きてしまった出来事をトレースしていくという「シチュエーションムービー」的な感じです。 出演している俳優もオーランドブルーム,ユアンマグレガー,エリックバナなどと豪華ですし,そこがある意味目を引くところだと思いますが,映画の大半がドンパチしているので,演技力の入り込む余地がない気がします。 これって誰が俳優してもよかったのでは?と思います。

最後に命知らずの兵隊が一人「国に帰って何のために戦うんだって聞かれたら,オレは何も返事しないだろう。 どうせ言っても戦場に行ったことのない人には分からないから。 でもあえて言うなら,隣で戦う戦友のためだ」というのが印象的ですが,このセリフがこの映画の意味を定義するものとはとても思えません。

もちろん戦争はいやですし,避けられるなら避けるべきだと思いますが(特に他人の国に頼まれもしないのに出かけていってドンパチするヤツなんかは),戦争の悲惨さを見せつければ戦争がなくなるという幼稚な考えでこの映画を作ったとも思えません。

ということで,「この映画って何がしたかった,何が言いたかったんだろう?」と思ってしまいました。 もうちょっと時間がたって,考えてみれば何か見えてくるかもしれませんが…。

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