ホビット 思いがけない冒険 The Hobbit: An Unexpected Journey

「ロードオブザリング」のピータージャクソンが送る「ホビット」の3部作。
ホビットは「ロード…」の前の時代にあたり、子供向けに書かれた本が原作です(これは結構大事)。

ホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)から思わぬ旅の誘いを受ける。それは、ドラゴンに乗っ取られたドワーフの王国を奪取するというものだった。ドワーフの戦士トーリン(リチャード・アーミティッジ)が率いる13人のドワーフたちと、最初の目的地“はなれ山”を目指してワーグ、オークといった怪物や魔術師がひしめく中を進む一行は目的を達成できるのか?というアドベンチャー映画。

ピータージャクソン、「ロード…」とのギャップを埋めようとかなり工夫したのが見受けられますね。 というのは、「旅の仲間」の始めの直前の年老いたビルボとフロドの会話から始まり、「ロード…」とのつながりを持とうとしています。 ホビットそのものは子供向けの痛快冒険物語なのですが、「ロード…」のダークな雰囲気も持ち込もうとしています。

始めにドワーフの一行がビルボの家に集まるシーンは確かに楽しい雰囲気もあり「これから冒険に行くぞ〜」的と冒険心のあまりないビルボの「冒険になんか行きたくない」という心情を対照的に示します。

それに一旦出発すると冒険が次から次へと降り掛かります。 特に3人のトロールとのシーンは山場といって良いのではないでしょうか? またゴラムとのナゾナゾのシーンはまたアドベンチャー映画としては楽しいものです。 「ロード…」とのつながりを大事にしたのは分かるのですが、もうちょっと雰囲気を明るくしてもよかったのかな、とも思いますね。

ビルボ役のマーティン・フリーマンは、最近ではイギリスのテレビドラマ「シャーロック」や「オフィス」などですごく有名で、僕も好きな役者なのですが、今回のビルボ役はハマり役にも関わらず、演技というかキャラクターが上記作品とかぶる演技なのがちょっと気になりました。 役に併せた演技が充分以上にこなせるはずなのにちょっともったいない気がしましたね。

また今作は公開前から高解像度や3Dが目にきついと評判で、特に3Dは気持ちが悪くなる人もいたとか。 

おっと、それから13人もドワーフはいらない!!!!!!!
もちろん原作がそうなってるからなんですが、全員覚えられない!!! 2、3人のドワーフだけ覚えておけばストーリー的にはいいでしょう。 セリフが多い数人だけ覚えておけばOKです。 それと英語のアクセントがそれぞれ強くて、一回じゃ何て言ってるのか分からないところが多い。 前回の「ロード…」と同じく、数回見ないと完全には理解できないかな…。

それでも最近の映画よりは完成度も高く、満足度はかなり高いですね!!
オープニング日の夜中12時に見た甲斐はありますね!! アメリカでは金曜日に公開する映画の初日は、木曜日の夜中12時を少し過ぎた時間(12時10分などで、厳密には金曜日)に公開スタートします。

「ロード…」はファンタジーというよりは人間ドラマというカンジですが、ホビットはもっとファンタジーの要素が強い映画です。 ファンタジーが嫌いな人はちょっと合わないかも知れませんね。 でもお勧めの一本!!!

アベンジャーズ The Avengers

マーベルスタジオ(=ディズニー)のアクション大作映画。 興行成績で確か記録を達成したブロックバスタームービーです。

地球外から来たひそかに進められる地球壊滅の陰謀。それを食い止めるべく、大富豪で天才発明家アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)、神々の国から地球ヘと追放された雷神ソー(クリス・ヘムズワース)、感情の爆発によって容姿を激変させる科学者ハルク(マーク・ラファロ)などを集めた部隊アベンジャーズが結成される、というストーリー。

最近のアクション映画にしてはあくまでもアクション一本にしぼった「純正スーパーヒーローアクションムービー」と言っていいでしょう。 最近のアクション映画は、バットマンシリーズなどに見られるように何かを意味付けをしたがったり、理由付けなどをしたりして、ダラダラとセリフをしゃべるシーンが多かったりするのが目立っていたのですが、これはそのような余計な要素は完全に排除し、純粋なアクションムービーに徹しています。

また何人かのスーパーヒーローが出ているのですが、ロバートダウニーのアイアンマンがメインに近い位置だと思うのですが、彼のキャラクターが出ているシーンではウィットやユーモアなどがあり、アクションとの対比によって映画全体が引き締まっていますね。

それと個人的にはスカーレットヨハンソンのキャラクター「ブラックウィドウ」のアクションはいいですね〜。 CGだけに頼りすぎないところはグッドです。 他のスーパーヒーローはみんなCGで作られたキャラクターなので。

CGがない映画は今では皆無と言っていいと思うのですが、そのお陰で派手なアクションに対する評価が下がってしまったのではないでしょうか? どんなに凄いアクションを見ても「どうせワイヤーで吊ってるんでしょ?」とか「へー、すごいCGだな」とか…。 アクション俳優にはつらい時代ですね…。 ジャッキーチェンのようなカラダをはったアクションが恋しいです。

この続編も制作決定していて、さらにここから各スーパーヒーローがスピンオフでもっとシリーズを広げられるわけです。 まったくもって商売がうまいというか、えげつないというか…。 最近はディズニーの動きのひとつひとつが見え見えでちょっと覚め気味です。 次はスターウォーズとスーパーヒーローの夢の競演か???

この映画、一見の価値ありです。

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望


織田裕二の代表作のひとつとなった「踊る大捜査線」シリーズの最新作,かつ劇場最後の作品。 前作の「ヤツらを解放せよ」がずっこけだったらしく(確かにぜんぜん面白くなかった),そこからの汚名挽回が期待されます。

警官による銃撃射殺事件が起き,湾岸署を警官が犯人だという事実を知らぬまま捜査が始まるが,警察上層部はそれを隠蔽すべく動き始める。 6年前に発生した誘拐事件と関わりがあると判明するも,真下の子供がその誘拐事件と同じように誘拐されてしまう,というストーリー。

普段はあまり邦画はあんまり見ないんですが,これは終止ハマりましたねー。 冒頭の唐揚げ屋さんは「あれっ? これって夢オチ?」と思わせるところから始まり,中盤までひっぱる「ビール事件」はテレビシリーズなどのコミカルさをそのままうまく再現していますね。

犯人の一人「クゼ」は早い段階から犯人だと分かるのですが,顔を全て見せずに最後の最後までひっぱります。 俳優は香取慎吾なんですが,この演出は抜群によかったですね〜。 香取慎吾は個性も強いので,あまり早い段階から見せ過ぎてしまうよりは,最後の見せ方はかなり効果的だったと思います。 それに彼は最近,あーいう役所がうまくなってきたなと思います。 「ガリレオ」の時の犯人役はいまひとつだったんですが,今回はかなりよかったですね。

さらに冒頭からある程度伏線をいくつか貼りながらストーリーは進んでいくのですが,最後の最後でぎゅっとまとめるやり方はウマいと思いましたね。

逆に「ん?」と思った点は,真下夫婦の落ち着きぶりがヘンでしたね…。 子供が誘拐されてあんなに落ち着いてるというか興味がなさげな両親は見た事がありませんね…。

それとシリーズ最終作ということもあってか,最後が少しだらだらと長いかなと感じました。 もう少しきちっとサラッとまとめて欲しかったですね〜。

ただこれを見た後,またテレビシリーズを見たくなりました! 特にいかりや長介の和久のキャラクターがあるとやっぱり全体に厚みが出るので。

今回はLAの日系ケーブルテレビの試写会イベントの抽選に当たったんですが(こんなのに当たったことは滅多にないのですっごい嬉しかったです),普通日本の映画館ではあまり声を立てて笑う人って多くないと思うんですが,今回はそこここで笑いがあがるシーンが多かったですね。 日本人が多いのに笑いがあがるのは新鮮でよかったです。

数回前に「テルマエロマエ」がなかなかいいと思ったんですが,今作も結構よかったですね!! もう一回見てもいいかも。 (自分が邦画をこう褒めるのはあまりないんですよね…)

TOEIC 730???

最近,Yahoo Japanで就職活動と求められるTOEICスコアに関する記事を見つけました。 このブログでも何度かこのテーマで書いた記憶もあるのですが,また飽きずに書く事にします。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121121-00007844-president-bus_all&p=1

タイトルに「TOEIC 730以上で語学力を評価」とあり,武田製薬(ここは海外人材育成にかなり力を入れている)でも730以上のスコアを応募条件に取り入れるとありますが,正直何故730という中途半端で,どちらかというと特に高くもないスコアで設定するのか分かりません。

語学や留学,教育に関して海外でずっと携わって来ているものから見ると,730なんて独学のレベルです。 もっと言ってしまえば,730には価値はないと言いたいくらいです。 ましてや会話力の観点からすると「多少の会話が出来るのかな?」というレベルです。 到底海外のパートナーたちと対等かそれ以上に英語のみでやり取り出来るレベルではないでしょう。 もっとも15年や20年前のように採用後にもっと英語力を上げさせるような教育やトレーニングを授ける心づもりが企業側にあるのであれば話は別ですが,最近の企業の動向や余裕のなさなどから見ると,到底そのような意図があるとは思えません。 以前よりももっと即戦力の人材を期待しているはずです。

そもそも「何故未だにTOEICなのか?」という壊れたレコードのような問いは依然として残るのですが,それはさてきおきTOEICで英語力を測定し,英語のみでの海外とのやり取りなどの期待をするのであれば少なくとも850前後はないといけないでしょう。 このくらいであれば,私の経験からいっても本来のTOEICの目的であるコミュニケーションが伴うレベルであるかと思います。

このTOEIC偏重の傾向は昔からあるわけですが,人材を求める側に海外と事を進めるためのスキルや英語力がどの程度必要なのか,実感として分かっているのでしょうか? もちろん現場側と確認した上で設定を行うのでしょうが,数字以外の部分でTOEIC730がどの程度の実力を指し,英語のみで仕事をするために求められるレベルがどの程度必要なのかということが分かっているのだろうかと思います。

ここで大切なのは「英語でコミュニケーションが取れる」ということと「英語で仕事の場面で相手を説き伏せ,有利な条件でことをすすめるスキル」には格段の差があるということです。 単に接客をする程度であればコミュニケーションが取れるだけでいいと思いますが…。

2ページ目では色々な学校(主に立教)の状況や対策などがあり,独学で960を取った学生さんの話もありますが,やっぱりこのくらいの意識の高さでないといけないと思います。 最近では山梨大が2015年を目処に授業を全面的に英語に移行とありましたが,そのくらいどんどんやればいいと思います。 大学側も生徒獲得に必死なので,このくらい極端な改革をしていく必要があるし,それにこの英語力を絡めていくというのは学生の質を高めていく上でも有効だろうと思います。 英語のみの授業を取っていくことが就職活動への準備(英語力のみに限っていえば)にもつながっていくので,通常通り4年で卒業できれば,間に英語力を高めるために「休学留学」をしなくても済むようになります。 つまり人材育成の準備期間(=大学在籍期間)で余分な時間がかからずメリットがあるわけです。

現在,私の仕事では主にアジア全般の学生のニーズに触れる機会が毎日あるのですが,TOEICを重視しているのは日本と韓国,それと台湾くらいのものです。 その中でも韓国は最近ケンブリッジ英検へ興味が移ってきています。 TOEICよりもレベルも高いし,英語力測定もより正確,かつヨーロッパを中心に広く認知されているからです。 またIELTSは依然としてほとんどの英語圏で採用されています。 進学が目的の人はやはりTOEFLとIELTSですね。

また日々留学生に触れていると,日本の留学生と他国の留学生の意識の差にいつも愕然となります。 もちろん日本以外の留学生もいわゆる遊学の人は多くいますが,「英語が話せるようになりたい」ということが最終目的で留学を考えているのは日本くらいのものではないかと思います。 これは留学が一般的になりはじめた80年代からずっと変わっていません。 もちろん1,2ヶ月くらいの短期留学であればそれでもいいと思います。 が,大学生の休学留学(最近のトレンド)であれば,もっと意識を高くもち,一般会話くらいはダッシュで終わらせ,何か本当に身になるようなことを成し遂げて帰国するくらいのつもりでないと時間とお金のムダになるだろうと思います。

つまり目標を大きくかつ遠くに設定しておけば,仮にそこに到達しなかったとしても一般的な英語力程度は簡単に身に付くということです。

幕末から明治にかけて日本は人材を海外へ送ってきました。 海外の列強に支配を受けないために日本が強く独立しないといけない状況に追い込まれていたからですが,このままでいくとアジアの他の国からの経済支配の下に置かれかねません。 現に中国には経済規模で抜かれていますし(中国の経済に関する報告が正確なのか?という疑問はありますが)韓国企業はクルマやIT,携帯や電化製品の分野で抜かれかねません。

繰り返すようですが,日本の英語に対する意識は80年代や90年代からまったく進歩していません。
それに他のアジアの国からも意識の面では大きく遅れをとっています。 留学や教育の結果が出るのは数年後から10数年後です。 他国との繋がりの中で今後の日本の立場がかなり懸念される状態です。 今の大学生やこれから大学生になる人たちの意識を早急に変えて行く必要があるでしょう。

借りぐらしのアリエッティ The Secret World of Arrietty

スタジオジブリの「借り暮らしのアリエッティ」です。 宮崎駿が監督かと思ったら企画だけだったみたいですね。 監督は別な人です。

本を原作にしたものですが,舞台がもとはイギリス。 それを日本へ舞台を移し,病弱な少年との出会いが話の核になっています。

古い家の台所の下に住み、暮らしに必要なものはすべて床の上の人間から借りてくる借りぐらしの小人たち。そんな小人一家の14歳、アリエッティは、好奇心と伸びやかな感性を持つ少女。だが、人間に見られないよう、目立たないよう、つつましさと用心深さを求められる毎日を送っていた。 そんな時,その家に移って来た少年に姿を見られてしまう,というストーリー。

全体的にはかなり静かな映画です。 音楽も割と静かなもので,ストーリーも淡々と進んで行きます。 周囲に仲間がいない孤立した小人の家族と,両親から半ば見捨てられ,生き死にを分ける手術を間近に控えた少年という,どちらも絶滅(=死)に向かって進んでいるという点では似ている両者ですが,映画全般としては盛り上がりに欠けた作品と言わざるを得ません。

かといって,それが悪いということではなく,フランス映画のように淡々と進んでいき,かつエンディングはあさりという,ある意味少しユニークな作品だと言えるでしょう。 その観点からいうと,従来のようなジブリ作品やハリウッド映画のような盛り上がりは期待しない方がいいと思います。

小人の家族が人間世界の家に入り,色々なものを「借り」にくるのですが(実際はドロボー),彼らの目線から見た人間世界の巨大さなどは,すごく表現がウマく関心しました。 あたかもグランドキャニオンの崖っぷちにたつ人間が自分のちっぽけさを実感するのに似ています。 またこの家族が人間の家の壁などのウラに,自分たちの家や階段などを作り上げているのは,ジブリは相変わらずウマいと思いましたねー。

ただ見ているうちにどうしても感じてしまうのは,小人家族を目の敵のようにしている家政婦さん(樹木希林さんが声をやっていて,キャラクターと本人の印象がよく似てる!)この人がなんでここまで小人退治にやっきになるのか,という動機付けのようなものが弱く感じたため,「なんでこのおばさん,ひとりでいきり立ってんだ?」と思ってしまいました。

今回ちょっと残念なのは,ジブリ作品に必ずある「大勢が大声で笑うシーン」と「空を飛ぶシーン」がなかったことです。 ジブリ映画のこの「大笑いシーン」は僕は大好きで,いつも見ると爽快な気分になるんですよね。 それに空を飛ぶシーンはどの作品をみても痛快で,いつもジブリ映画を見終わった後には「あー,空を飛びたいな〜」と思っています。 この二つがなかったのはかなり痛かったですね…。

正直,この「アリエッティ」はかなり期待していたので,ちょっと残念な点が目立ちました。




007 スカイフォール 007 Skyfall

007シリーズの最新作。 新しいボンド役のダニエルクレイグによる3作目。
前作は2作ともボンドの野蛮人ぶりが目立つかなりがっかりな出来でしたが、さて今回はどうでしょう??? 

MI6のエージェントのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、NATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵のアジトを特定し、トルコのイスタンブールに降り立つ。 上司のM(ジュディ・デンチ)からは、敵の追跡を最優先にとの指令が入り、後から駆け付けたアシスタントエージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)と共に、敵を追跡するボンドだったが、イヴの放った弾丸はあやまってボンドを直撃してしまう…というストーリー。

まず今回は監督やスタッフが元のスタイリッシュなボンド映画に戻したいという希望があったらしく、それなりにがんばっていたかと思います。 列車の天井に大穴が空いて、そこに降り立つボンドが、スーツの袖をピシっと直すところはまさに以前のボンド! ちょっと嬉しくなります。

また昔のオースチンマーティンも出て来て、テーマ曲も流れて「これぞ007!」というカンジです。 ダニエルクレイグの演技もそれなりに以前よりもボンドの本質を捉えて来ていると思います。 多分、以前のボンド映画が好きだった人は今作ではきっと満足すると思います。

今回の映画の見所のひとつは、Mとボンドの関係。 Mは言わずとしれたイギリス諜報部のトップ。 ボンドとは他のエージェントとも少し異なる絆を持っている。 それでもぎりぎりの選択を迫られたときには、Mも非情になる。 今回でもボンドに銃弾が当たるかもしれないという状況でスナイパーに「撃ちなさい」と命じる。 このあたりの展開と名優の演技は見どころですね!

さらに今回はMも中心人物のひとりなので、ボンドとのやり取り(特にクルマの中でボンドと二人きりになったところとか)は楽しめます!

残念なのが2点。
ひとつめは、中盤が中だるみをして、やたら会話が多くアクションが完全に無くなってしまうこと。 ここは正直少し眠くなってしまいましたね〜。

次に、今回はQがまた登場するのですが、それでもかっこいいクルマや爆発するペンなどの小物が登場しないところです。 ボンドしか撃てない銃が一丁でてくるのみです。

前作2作よりも遥かにボンド映画に戻って来た感はありますね!
でもまだまだシリアスすぎかも。 もっと遊び心があってもいいかな〜と。

ザ・レイド The Raid

幾人の人から薦められてみたインドネシアのアクションムービーです。
全編の70%近くがアクションというのがウリです。

ジャカルタの麻薬王が支配する高層ビル。ギャングに殺し屋、ドラッグの売人たちのアジトとなっているそのビルに、20人の精鋭からなるSWATチームが強制捜査に入る。しかし作戦の情報が漏えいしており、すぐさまSWATチームは孤立させられてしまう。そんな中隊員たちは、己の肉体やさまざまな武器を駆使しながら、次から次へと襲撃してくるギャングたちと死闘を繰り広げ、麻薬王を捕獲すべく進んでいく,というストーリー。

確かにアクションはすごいですね〜。 80年代のジャッキーチェンの映画を彷彿させるものがあります。 ですが現在ではワイヤーアクションやCGがあるので,ジャッキー映画よりも「すごいな〜」と関心する度合いが低くなってしまうのが申し訳ないです。

銃やナイフ,刀などのアクションも盛りだくさんで,これでもかというくらいに相手を殺しまくります。 グロさはホラー映画並みで「げげっ」「うわっ」と思わず身がすくんでしまいます。

ある意味,この映画少しコメディが入っているかと思うのですが,主人公の銃の弾が切れたり,ナイフを落としたりすると,何故か敵も素手で現れるという便利さ。 それにストーリーもどうでもいいようなもので,各キャラクターのサイドストーリーも途中でどうでもよくなってしまいます。

悪役の一番強いヤツで,ちびっこいヤツがいるのですがこいつが強い! これでもかこれでもか,といわんくらいに立ち上がって主人公たちをボコにします。

特に見るものがなく,ちょこっっと大勢で見ながら笑えるような映画が見たければこればお薦め! ま,見逃してもそれほど惜しくはないかなと…。

The Pirates! Band of Misfits (原題)

ウォレスとグルミットのアードマンスタジオの最新作。 以前は同じくクレイムービーで、養鶏場から脱走する鶏を描いたコメディ映画「チキンラン」でしたが、今回は海賊ムービーです。

ちょっと普通の海賊の道を外れたいい人の「キャプテン」。 今年こそ「パイレーツオブザイヤー」賞を獲得しようとするのだが、競争は熾烈。 そこで鳥の新種を探しているダーウィンと組んで学会の賞金を獲得しようとするのだが…というストーリー。

相変わらずクレイムービーの質は高いですね! ジョークもなかなか切れててそれなりに楽しめました。 また声優陣もダーウィンにデビットテナントなど、なかなか豪華です。

キャラクターもそれぞれ立ってて結構いいのですが、肝心のキャプテンに対して感情移入が出来ません。 途中で見ていて、キャプテンがパイレーツオブザイヤーになろうと、どうでもよくなってしまいました…。 映画としては致命的ですよね〜。

ギャグやジョークもいいのですが、ハマるジョークとハマらないジョークのギャップが大きくで、大きく外れたのもありました。

うーん、トータルとしては60点くらいでしょうか。 見てよかったとは思いますが、DVDで見てよかったと思うような作品です。 ちょっと残念!!



ヤング≒アダルト Young Adult

シャーリーズセロンの最新作。 ヒューマンドラマ(?)です。 間違ってもコメディじゃないと思います。


37歳でバツイチ、恋人もいない、執筆中のヤングアダルトシリーズは終了間近で新作の予定も決まっていない自称作家のゴーストライター、メイビス (シャーリーズ・セロン)。高校時代の恋人バディ(パトリック・ウィルソン)の妻から子どもが生まれたという内容のメールが届く。バディとヨリを戻し青春時代の輝きを取り戻そうと考えた彼女は、故郷の町へ舞い戻るが…というストーリー。


まずこの映画で目を引くのはやっぱりシャーリーズセロン! 高校時代は誰もが憧れる女の子だったのに,今ではぱっとしないバツイチ女性。 見栄を張ることだけは一流で,実際は地に足がついていない女性を見事に演じています。


この映画をみた正直な感想は「あんまりアメリカ(というかLA?)の現実に近すぎて最後まで観たくないな〜」というトコロです。 この映画の作り方からいって,セレブになれないけれどもセレブの気分でいるメイビスとその周囲のフツーの人たちの対比があまりに痛すぎて,あんまり笑えません。 こういう人,時々見かけます…。


高校の時に足を折られた男性の演技はなかなかいいですね。 でもちょい役で止めておいた方がもっとよかったかも。 結局メインキャラクターになっちゃってるし。

う〜ん,映画としてはあんまり楽しめなかったかなー。 でもシャーリーズセロンのファンなら必見!というところかな?


NBCのコメントで「心温まる感動作」とありますが(下記の予告編の4秒目),違う映画のことなのかな?って思ってしまいました。 心温まるどころか心が冷えきってしまいました。 感動どころの話じゃありません!!


それにしてもこの予告編,出来が悪いですね…。 映画のほぼ全部を見せちゃってるし…。 




ミリオンダラーベイビー Million Dollar Baby

クリントイーストウッド監督作品。 本人も出演していますが,ヒラリースワンクやモーガンフリーマン共演です。

ロサンゼルスで古いボクシングジムを営むフランキー(クリント・イーストウッド)は、タイトルマッチに挑戦寸前、唯一の金のたまごでもある選手に他のジムに移籍され意気消沈していた。 そこへボクサー志望の女性が現れて,はじめはコーチすることを拒否していたフランキーだが…というストーリー。

「何故今更ミリオンダラーベイビー?」と思う人もいるかも知れませんが,ヒラリースワンクあんまり好きじゃないんですよね…。 でも少し前にみたJエドガーの出来があまりによくなかったんで,じゃついでにミリオンダラー…も観てみようかと思ったわけです。

結論から言いますと今まで観た中の映画の中でもトップクラスに入ると言ってもいいでしょう。 観る前は「どーせ女性ボクサーが勝ち残っていく女性版ロッキーみたいな映画だろう」と思っていたんですが,とんでもない! 確かに中盤まではそのような展開ではありますが,後半からがまったく違う! 詳しくはこれから観る人のためにあまり詳しく書きませんが,自分が好きな映画のジャンル「究極の場面では人はどのように反応し,どのような決断を下すのか」というところにスッポリとハマりました。 (同じ理由でゾンビ映画が好きなワケです) このあたりからの人物描写や演技,ストーリー運びなどはさすがクリントイーストウッドと言えるでしょう。

いつもこのブログではポジティブな点とネガティブな点を公平に書こうとしているのですが,この映画はあまりネガティブな点は見当たりませんね〜。 あえていうなら英語が分かりにくいことかなと思いますが,ボクシングジムに寝泊まりしてるモーガンフリーマンや,教育を受けていないヒラリースワンクの役柄では,教育水準の低い人の分かりにくい英語を話させるのが当然なので,これは逆にリアリティを追求した結果と言っていいでしょう。

この映画は是非是非是非観て欲しい映画ですね!!!!!!!

メリダと恐ろしの森 Brave

毎年一作ずつしか発表しないPixerの最新作です。 今までトイストーリーやカールじいさんなど,数々の名作を世に出して来たピクサーだけに期待大です。


王女メリダは王家のしきたりや伝統に反発を覚え、娘に女性らしい優雅さを身に付けるよう願う母と度々ぶつかっていた。そんなある日、彼女は鬼火に誘われるようにして森の奥深くへと入り込み、魔女の家にたどり着く。そこで彼女は母親を自分をもっと理解してくれるような呪文を教えて欲しいと頼むのだが…というストーリー。


まず相変わらずCGの質や表情,動きなどは抜群のクオリティの高さですね〜。 それにいつものピクサーの作品らしく,キャラクターが活き活きとしてるところはいいですね。


また最後のクライマックスはかなり手に汗握りますね。 それにお約束の涙ホロリもありです。 ピクサーはいつでも大人も子供も同時に楽しめるいわば映画の二重構造なわけですが,今回もそれは健在で「母子」と「運命」が今回のテーマと言っていいのではないでしょうか。


一方,ピクサー初のおとぎ話かつプリンセスものということで,正直これまでの想像力溢れるピクサーらしさというか雰囲気のようなものはあまりない気がします。 見終わった後の後味としては,ディズニーの「ボルト」のようなカンジでした。 (ボルトはピクサー作品ではない) ディズニー作品としてみると,質は高いんだけれども,ピクサー作品としてみると,もうちょっとガンバって欲しいかな,というのが正直な印象です。


ピクサーの毎年の質が高すぎて,期待値のハードルがどんどん高くなっていってしまってるかなと思いますが…。 ただ個人的な意見としては以前のようにピクサーはディズニーの参加から抜けて好きなものを作らせた方が絶対にいいものを作ります。


ディズニーは映画をグッズ販売のツールとして見てますので,去年が子供に絶大な人気がありグッズ販売も他の作品を圧倒的に凌ぐ「カーズ2」。 その前がトイストーリー3。 続編ばかりです。 さすがにピクサーですから,続編を作らされても(勝手に作らされてると決めつけてますけど),かなり質の高い作品を作ってますけどね。

それでもここ最近の映画の中ではこの「メルダ」,いい作品に仕上がってます。
観る価値ありです!


J.エドガー J Edgar

クリントイーストウッドの最新作です。 この人の映画は過去に何本か見ました。 ミスティックリバー,グラントリノ,硫黄島からの手紙,父親たちの星条旗,ヒアアフターなど。 まだミリオンダラーは見ていません。 ちょっとヒラリースワンクが合わないので…。

さて「1924年にFBI初代長官に任命されたジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)は、歴代の大統領に仕え、数々の戦争をくぐり抜け、半世紀にわたって法の番人としてアメリカをコントロールしてきた。しかし、フーバーには絶対に人に知られてはならない秘密があった……。」とヤフーではあらすじをこう書いています。 

ただFBIを拡張し,科学を捜査に大きく取り入れて来た人物の映画としてはちょっとどうかなと…。 それにこの人物は政界や大統領などの弱みも掴んで約50年近くもFBIのトップに君臨してきた人物。 それを「人には知られてはならない秘密」とスキャンダラスな書き方をするのはどうも…。

それはともかく上記のようにアメリカの犯罪捜査に大きく貢献してきた人物であると同時に,死後マフィアなどとの繋がりも発覚したり,大統領などを恐喝できるだけのネタを多く持っていたという非常に面白い人物です。

映画としてはこのフーバー氏の半生を描いた映画であるのですが,私がこの人物に興味を持った上記の点に関してはちょっと弱いかな〜と思います。 クリントイーストウッドの映画でよくある「必要以上にドラマチックに盛り上げず淡々と」というのは未だ健在で結構好きなのですが,今回のように伝記的な内容だとちょっと淡々と事実(?)を語っているに過ぎないという印象は拭いきれませんでした。

ただレオナルドディカプリオは相変わらずよかったですね。 この映画,ほとんど彼一人の映画と言ってもいいのではないでしょうか。 他にも登場人物はいるのですが,ゲイの友人と言われたFBIの相棒,秘書,そして母親以外はかなりちょい役ばかりです。 それにそれらの人たちのキャラクターもあまり発展しないので,正直単調な映画という印象は拭いきれませんでした。 - 彼の他の映画はフィクションのドラマが多いので,そちらの方が彼の手法に合っているのかも知れません。

今日はDVDでミリオンダラー,見てみます。

処刑山 -デッド・スノウ- Dead Snow

ノルウェーのゾンビ映画です。 監督がカルト的な人気を誇る「死霊のはらわた」に影響を受けているのがはっきり分かるほどです。

 冬休みを満喫するため冬山へ入った医学生の仲間たちが、山小屋の床下にナチスの隠し財宝を発見する。医学生たちはその財宝をいただくことにするが、実はその場所は殺されたナチスの兵団が眠る場所で、凍土の中からナチスの兵団が冷凍ゾンビとして大量に復活。圧倒的なパワーと残虐性で、彼らを次々と血祭りに上げてしまうというストーリー。 

内容は特に目新しいものはないんですが,舞台が雪山なのとナチスのゾンビというところは面白い組み合わせかも。 犠牲者の一人がアタマをゾンビにまっぷたつに割られるシーンなどは「死霊のはらわた」そのもの。 オマージュというよりパクリ?

 ゾンビ映画としては特に目新しいものはそれほど見当たらず,逆に90分が長く感じられるくらいなのです。 それにギャグゾンビ映画なのか,シリアス系ゾンビ映画なのか分からないところもちょっと…。

 そんな映画でもひとつだけ身の毛がよだつほど怖いシーンがあります。 人間の女の子がゾンビと一緒に雪崩に巻き込まれるシーンがあるのですが,雪の中で上下も分からず息が詰まりながらも必死に「上」を見つけて地上へ這い上がるシーンがあります。 これはかなり真に迫ってますね!! 

喘息持ちの自分にとって息が詰まることはこの上なく耐えられないことなので,かなりこれは精神的に応えましたね〜。 

このシーンを見るだけでも,この映画は見る価値はあるかも???

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル MISSION: IMPOSSIBLE - GHOST PROTOCOL

今回久々にブログアップです。 映画自体はぼちぼち見てたんですが,あんまりコメントを残したいような映画が最近なかったんですよね。 


今回は,人気アクションスパイシリーズ「ミッションインポッシブル」の最新作。 クレムリン爆破事件の犯行容疑がかけられたイーサン・ハント。アメリカ大統領は政府の関与への疑いを避けるべく、ゴーストプロトコルを発令。イーサンと仲間は組織から登録を消されるも、新たなミッションを言い渡される。真犯人への接近を図るイーサンは、世界一の高層ビル、ブルジュ・ハリファの高層階へ外部からの侵入にチャレンジするが…というストーリー。 


この高層ビルのシーンはなかなかよかったですね〜。 最近はこういうシーンではCGが当たり前なので,以前に比べるとそれほどハラハラしていない自分に気がつかずにはいられません。 ですがこのビルのシーンは全体でも会話の展開やストーリーの展開,アイデアなどもかなり引き締まっており,ある意味ここがこの映画のハイライトといってもいいかも知れません。 


それと全編アクションはやはりすごいですね。 トムクルーズ自身でかなりスタントをやっているとか。 またハイテクのアイテムはなかなか楽しめますね。 それと最後の方に出て来たBMWは初めてみましたが市販してるんでしょうか??? 今回はなかなかの豪華キャストです。 イギリスではトップクラスのコメディ俳優となっているサイモンペッグ。 「ハートロッカー」のジェレミーレニーなどです。 ですが演技全体の点からいうと監督の指導不足かなと言わざるを得ませんね,残念ですが。 またチームの紅一点の女性エージェントは演技がかなりしょぼいと思います。 これだけの俳優陣をそろえるならば正直もっとベターな演技の質を求めてしまいますね。 監督のブラッドバードは「レミーのおいしいレストラン」の監督なのですが,「レミー…」はピクサーのなかでもかなりお気に入りなのですが今回実写映画は初めてらしいです。 う〜んもうちょっといい仕事が出来たのではないかなと感じずにはいられません。 というよりは監督より脚本がしょぼいのかな…。 このヘンの判断は難しいですね。 


でも「ミッションインポッシブル」は自分にとってはかなりかっこいいスパイもので,悪いヤツも気づかないうちに情報を抜き取られていたりして,それをそれぞれのエージェントの才能でカッチリ決めるクールさが好きだったんですが(もちろん昔のテレビ版のことです),この映画のシリーズはそれがあまりないのが残念ですね。 


でも見ておいてよかったかな。

アポロ18 Apollo 18

日本では4月公開予定。 アメリカの威信をかけたプロジェクト「アポロ計画」にまつわるNASA の陰謀説を基にしたフェイクドキュメンタリーです。 ここ数年NASAの陰謀説がアングラで経由で出回っているようですが,それをドキュメンタリータッチにアレンジしたちょっと異色の映画です。

一度はキャンセルされたアポロ計画。 それが突如秘密裏に再開され,それに参加した3名の宇宙飛行士が遭遇する初めての体験をドキュメンタリー形式で映画にしたものです。

まず結論から言うとかなり期待し過ぎたかな,と。
ロサンゼルスで劇場公開の逃して,その後イギリスの劇場公開も逃して結構悔しい思いをしてたのですが,結果オーライかなと。
というのは「パラノーマルアクティビティ」の宇宙版で,それ以上何もいうことはないからです。 多少映像がホンモノっぽいということと,飛行士の一人の演技がいいということ以外,特別注目すべきこともないかと思います。 うん,映像はよかったですね。 当時の本当の映像などもふんだんに盛り込まれていて,リアル感たっぷりです。

演出面とストーリーなどは取り立てて注目するべきものはなく,とちゅうで少し飽きてしまったことは否めません。
かなり期待していただけにがっかりしました。

もう誰も愛さない

90年代初めに一世を風靡したフジテレビのドラマ「もう誰も愛さない」です。
吉田栄作,田中美奈子,山口智子主演のダークなソープドラマといったところです。

第一話は突然湖で変死体があがるところからスタートします。 ある一等地にある豪邸を手に入れるために暗躍する一組の男女。 同僚の女性の実家の豪邸を手に入れて大金をせしめるための計画が進んでいた,というストーリー。 だが,この計画も3話くらいから大きく脱線し,各キャラクターもどんどん運命に翻弄されていくのですが,ストーリーはあってなきがごとくと言ってもいいでしょう。 というのは,思いつく限りのドラマチックな展開が各エピソードに含まれているからです。

悪巧みをしている男女が実は兄弟だった…と思ったら実は兄弟じゃなかった。 実の父親は別にいた。 半身不随,記憶喪失,放火,殺人などなど。 とにかくアメリカのスキャンダラスなソープオペラにあるようなことがわんさかとてんこもりです。

はじめの数話はかなりプロットがしっかりしてたようですが,途中からプロットはすっかり諦めて数分置きにどんどん変わるストーリー展開をただただ楽しんでました。

でも前に「ルーキーズ」でも書きましたが,ひとつのエピソードで同じ曲を何回も使うの,やめて欲しいんですよねー。

クローバーフィールド Cloverfield

NYを舞台にした怪獣映画「クローバーフィールド」。 今でこそよく見る演出の手ぶれカメラの実況中継型アクションサスペンスです。 (と言っても2008年作ですが)

舞台はニューヨーク、日本への転属が決まり、赴任することになったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開く。そのパーティーの最中、突然、とてつもない振動と共に爆音が聞こえ彼らが屋上へ行くと、まるで爆撃を受けたかのようにニューヨークの街がパニックに陥っていた。 そしてそれは巨大な怪獣によるもので,米軍も歯が立たないのだった…というストーリー。

ストーリーは一言でいうと「ゴジラ」です。 それを人間の視点でリアル目線で捉えたのがこの映画。 冒頭の自由の女神のアタマがすっ飛んで転がるところはかなりの迫力で,度肝を抜かれます。 それに街が破壊されていく様子やCGはかなり真に迫るものがあります。

それに子ゴジラのようなものがわさわさを産まれて,人を襲って行くところなんかも「地下に逃げてもダメなのね〜」というところをダメ押しします。 それと子ゴジラに教われた人が内部から爆発して死ぬところもかなかな絶望感を煽っててどこまでもパニックさせようという意気込みを感じます。

一点,中盤あたりから気がついたのですが,このゴジラ,主人公たちが行くところ行くところへ必ず現れます。 NYの地理はよく知りませんが,あれだけ走り回ってて移動してるんだから,いい加減離れててもいいのでは?と思いました。 それにカメラを持って逃げてる友人が最後に襲われるシーンでは「ゴジラ,ストーカー並みにこの3人組を追っかけてるな〜」と思いましたね。

でも怪獣パニック映画としては結構イケる方なのではないでしょうか。