踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望


織田裕二の代表作のひとつとなった「踊る大捜査線」シリーズの最新作,かつ劇場最後の作品。 前作の「ヤツらを解放せよ」がずっこけだったらしく(確かにぜんぜん面白くなかった),そこからの汚名挽回が期待されます。

警官による銃撃射殺事件が起き,湾岸署を警官が犯人だという事実を知らぬまま捜査が始まるが,警察上層部はそれを隠蔽すべく動き始める。 6年前に発生した誘拐事件と関わりがあると判明するも,真下の子供がその誘拐事件と同じように誘拐されてしまう,というストーリー。

普段はあまり邦画はあんまり見ないんですが,これは終止ハマりましたねー。 冒頭の唐揚げ屋さんは「あれっ? これって夢オチ?」と思わせるところから始まり,中盤までひっぱる「ビール事件」はテレビシリーズなどのコミカルさをそのままうまく再現していますね。

犯人の一人「クゼ」は早い段階から犯人だと分かるのですが,顔を全て見せずに最後の最後までひっぱります。 俳優は香取慎吾なんですが,この演出は抜群によかったですね〜。 香取慎吾は個性も強いので,あまり早い段階から見せ過ぎてしまうよりは,最後の見せ方はかなり効果的だったと思います。 それに彼は最近,あーいう役所がうまくなってきたなと思います。 「ガリレオ」の時の犯人役はいまひとつだったんですが,今回はかなりよかったですね。

さらに冒頭からある程度伏線をいくつか貼りながらストーリーは進んでいくのですが,最後の最後でぎゅっとまとめるやり方はウマいと思いましたね。

逆に「ん?」と思った点は,真下夫婦の落ち着きぶりがヘンでしたね…。 子供が誘拐されてあんなに落ち着いてるというか興味がなさげな両親は見た事がありませんね…。

それとシリーズ最終作ということもあってか,最後が少しだらだらと長いかなと感じました。 もう少しきちっとサラッとまとめて欲しかったですね〜。

ただこれを見た後,またテレビシリーズを見たくなりました! 特にいかりや長介の和久のキャラクターがあるとやっぱり全体に厚みが出るので。

今回はLAの日系ケーブルテレビの試写会イベントの抽選に当たったんですが(こんなのに当たったことは滅多にないのですっごい嬉しかったです),普通日本の映画館ではあまり声を立てて笑う人って多くないと思うんですが,今回はそこここで笑いがあがるシーンが多かったですね。 日本人が多いのに笑いがあがるのは新鮮でよかったです。

数回前に「テルマエロマエ」がなかなかいいと思ったんですが,今作も結構よかったですね!! もう一回見てもいいかも。 (自分が邦画をこう褒めるのはあまりないんですよね…)

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