007 Quantum Of Solace

007シリーズの最新作、「慰めの報酬」です。
日本語でのサブタイトルは20年ぶりだそうですね。

主演は、前回と同じくダニエルクレイグ。
結論から言いますと、007シリーズとしてではなく、フツーのアクション映画としてならおすすめです。
冒頭のカーチェイスのシーンや、イタリアの町中を走り回るシーン、空中でロープに逆さ吊りになるアクションシーンなどはすごいです!!

ボンドムービーとしては、これ以上がっかりしたことはありませんね、残念ながら…。
理由としては…
- かっこいい時計などの小道具が一切ない
- キザっぽいかっこいいセリフもほとんどない
- 戦ったシーンの後などに、ネクタイをくくっと直すようなだて男チックさもない
- アジのある脇役がカットされている (秘書のマネーペニーや小道具担当のおじさんもいない)
- 敵の悪の組織のやる「悪いこと」が妙に現代的で現実的。 今までは悪の組織は、人工衛星のレーザービームや核爆弾とかで世界を征服する、といったものが多かったわけですが、今回は妙に現実的。

つまりボンドムービーをボンドムービーたらしめる要素がほとんど削られているワケです。 決め台詞の「Bond, James Bond」というセリフさえないんです。
ストーリーは前作「カジノロイヤル」の続きで、前作で死んだヴェスパーの敵を探すと同時に、敵の組織を追いかける、というもの。

カジノロイヤル以前のボンド像では、「復讐」なんてなまなましいものは、スタイリッシュなボンドには合わないと思うんですが、一人の女性にこだわり、復讐をしたがる、という別人のようなボンドになっています。
またタキシードなどを来てカッコ良く決めてはいるものの、敵らしい人がいると即ボコボコにして殺し、ドアのノブを片手で引きちぎり、一般人のクルマなどを平気で盗み、とかなりの「野蛮人」です。

カジノロイヤルと今回のものは、時代的にすべてのシリーズの前にくるものなのですが、この野蛮人が後のボンド(ピアースブロスナンが一番イメージにあっていると思いますが)になるとはどうしても思えません。

最後にもう一度言いますが、フツーのアクション映画としてならばおすすめ。 ボンド映画としては失格、というところです。 アクション映画好きならばぜひ見てください。 ボンド映画ファンならば見ない方がいいでしょう。

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