あなたを抱きしめる日まで - Philomena

アカデミー賞にもノミネートされているジュディデンチ主演の実話に基づいたヒューマンドラマです。

1952年アイルランド、未婚の母フィロミナは強引に修道院に入れられた上に、一度の過ちでできた息子の行方を追わないことを誓約させられてしまう。その後、息子はどこかへ養子に出されてしまう。それから50年、イギリスで娘と暮らしながら常に手離した息子のことを案じていたが、娘の知り合いのジャーナリスト、マーティン(スティーヴ・クーガン)と共に息子の消息を探し始める、というストーリー。

90分ちょっとの短めの映画ですが、全体的にギュッと内容が詰まっており、それでいてせかせかしたカンジもなくとてもいいテンポで進んでいきます。純粋なフィロミナは教会を疑ったりすることを知らず、マーティンはイギリス人的な皮肉ったジョークを連発し、絶妙なコントラストで進んでいきます。

息子はアメリカの家族に引き取られていたことを突き止め、アメリカに二人で飛ぶものの・・・とこれ以上はネタばれなのでやめておきます。

でも中盤でフィロミナの抑えた怒りや葛藤。最後のマーティンの教会に対する態度など、非常に心に訴えるものと考えさせられるものが多々あります。

スティーブクーガンは今回プロデューサーと脚本も手がけていますが、俳優としてもあまりでしゃばりすぎていないで、とてもいい仕事をしています。

アカデミーには一歩及ばない感は否めませんが、見る価値ありの一本です!!



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