Juno

まず結論から言うと、お勧めの一本です!

現代的な高校生の素の姿や、アメリカの中流(中の下?)と上の下の家庭の様子もすごーくよく観察してますね。 見ていて面白かったのは、里親になろうとしている夫婦の家はあまり生活観がなく(壁の写真も真っ白な服を着てる)、ジュノの家の方がゴミゴミしているものの、生活観が溢れているという点です。

ありきたりの「高校生が妊娠しちゃった」的な映画ではなく、高校生の妊娠をとっかかりとして、ジュノと他の人との関係を描いています。 決して妊娠そのものが重ーいテーマではなく、それぞれ他の登場人物と異なる人間関係が上手に描かれていて面白いです。 ジュノ-ボーイフレンド、ジュノ-お父さん、ジュノ-義理のお母さん、というカンジです。

「カワイイ映画」というコメントをよく聞きますが、かわいいというより「人間観察を浴している映画」という位置づけですね。


下はあるサイトからのこの映画の紹介なんですが、ぜんぜん違うと思います。
この「現実を・・・成長していく」っていうくだりですが、ホントにこの映画見た人が書いたんか????と思ってしまうくらい、かけ離れてます。 それに「ボーイフレンドの視線が微笑ましい」と書いてありますが、妊娠のことなんか一言も触れないし、彼にとっては現実感がないハナシでしかないっていうだけなのに「微笑ましい」っていうのは・・・。
16歳の少女が予想外の妊娠を経験し、現実を受け止めながら成長していく様を描いたヒューマンコメディー。『サンキュー・スモーキング』のジェイソン・ライトマン監督が、『ハード キャンディ』で衝撃を与えた成長著しいエレン・ペイジの魅力をいかんなく引き出した。共演にはカナダの子役出身マイケル・セラ、『キングダム/見えざる敵』のジェニファー・ガーナー。周りを振り回すほど自意識過剰な少女を取り囲む家族や女友だちや、ボーイフレンドの視線がほほ笑ましい。(シネマトゥデイ)

3:10 to Yuma

アカデミーにもノミネートされていた西部劇です。

ラッセルクロウとクリスチャンベイルが共演です。
旱魃に悩まされてながら、生活に苦しんでいる一家の大黒柱が、ふとしたきっかけで大悪党の逮捕にかかわり、大金を稼ぐためにその悪党の護送に加わる、というストーリー。

クリスチャンベイルが生活に苦しむ妻と子供を見るに耐えない、という夫・父親役を上手に演じてます。 ラッセルクロウは、デッサンが好きという意外な一面を見せるものの、人を殺すことなど何とも思わないという悪党をじょーずにやっています。
この二人は、ぜんぜん似ても似つかないキャラクターなのに、後半奇妙にマッチしてくるところが見所です。 決して友情などではないのですが、二人の言葉のかけあいのようなものが面白いです。

今まで西部劇はちょっとなー、と思っていたのですが、お勧めです。 英語が難しいので、劇場で見なくてよかったです。 DVDで字幕で見ました。

Appleseed

「アップルシード」功殻機動隊と同じ作者の漫画を原作としたフルCGムービーです。
CGの出来はかなりのものでしたねー。 空などが少しきれいすぎるのが、若干物足りない気がしますが。

ストーリーは、未来の世界大戦後の伝説の女戦士が、新しい戦争のない社会に迎え入れられ、新しい生活を始めるものの、バイオロイド(クローンのようなもの)と人間の争いに巻き込まれていくというよくあるSFストーリー。

さすが功殻機動隊と同じ作者だけあって、メカニックや細かいところの設定はすごいですね!

でもいつもCG映画を見て思うんですが、手の動きや手の表情ってどうしてもぎこちないですよね・・・。

あえて「見るべき!」という映画ではないですかね・・・。 ハナシのネタにどうでしょう?という程度です。
http://www.appleseedthemovie.com/

Death at a Funeral

ブリティッシュコメディです。 多分日本では公開しないかも知れません。

最近、思うんですが、ブリティッシュコメディのセンスに結構慣れてきたみたいです。
ちょっとシニカルなところや、思いっきりバカみたいなところとかが、最近面白いと感じてきました。

この映画は、父親の葬式の日に起こるどたばたブラックコメディです。
主人公はマジメが長男、次男は小説家としてNYに住んでいる、いとこや他の家族は、それぞれ一風変わったものばかり。
そこになにやら秘密ありげな男が一人舞い込んできて、お父さんとその男は何やら人には言えない秘密があったらしい・・・というストーリーです。

なかなか言葉にするのが難しいのですが、もし機会があったらお勧めしたい一本です。
http://www.imdb.com/title/tt0795368/

Casshern

日本のアニメ「キャシャーン」のCG版です。
正直、ちょっと期待してみました。

がっくり・・・。

CGは確かに凝ってるなとは思いましたが、全体が暗すぎて前半の人物がいろいろと出てきたところで、顔がはっきり見えず、誰がキャシャーンなのか分かりません・・・。
それにロボットの敵を倒すところは本当に1箇所くらいしかなく、後は戦争がどうとか、ダラダラジメジメしてるだけ、というのが正直な印象です。

ハナシもキャラクター毎に用意してあって、深みを持たせようとしている努力は見えるのですが、たくさん手を出しすぎて、収集着かないかなと思います。
キャシャーンのお父さんは、奥さんが誘拐されたときにはぜんぜん取り乱しもせず、その一方で最後の決戦みたいなところにスタスタ出てきて、奥さんを抱き上げ「私とミドリ(奥さん)の邪魔をするな」みたいな・・・。

うーん、100点満点でいくと15点くらいかな・・・。
正直、見る価値ないですね。 アニメを見てたほうがよっぽどすっきりします。 ここのところ日本映画って結構いいかも?と思ってたのに、ここで大きく点を下げましたね~。

SAW IV

「ソウ」シリーズの最新作です。

前作で、シグゾーのジョンは死ぬのですが、今回はそこからはなしは始まります。
「すべての人を救う」という人が、ジグゾーの足跡を追わされるというストーリー、ジグゾーの元妻の視点からみたストーリー、FBIも別な角度からジグゾーを追っていくのですが…。

毎度のことながら、すべてが最後に一点に集約されるのですが、今回は2や3のストーリーも最後に集まってきます。 正直、これはかなり余計かな、と思いました。 だって、4の中では2や3のラストはすっかり忘れていたので、「なんだ? これ誰だっけ?」と思ってしまいます。

それに、本来90分しか持ち時間はなかったはずだったのに、その間にいろいろなところにFBIも行くのですが、90分に収まらないでしょ?と思ってしまいます。 そうこうするウチにストーリーの時系列に関して、混乱してきてしまいました。 (もう一回みれば、何か説明がつくのかも知れませんが)

やっぱり「1」にはかないませんね! でもグロさではこれはすごいかも…。 ちっとばかりやり過ぎかな…。

Kiki's Delivery Service

「魔女の宅急便」です。 なんで今更?と思うかもしれませんが、ちょっと久々に見てみたくなって見てみました。

前はあまりカンジなかったのですが、いい映画ですねー!
新しい街に住み始めた魔女が色々な人と巡り会い、落ち込んだり元気を貰ったりして、自分の居場所を見つけて行くというストーリーです。

もちろんこれは宮崎フィルムで、ファンタジーなのですが、普通のドラマとしても十分通用しますね。
新しい街に引っ越してきた人の不安や、人との出会いからもらう元気などが上手に描かれているな〜と改めて思いました。

一気に宮崎映画の中のランキングがぐっとあがりましたね!