Harry Potter and the Half Blood Prince

ハリーポッター最新作「ハリーポッターと謎のプリンス」,公開初日の夜11時半の回,見てきました。 この映画館では座席指定制を取っていて,この日5スクリーンで上映していたにも関わらず,夜の回(深夜3時の回もあったらしい)を追加したとのこと。

このテの映画のオープニング日にはよくありますが,コスプレで見に来ている人が多くいました。 スネイプや新聞記者のリタースキーターの格好の人を見かけました。 お祭りのような気分なので,見ていて楽しいですよ〜。

ホグワーツ魔術学校の6年生になったハリーと悪の帝王ヴォルデモートとの戦いと,彼の恋愛やスポーツなどの学生生活を描きます。 (他の5作もそうですが) 今作ではヴォルデモートの過去をかいま見るという要素が加わり,さらに主役3人の人間関係も少し変化が加わります。 さらに校長のダンブルドアとハリーの関係も少し変わります。

今作でとにかく印象的だったのは以下の点です。
ストーリー自体はダークに容易になりかねないためかコミカルな面が強調されているという点。 およそ全編を通して,クスクスと笑うセリフなどがたくさんあります。 特に今回ロンはいろいろなシーンで目立ってますねー。
次に各俳優の演技です。 イギリスでもベテランの俳優はいつも通りのいい仕事をしてるとしても,子役(といってももう20歳近くですが)たちもいい仕事をしてますね。
ハリー役のダニエルラドクリフは舞台もかなりやってきているので,演技や間がかなりいいですね。 ハーマイオニーのエマワトソンもいい演技してます。 それにマルフォイ役の彼もいい。
ですが今回のベストはスネイプでしょう! ちょっとした間や目線だけでも,フツーの役者以上に演技が出来る。 脱帽でした。

逆に残念なところは以下の点です。
3つの大事な点があまり強調されていない。 ハリーとジニーの関係,ハリーとダンブルドアとの関係,ヴォルデモートの生い立ちがあまりしっかり作られていない気がします。 特にハリーとジニーの関係は「あれっ? それだけ?」と思ってしまいました。 ハリーはジニーのことものすごく好きだったはずなのに。
ヴォルデモートの生い立ちは,ほんと表面をなでる程度。 確かに彼に純粋な悪役になってほしいのであれば,あれでいいでしょう。 ですが,原作での彼の扱い方とは異なるかなと。

それと最後の時計塔でのシーンは,残念ながら,盛り上がりに欠けると言わざるを得ません。 次の7作目(2つの映画に分割するようです)をよりドラマチックに盛り上げるために,いったん静かなトーンでやりたかったのかも知れませんが,ダンブルドアが死んでハリーがその遺志を継ぐ決意をするところにつながって行きますが,学校に戻らず旅に出る決意という重大な決意をするので,もっと盛り上がらないとあまり説得力ないですね。
あんなにあっさりした終わり方をするなんて…。 まるでフランス映画のような終わり方だ…。

演技面が非情によかったので,映画を見ている時はあまり感じませんでしたが,人間関係面などでは不満が残りますね。 ハリーポッターを見るたびに,いつも思うことですが,やっぱり本と原作は切り離してみるべきですね。 本のボリュームの大きさが,映画の2時間半に収まりきりません。

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