ALT (Assistance Language Teacher)

ネットの記事で見かけましたが,小学校におけるALT (Assistance Language Teacher)の質が問題になっているようですね。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090728-00000597-yom-soci

どうやら小学校における英語の授業のうち70%近くはALTに頼っている現状と,そのALTの交代の頻度及びプロとしての質に問題は集約されているようです。

ここでは自分の経験や外国人でALTの経験のある友人を元に,自分の意見を記してみます。

まずはじめに僕の持論から述べてしまうと「小学校のうちから英語を勉強する必要があるのか?」と考えています。 「英語を勉強する必要はない」と言っているのでなく,勉強させるのであれば徹底的にやり,習い事感覚でいつでも止められるという考えではやらない方がいい,ということです。 止めれば慣れた耳も当然衰えてきますしね。

確かに小学校のうちから英語に「慣れさせて」おけば耳は慣れるでしょうし,多少外国人慣れは出来るでしょう。 ですが,それでどうするんです? ま,それはともかく…。

話を小学校の英語教育に戻しますと,まず授業自体をALTに完全に任せてしまえばいいんです。 ALTの立場としては,あくまでもアシスタントです。 授業の流れや主導権はいつも日本人教師にあります。 ALTにもいろいろいますが,僕が知っている人たちは少なからずプロ意識を持ってやっていました。 アイデアもいろいろあるし,準備もしっかりしていた人もいます。 そこで英語に関してはずぶの素人の日本人教師が横からあれこれ口出しをしてくるのであれば,それこそやる気はそげますよねー。 僕がオーストラリアで教師をしている時は,担任は教室の後ろでお茶でもすすって見物してましたね…。 教室から完全にいなくなってたことも多々ありましたし。

逆に,日本に来ている英語教師には箸にも棒にもかからないようなのもいます。 JETプログラムは政府のプログラムなので,競争率もハードルもそれなりに高いので比較的安心ですが,民間の英語学校では英語さえ話せればいいというところも少なくありません。 そんな学校に教師の質を管理できるわけもなく,当然彼らの「日本でのバケーション」が終われば当然さっさと帰国します。 ちなみにアメリカの場合では辞職願いは止める2週間前(またはそれ以下)に提出するのが普通。 だから日本人の目には「突然辞めた」と見えるのかも知れません。

* ちなみに私の友人で現在千葉でJETプログラムの教師として働いている人がいますが,彼は一軒家を月1万円(!)で借りています。 特に20代の人だと,大学に行く時に借りた学費を手っ取り早く返すためと,若いうちに海外を経験したいという理由で,日本や韓国で英語教師を1,2年だけやってみる,という人は多いですね。

であれば,カリフォルニアは教師がどんどんレイオフされてるので,そういう人たち(教師としてのプロ)を,1,2年の契約で呼べばいいんですよねー。 英語教師としては素人かもしれませんが,教師としてはプロですよ。 彼らは,教師以外のことは全く知らないので,多少国際志向を持っている人であれば,喜んで来てくれると思いますよ。 彼らにとってみれば,日本で数年教えている間にアメリカの不況も終わってくれるかも知れないし。

One Click Volunteer

LAはここのところ,毎日暑い!!!!!
日中はだいたい35度は軽〜くイってますね。 部屋の中は,壁や天井が熱を吸収してしまうので,40度を超えることもしばしば…。

エアコンの部屋にはメインのパソコンがないので,時々暑いなかで作業をしないと行けないこともあります。
もう暑いのなんのって!

今日はたまたま面白いサイトを見つけました。 「ワンクリックボランティア」というyahoo!のページで,クイズに答えてクリックすると,自分に費用は発生せずに募金ができるというもの。 どうして「無料で募金」ができるのかというと,月ごとにクリック数を集計すると,スポンサー企業が募金額を肩代わりして支払うというシステムのようです。

募金先は,緑化事業などに充てられるようです。 ぜひ一度試してみては?
http://volunteer.yahoo.co.jp/click/index.html

Harry Potter and the Half Blood Prince

ハリーポッター最新作「ハリーポッターと謎のプリンス」,公開初日の夜11時半の回,見てきました。 この映画館では座席指定制を取っていて,この日5スクリーンで上映していたにも関わらず,夜の回(深夜3時の回もあったらしい)を追加したとのこと。

このテの映画のオープニング日にはよくありますが,コスプレで見に来ている人が多くいました。 スネイプや新聞記者のリタースキーターの格好の人を見かけました。 お祭りのような気分なので,見ていて楽しいですよ〜。

ホグワーツ魔術学校の6年生になったハリーと悪の帝王ヴォルデモートとの戦いと,彼の恋愛やスポーツなどの学生生活を描きます。 (他の5作もそうですが) 今作ではヴォルデモートの過去をかいま見るという要素が加わり,さらに主役3人の人間関係も少し変化が加わります。 さらに校長のダンブルドアとハリーの関係も少し変わります。

今作でとにかく印象的だったのは以下の点です。
ストーリー自体はダークに容易になりかねないためかコミカルな面が強調されているという点。 およそ全編を通して,クスクスと笑うセリフなどがたくさんあります。 特に今回ロンはいろいろなシーンで目立ってますねー。
次に各俳優の演技です。 イギリスでもベテランの俳優はいつも通りのいい仕事をしてるとしても,子役(といってももう20歳近くですが)たちもいい仕事をしてますね。
ハリー役のダニエルラドクリフは舞台もかなりやってきているので,演技や間がかなりいいですね。 ハーマイオニーのエマワトソンもいい演技してます。 それにマルフォイ役の彼もいい。
ですが今回のベストはスネイプでしょう! ちょっとした間や目線だけでも,フツーの役者以上に演技が出来る。 脱帽でした。

逆に残念なところは以下の点です。
3つの大事な点があまり強調されていない。 ハリーとジニーの関係,ハリーとダンブルドアとの関係,ヴォルデモートの生い立ちがあまりしっかり作られていない気がします。 特にハリーとジニーの関係は「あれっ? それだけ?」と思ってしまいました。 ハリーはジニーのことものすごく好きだったはずなのに。
ヴォルデモートの生い立ちは,ほんと表面をなでる程度。 確かに彼に純粋な悪役になってほしいのであれば,あれでいいでしょう。 ですが,原作での彼の扱い方とは異なるかなと。

それと最後の時計塔でのシーンは,残念ながら,盛り上がりに欠けると言わざるを得ません。 次の7作目(2つの映画に分割するようです)をよりドラマチックに盛り上げるために,いったん静かなトーンでやりたかったのかも知れませんが,ダンブルドアが死んでハリーがその遺志を継ぐ決意をするところにつながって行きますが,学校に戻らず旅に出る決意という重大な決意をするので,もっと盛り上がらないとあまり説得力ないですね。
あんなにあっさりした終わり方をするなんて…。 まるでフランス映画のような終わり方だ…。

演技面が非情によかったので,映画を見ている時はあまり感じませんでしたが,人間関係面などでは不満が残りますね。 ハリーポッターを見るたびに,いつも思うことですが,やっぱり本と原作は切り離してみるべきですね。 本のボリュームの大きさが,映画の2時間半に収まりきりません。

The Number 23

ジムキャリー主演のサスペンスホラーです。

ティーンエイジャーの男の子を持つ父親が,誕生日プレゼントにもらった一冊の本をきっかけに,本の世界に取り付かれたようになっていくというストーリー。

本の中では,私立探偵が主役になっており,その探偵の子供時代からストーリーが始まります。 すぐにこの本を読んでいる父親は「自分の生い立ちにそっくりだ」と感じ始め,どんどん本にのめり込んでいきますが,妻はただの偶然だと一蹴します。

本の中では,探偵が大人になり探偵業を始めるのですが,自殺をしようとする女性を助けられなかったあたりから様子が変わってきます。 その自殺願望の女性は「23」という数字に取り付かれており,彼女いわく,身の回りの数字や日付は,足したり引いたりすることによって「23」という数字になるものばかりだと言うのです。 その直後,彼女は自殺をするのですが,それから探偵がこの「23」という数字に取り付かれ始めます。

またここで現実世界へと戻ってくるのですが,この父親も「23」にだんだんと取り付かれてきます。 この本の中の内容が,現実世界とダブるところが多いということに気づき,本の中の別の殺人事件が現実世界の殺人事件と関わりがあるらしい,というあたりからストーリーは急展開を見せ始めます。

全体のストーリーはかなりじっくりと作り込んであり,なかなか面白いと思います。
ただ前半の「23」に取り付かれるあたりは,正直「こじつけじゃん」と途中で少し飽きてしまいました。 サスペンス風の後半の方がけっこう面白いかも知れませんね。

ちょっと全体的に大げさすぎるかな,という印象は拭えませんが,まずまずの出来の映画といっていいでしょう。
まじめな役をやるジムキャリーも,普段がコメディなだけに結構怖いですよー。

Hiking

昨日は7月4日で,独立記念日でした。

各地で色々とイベントがあるんですが,最も定番なのは花火です。 カリフォルニアでは一般の人が花火をするのは禁止なんですが,いろんな自治体や団体が有料無料で花火大会を行います。

でも日本の花火には遠く及びませんけど…。
1, 丸く花火が広がらないことが多い
2, 色のバリエーションが少ない
3, 高さが足りない
4, 花火の数が足りない
などの理由で,日本人としてはちょっと消化不良かな…。

それはともかく,独立記念は祝日なので,珍しく近所へハイキングに行ってきました。
クルマで5分くらいいくと,けっこう大きい自然公園のようなものが2つほどあります。 そのうちのひとつへ朝9時半ごろから上り始めました。 ハイキングといえば,のんびりしたカンジがあると思いますが,この時点で気温が25度前後。 直射日光がじりじりと照りつけて,丘(というより山)を上る足もだんだんとけだるくなっていきます。 若干の気圧差と,どんどん上昇する気温で水筒内の空気が膨張して,水筒の水が外へ飛び出す始末。



後半,山を下ってそろそろゴールが見えて来たころ,草むらから「シャラララ」という音が聞こえてきました。 文字で書くとちょっとカンジがつかみにくいと思いますが,瞬間セミの鳴き声に聞こえました。 なんとガラガラヘビのようです。 草むらの中なので,姿までは見えませんがハッキリとその音は聞こえます。

どこにいるのか確認したいので,小石をその方向へ投げます。 すると今度は道を挟んだ左側から同じ音が聞こえてきます。 さらにもう一度投げると,道の右側から聞こえてきます。 つまり2匹いたんです。

とぐろを巻いた状態からジャンプすると2mは軽くジャンプするらしく,噛み付く狙いはまず外さないということなので,ゴールを目の前にして別のルートで行くことに。 ですが,整備されたハイキングルートではないので,もと来た道をそのまま戻ることになりました。 あの急勾配の道をずっと1時間近く戻ると思うとがっくり来ましたが,少し戻って,振り返ってみるとガラガラヘビのいた方向からカップルがきます。 声をかけてみると,ガラガラヘビの音は聞こえなかったとのこと。

その言葉を信じて,そろりそろりとゴールへ向かって再度前進。 今度は小さい物音にも聞き耳を立てて進みました。 今度は問題はなく,通り抜けることが出来ました。 いやー,怖かったなー。 LAっ子は子供の頃から慣れてる人が多いので,多少の知識もあるのでいいかも知れませんが(もちろんかなり怖がってましたが),僕は得体の知れない毒蛇が草むらの中にいて,ジャンプして飛びかかってくるかも知れないと思うといい気分はしませんね。 ただガラガラ(またはシャラララ)という音は,かなり怒っている時の攻撃音だそうで,この音を出さずに襲ってくることはないらしい,ということです。 つまり,襲ってくる時にはこの音が聞こえることが多い,ということです。 多少予測できるかも知れないということですね。

写真は丘の上からの写真です。

Public Enemies

ジョニーデップの最新作,パブリックエネミーです。

大恐慌時代の銀行強盗のハナシです。
FBIの捜査官はクリスチャンベイル。

登場人物が多すぎて,監督が何をしたいのかよくわかりませんでした。 (ヨメ曰く,それぞれの俳優はいい仕事をしてるとのこと)実話に基づいたハナシは,あまり実話に忠実になりすぎても,ハナシとしては間延びしてしまうので,この映画は典型的なこのパターンですね。

ギャング映画は自分の趣味じゃありませんな…。 以上。

Taken

日本では「96時間」というタイトルで8月公開予定のようですね。 原題は「Taken」と,96時間にしてもTakenにしてもストレートなタイトルですね。

元アメリカ政府の工作員(スパイ)で,今は引退してティーンエイジャーの娘が全ての生活をしている中年男が主人公です。 娘が女友達と一緒にフランスに旅行に行きたいと言い出すところから始まります。 元工作員だけあって,危険に対する嗅覚は今でも抜群で,女の子2人での旅行にはあまり賛成ではないのですが,「このままだと娘は離れて行く」という元妻の言葉の後押しもあって,旅行を許してしまいます。

案の定,パリで招待不明の犯罪グループに拉致されてしまうのですが,出発前に渡しておいた携帯で,彼はその場の状況を多少知ることができます。 自分のに対して彼は「彼らはお前をさらっていってしまうだろう。 だが,お父さんの言うことをしっかり聞きなさい。 携帯はベッドの下においていき,連れて行かれる時に奴らの特徴を大声で叫ぶんだ」と指示します。

この辺からぐっと話しに引き込まれていきます。 そして電話の存在に気づいた拉致グループの一人に,電話越しに「オレはお前たちを見つけ出すためのスキルを全て兼ね備えている。 必ず見つけて殺してやる」と宣戦布告します。

そこからパリへひとっ飛びして,さらわれた現場から情報と収集し,ひとつひとつ進めていきます。 電話での発音や会話の内容から,犯罪グループの特定ができるのですが,ドラッグ漬けにして売春させられるまでの平均時間が96時間。 そこから先は消息不明になる可能性が高くなる。

全編を通して,テンポのいい展開にハラハラさせられます。 ちょっと目を離すと大事なピースを見逃してしまうので,しっかり見てくださいねー。 主役のリーアムニーソンが,娘思いだが腕利きの元工作員の役を上手に演じてます。

ちょっと後半(オークションに侵入するあたりから)から,典型的なアクション映画チックになってしまうのが残念ですが,ここまでくれば後は押して押して押しまくるしかないような展開なのでよしとしましょう。

是非見てもらいたい一本ですねー。