デビルズダブル The Devil's Double

日本は2012年1月公開だそうです。

サダムフセインの息子,ウダイの影武者に仕立て上げられた男,ラティフ。
それによって人生を大きく狂わされた男のストーリー。 世界各国の映画祭で大きい反響を受けたそうです。 かなりいい映画でした。

90年代,イラクの普通の男,ラティフはある日突然サダムフセインの息子ウダイに呼び出され,家族全員の命を盾に彼の影武者になることを命じる。 仕方なく影武者としてのトレーニングや若干の整形手術などを受け,影武者としての贅沢な生活をスタートするが,ウダイの性格や生活は悪魔のそれそのものだった,というストーリー。

主人公ラティフとウダイの二役を演じるドミニククーパー,かなりいい演技しています。 特にウダイを演じているときの彼は悪魔そのもの! ウダイが行って来た所業が映画で語られるそのままとは盲目的には信じませんが(でも嘘だとは全く思いません),それでもあんなに性格が破綻している人間が権力の座についているとは…。 そんな恐ろしいウダイをすごくうまく演じています。

逆に,影武者であるラティフに焦点を当てた映画なのですが,影武者としての仕事をしているシーンが少し少ないかな,と。 でもちょっと気になった程度で映画の評価にはまったく影響しません。 それとウダイに囲われている女性とラティフが影で恋に落ちるのですが,本当かも知れませんが,映画としてはこれによって少し安っぽくなった気がしますね…。 ラティフの正気の度合いを強調する上では効果的かも知れませんが。

正直ウダイの行いのグロさとその業の深さにかなり引きますが,それでもこの映画はお薦め! クーパーの演技は必見!

予告編,日本版の方がベターです。


英語版は何かハデな音楽とかで演出されてますが,映画そのものはまったく雰囲気も何も違います。 何だこれ…?

The Inbetweeners Movie

イギリスで若者に人気のコメディ「Inbetweeners」の映画版です。
日本では紹介されてないので,少し説明が必要ですね…。

40前後の人には80年代のコメディドラマ「毎度お騒がせします」が近い,といえば分かり易いかも知れませんね。
イギリスの高校生4人組はいつも女の子のことや,カッコつけることばっかり考えて,それがいつも裏目に出て,失敗ばかり。 いつも大恥をかいてばかり。 そんな彼らも高校を卒業することになり,卒業旅行でギリシャに行く事に。 目的はもちろん女の子を引っ掛けること,ただ一つ。

割とフツーの男に近いサイモンは,卒業直前に分かれたガールフレンド,カリーもたまたまギリシャにいることを知り,現地で知り合ったルーシーがばりばり興味ありの視線を送って来ているにも関わらず,ルーシーにカリーのハナシばかり。
理屈屋のウィルは,ルーシーと同じグループの女の子と一年後にやらせてくれる約束を書面に残してくれとしつこく迫る。
天然ボケのニールはキスさえしなければガールフレンドに義理が立つと主張し,おばさんたちまで手を広げてガールハント。
フカシ屋のジェイはホテルのプールで子供にからかわれ,その子供が泳げないのにプールに突き落とし,出入り禁止に,とそれぞれのバケーションを満喫(?)します。

よかったのは,テレビドラマ版の「目を覆いたくなるような恥ずかしいほどの極端なジョーク」が健在だったこと。
逆に,テレビは30分でものすごいテンポの良さが売りでもあるのですが,映画になったことによりストーリーが強調されて,少し間延びした感が拭えないこと,でしょうか。

ただ,このシリーズ,英語についていくのがかなりきついですねー。 でもニールはすっごいいいアジ出してますよ〜。 でもテレビシリーズを知っている人だったら楽しめると思います。 (日本ではやってないと思うから,ダメ?)

赤ずきん Red Riding Hood

誰もが知ってる「赤ずきん」のサスペンス・ホラーバージョンです。

赤ずきんことヴァレリー(アマンダ・セイフライド)は幼なじみで木こりのピーター(シャイロー・フェルナンデス)と愛し合っていたが、ヘンリー(マックス・アイアンズ)との婚約を親が勝手に決めてしまう。ある満月の夜、ヴァレリーの姉が何者かに惨殺され、魔物ハンターのソロモン神父(ゲイリー・オールドマン)は人オオカミのしわざだと宣告するが…というストーリー。

ゴシック映画の雰囲気がすごくウマく出せています。
CGかも知れませんが,森の雰囲気や小さい街の閉鎖的な雰囲気などがいいカンジです。 ストーリーもそれなりにテンポがよかったです。 それに赤ずきんのオオカミを狼男とし,誰が狼男なのかというサスペンス的なアプローチもなかなか面白くてよかったです。

ただし!
キャラクター的にはどれもイマイチ弱く,途中でどうでもよくなってきてしまいました。 ゲイリーオールドマンはさすがで,狼男退治に全てを捧げる半ば狂信的な神父をうまく演じています。 ただ,このキャラクター,途中で出て来て途中退場するのでちょっと…。 全体的にはもっと「スリーピーホロウ」的に最後までぐいぐいと引っ張って行くことが出来たはずなのにもったいないな,という印象です。
確か「トワイライト」の監督だったと思いますが,このゴシック的な演出はさすがですね。

ただ上記のキャラクターの弱さなどから言って,見なくてもあんまり損をした気にはならないような映画です。
ん? ってこことはどうでもいい映画ってことか?

猿の惑星 Planet of the Apes

オリジナル「猿の惑星」をDVDで見ました。

今となっては誰もがしる「猿の惑星」。 そのオリジナリティの高さやショッキングなラストシーンなど,色々と見どころの多い作品です。 未知の惑星に不時着した宇宙飛行士たちは、そこでは猿が人間を支配している事を知る。 宇宙飛行士の一人,テイラーはコーネリアスとジーラという科学者チンパンジーの協力者を得て逃亡を計るが…というストーリー。

まず,やっぱりストーリーやキャラクターがしっかり出来てますよね。
特殊メイクで猿の顔になってますが,それぞれちゃんと個性も顔に出てるし,話し方や身のこなしなどでちゃんとキャラクターも見分けられます。 それに猿の社会もそれなりにちゃんと作られているので,そういった側面からでも楽しめるかな,と。 後半になってくると,ジーラもなんとなくかわいらしく見えてくるのが不思議。

また言葉が話せる「人間」ということで脳みそをいじくられそうになったり,仲間の一人にやっと再会できたと思ったら既に脳みその手術が終わっていて廃人になっていたりと結構グロくて残酷な要素もあり,なかなかハラハラする展開があります。

逆に久しぶりに見ていてちょっと思ったのは,主人公のテイラーですが,ちょっと演技過剰かなというところと,セリフがなくただ猿に追っかけられる人間を撮るシーンが長かったりと,そんなところくらいでしょうか。

でもやっぱり最後のシーンはかなり衝撃ですよねー。 自分がテイラーの立場だったらと思うと同情を禁じ得ません。 なんとも世紀末的なエンディングです。

でも新しく作られた「猿の惑星 ジェネシス」は仮によしとしても,やっぱり今作には遠く及びませんねー。
必見の一本!!!!!

TV shows

下記の記事,Yahooで見ました。

テレビ離れが進んでいるとか。 つい最近,日本へ出張したのですが,テレビ本当につまらないですよね〜。
前から思ってたんですが,出ている人がテレビ,コマーシャル,ドラマで全部同じで,イメージがいつも同じ。 全然新鮮さがないかな,と。

それにバラエティ見ててもパターンが全部同じですよねー。
吉本の名前も知らないような芸人を集めて,ヘンなボケとツッコミを繰り返すだけ。 芸人といっても芸もろくにないようなのばっかりですよね…。

視聴者に飽きられて当然です。 吉本ももっとアタマ使わないと日本のテレビ・バラエティがダメになるばっかりです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111104-00000005-pseven-pol