シャリーズセロンが,そのきれいな外見を役に徹するために徹底的に改造(醜く)したことで話題の映画です。
実在する女性の連続殺人鬼アイリーンウォーノスを題材にした映画で,彼女の簡単な生い立ちなども含められています。
娼婦アイリーン(シャーリーズ・セロン)はある日、酒場でセルビー(クリスティーナ・リッチ)という少女と出会い、お互いに愛を感じる。 再会することを約束するがセルビーの身内に激しく反対され、セルビーは家を出る決意をする。 元々爆発的な性格のあるアイリーンは,ある日売春をしている時に,虐待され反動で相手を殺してしまう。 セルビーを失いたくない一心で殺人を繰り返しながら,お金を手に入れいくというストーリー。
「テルマアンドルイーズ」もこの人物をある程度モチーフにした映画らしいのですが,モンスターの方がより実際のケースに近いようです。 お金を得るために7人もの人を次々と殺し,それを正当化していくところがこの映画の中で一番「モンスター」を感じさせるところでした。 また全編を通してのシャリーズセロンの演技はまさに絶品です。
アイリーンがセルビーに愛を感じ,精神的に頼るというのは演技としては分かるのですが,セルビーがアイリーンに興味と愛を感じるのが,映画の中では感じられなかったのが唯一の弱点ですね。
もちろん普段は彼女はその美貌が売りなワケですが,今回の演技で完全に印象が変わりました。 僕の中では「演技派女優」のカテゴリーに入りましたね! ガールフレンドを演じるクリスチーナリッチーは,アイリーンのガールフレンドでただただアイリーンに付いて行くという役どころですが,演技的には「スリーピーホロウ」の女の子の延長といったところです。
途中アイリーンが新しい人生を踏み出そうと色々な仕事の面接を受けますが,教育がないこととその粗野な態度と言葉使いで次々に不採用になっていきます。 そして最後に行き着く先は,今まで通りの売春という行為。 アメリカのような社会では,学歴差別もありますし,また幼児虐待や幼児性愛なども問題も多く健在しています。 それらに対するアイリーンの怒りが彼女を次の殺人,そしてその正当化へと駆り立てて行くという図式です。 あまりにもアメリカの暗部をざっくりと抉りだしているので,この観点でこの映画を見ても面白いと思います。
あるブログでアイリーンウォーノスを調べた人がいるようなので,リンクを貼っておきます。
http://blog.livedoor.jp/maron_shinobu/archives/50686223.html
シャリーズセロンの演技も必見ですが,映画全体で見てもお薦めです!!!
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