アルゴ Argo

ベンアフレックが監督,制作,主演をつとめた最新作。 アカデミーにもノミネートされています。

イラン革命真っ最中の1979年。イスラム過激派グループがテヘランのアメリカ大使館を占拠し、52人のアメリカ人外交官が人質に取られた。だが占拠される直前、6人のアメリカ人外交官は大使館から脱出し、カナダ大使公邸に匿われる。CIA工作本部技術部のトニー・メンデス(ベン・アフレック)は6人をイランから救出するため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっち上げて6人をその映画作成のスタッフに身分偽変させるという作戦をたてる,というストーリー。

これは実話に基づいて作られた映画で,先日のゴールデングローブ賞にもトニーメンデス本人が出ていましたね。

まず映画全体としては,結構いい作品だと思います。 自分はまだ小学生の子供だったので,この出来事はぜんぜん覚えていませんが,アメリカ人でも同年代の人にとっては歴史(といってもまだ40年経っていませんが…)の一部で,当時の様子や雰囲気をよく捉えているようです。

冒頭のデモから大使館への進入のシーンは本当に鬼気迫るものがありかなり怖いシーンとなっています。 それと大使館の人たちが書類をどんどんシュレッダーなどにかけて処分するあたりなど,非常に興味深いです。

全体を通してベンアフレックがウマく監督をしたなと思うのは,人の「恐怖」をうまく捉えている点です。 上記の冒頭のシーンはもちろん,途中で6人のスタッフをバンに乗せて移動する際に,たまたまデモの一段に囲まれてしまうシーンなどは手に汗握りますね〜!

今作ではベンアフレック,監督としてちょっと見直しました。 俳優としては以前自分としては,どうかなと思いますが…。

2点気になった点があります。
ひとつは6人の大使館スタッフが,カナダ大使の家にかくまわれるのですが,何ヶ月も外に出ず恐怖におびえているはずなのに,あまり疲弊しているように見えず,昨日今日から隠れ始めたように見えることです。
もうひとつは最後の飛行機に乗るシーンが少しハリウッドチックな演出でチープだったかな?というとことでしょうか。

でも確かにアカデミーやゴールデングローブにノミネートされるだけの作品だと思います。 お薦めの一本!!!



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