No Country for Old Men

表面的なストーリーとしては、割りとありがちな「ドラッグ絡みのカネを持ち逃げした男と、それを追う殺し屋」というようなストーリー。 トミーリージョーンズが保安官で、ストーリーテラー的な役割をします。 ストーリー的には単純明快。

すごくこの映画で印象的だったのは「殺し屋」です。 銃や刃物ではなく、持ち歩くのは「圧縮空気」。 このボンベから空気を発射して、人を殺したりカギを壊したりします。 もちろん空気なので証拠は残らない。 かなり凶悪で不気味な雰囲気をプンプン発してます。 この演技はアカデミーもの!
この殺し屋を見た人間は(ほぼ)例外なく殺されるという意味においては、映画中ではただの「殺し屋」ではなく、「死神」や「死」そのものと象徴されていると言ってもいいかも知れません。

BGMがない淡々としたストーリー運びは、逆に妙なリアリティがありそれが緊迫感に繋がります。 セリフはかなり少なめなのですが、「テキサスなまり+ぼそぼそしゃべる」という意味ではかなり集中しないと厳しいところでした。

間違いなくありきたりの映画ではないでしょうね。 その意味では見る価値はありです。 ただし、アカデミー賞レベルかと言われると、う~んどうかなー。 見た後にメッセージみたいなものが明確でない気がします。 よくある「非暴力」ではないと思うし、「この映画は何が言いたかったんだろう」とふと思ってしまうような映画でした。

この映画、ぜひ見てもらって「これがメッセージでしょ」と教えてください。 コメント、待ってます。

http://www.nocountryforoldmen.com/

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